JeepのDNAを継承する現在のJeepの魅力をご堪能あれ! 【FCA ジャパン Jeep FREE】
グランドチェロキー、ラングラー・アンリミテッド、レネゲードのジープ3兄弟の試乗レポートをお送りしよう。
The Awesome Jeeps!!
イマドキのジープの素顔
Jeepがオモシロイ!
2016年、Jeep®ブランドは誕生75周年を迎えた。この記念すべき一年にアメ車専門誌としてはジープにスポットを当てないわけにはいかない。今回はグランドチェロキー 、ラングラー・アンリミテッド 、レネゲード のジープ3兄弟の試乗レポートをお送りしよう。すべての四駆・SUVのルーツであるJeepのDNAを継承する現在のJeepの魅力をご堪能あれ!本国には6車種、日本には5車種のJeepがラインナップ
現在のJeepシリーズのラインナップは、計6車種が揃う。このうち日本に正規輸入されているのはグランドチェロキー 、チェロキー 、ラングラー /ラングラー・アンリミテッド 、コンパス 、そしてレネゲード の5車種だ。残る1車種「パトリオット」 は、以前、日本でも正規販売されていたが、現在は導入なし。おそらく、2.0~2.4ℓのFFベースのコンパクトSUVということで、「コンパス」 とキャラクターがかぶるからなのかもしれない…。
6車種中、5車種を正規販売…ということで、日本でのJeepのヤル気を感じるところだが、しかし細かくグレード構成まで見ていくと、本国には魅力的なモデルがあるのに、日本への導入はなし…なんてJeepもある。たとえばグランドチェロキー には3.0ℓ V6エコディーゼルなんてエンジンがオプションで選べるようになっているし、レネゲード には1.4ℓ+4WDモデルも存在している。
極めつきはラングラーの「ルビコン」 。数々のオフロード機能を充実させたスペシャルモデルだが、デビュー当時こそ日本のラインナップにあったもの現在はなし。特別限定車でたまにお目見えするくらいだ。
つまり何が言いたいのかというと、日本で売られているJeepだけを見て、Jeepの本質を見誤ることなかれ。本当に魅力的なJeepは、US仕様にこそ、隠れていたりするのだ。まぁこれは、Jeepだけじゃなく、アメ車全体に言えるんだけどね…。
すべての四駆・SUVのルーツ:Jeep
世界の自動車マーケットで今、主役になっている車種といえばSUV。そのSUVのルーツをたどっていくと、たった1台のクルマに行き着くことになる。そう、Jeepだ。タホ やエスカレード 、ナビゲーター などなど、アメリカンSUVの元祖となったのは、Jeepから派生したステーションワゴンだったし、ヨーロッパのランドローバー、メルセデスGクラス、それに日本のランドクルーザーだって、元々はJeepを規範に開発されていったのだ。
第二次世界大戦のさなか、機動力バツグンのコミューター(小型輸送車)として誕生したJeepは、軍用車としてだけでなく、戦後、マルチパーパスなユーティリティ・ビークルとして発展していく。
モデルバリエーションも広げられ、スタンダードな“Jeepスタイル”のクルマはもちろん、ピックアップトラックや、スポーティなロードスターモデル、先にあげたステーションワゴンなどなどがラインナップすることになった。また駆動方式も4WDだけでなく、2WDを採用したクルマもある。現行モデルのレネゲード が2WDモデルを揃えたのもその流れからだろうか?
ともあれ、どんなに車種バリエーションを広げようとも、Jeepが今日まで失わなかったもの…それは「オフロードへの強いこだわり」だ。近年のJeepは時代に合わせたオンロード性能、安全性、環境性能を満たしながらも、4WDメカニズムなど先進の技術をも採用している。だからこそ今なお、Jeepはリスペクトされる存在なのだ。
Jeep RENEGADE
Jeepのニューフェイス「レネゲード」
Jeepシリーズの最新モデルが「レネゲード」 だ。フィアット500Xとプラットフォームを共通化させたアーバン指向のモデルだが、独自の4WDシステムによってJeepならではの伝統を受け継ぐ。ボディやインテリア、様々なところに刻まれた“Jeep顔”を探すのも楽しい!
イマドキのSUVっぽいがしっかりオフ走破性も確保
「アーバンサイズ。アドベンチャークラス。」をキーワードに登場したもっとも新しいJeepだ。全長4260×全幅1805mmというコンパクトなボディに、スクエアな2ボックスフォルムと丸目2灯+7本スリットグリルを組み合わせ、JeepのDNAをしっかりと受け継いでいる。
ラインナップは2WD(FF)モデルの「ロンジチュード」と「リミテッド」、そして4WDモデルの「トレイルホーク」 の3タイプ。パワーユニットは、2WDモデルは1.4ℓターボを搭載するが、「トレイルホーク」 はノンターボの2.4ℓ直4マルチエアエンジンを搭載。これに幅広いギア比設定を持つ9速ATを組み合わせ、4WDシステムはFFベースのオンデマンド方式を採用。
イマドキのSUVらしいプロフィールだが、ただし、とくに「トレイルホーク」 には、さすがJeepならではのこだわりがある。駆動系にはPTU(パワートランスファユニット)と呼ばれる機構が組み込まれていて、これがトラクションのコントロールや「アクティブドライブロー」という20:1の超ローギアード走行も可能にしているのだ。
さらにアクティブドライブローには、路面状況に合わせて適切な駆動コントロールを5つのモードで行なう「セレクテレイン・システム」も搭載。サスペンションは4輪独立懸架だが、この新進のコンパクトJeep、都市部の機動力だけでなく、オフロードでのポテンシャルもなかなか期待できそうだ。
スクエアな2ボックスを基本にしたスタイルはオフロード4WDのDNAを継承する。対地アングルもアプローチ角 30.5°、ディパーチャー角 34.3°と、コンパクトSUVの中では秀でたデータを示している。マスクも丸目2灯、縦7本スリットグリルとJeepのアイデンティティがたっぷり。ルーフは2枚の脱着パネルでオープンエアが楽しめる「My Sky オープンエアルーフ」がオプション設定される。開放感たっぷりの走りも、Jeepならでは!
唯一の4WDモデル「トレイルホーク」 は2.4ℓマルチエアエンジンを搭載。ワイドなギアレシオの9速ATと組み合わせ、鋭い加速と低燃費走行を実現する。4WDシステムはFFベースのオンデマンド式だがATの直後に PTUを組み込み、20:1というエクストラローレンジの「アクティブドライブロー」走行を可能に。また「セレクテレイン・システム」では5つの路面状況に合わせた走行モードに切り換え、最適に駆動をコントロールする。
レネゲード・トレイルホーク のダート走行は快適そのもの。対地アングルがしっかり稼がれているので林道や河原に入っていくのも安心だ。独立サスはこういったほどよく荒れた路面でも追従性が良好だし、ショックアブソーバーの減衰力にも余裕があって突き上げをよく吸収してくれる。これなら、おそらくセレクテレインのスノーモードを使えば雪道も難なくこなしてくれるだろう。
一方、穴ぼこだらけの路面を走るクロカン走行は、さすがにラングラー には譲るところだが、大健闘といったところ。アクティブドライブローのクローリング走行や、PTUのトラクションコントロールも走りを助けてくれた。
コンパクトにまとまったインテリアデザインだが、実際に乗り込んでみると見た目以上に広い! ステアリングにはオーディオスイッチなどの機能を集約。メーターは遊び心のあるギミックでなかなか見やすい。シートはファブリック地、マニュアル調整式。エアコンもシンプルなオートタイプだ。ラゲッジルームは決して大きくないがスクエアで使いやすい。
室内長、つまりインパネからリアシート背面までの長さは、なんとラングラー よりレネゲード の方が長い。つまり縦方向の居住空間…足もとのスペースはレネゲード の方が余裕があるということ。その分、ラゲッジルームにしわ寄せがあるのは仕方ないところ。スクエアで使いやすいし、リアシートの6対4分割可倒もあるが、絶対的なスペースは不足。
サスペンションは前後ともマクファーソンストラット、つまり4輪独立懸架だ。オンロードでの優れたドライバビリティと、オフロードでは大きなホイールストロークは望めないものの、PTU機能のサポートで高いポテンシャルを発揮してくれる。タイヤはグッドイヤー製のM+S仕様「ベクター4シーズンズ」、215/60R17サイズを装着している。
いかにも背の高いクロカン車風のフォルムゆえ、もっさりした挙動を予想していたが、オンロードではかなり俊敏な走り。エンジンは9速ATのサポートでピックアップがよく、発進も、中間からの加速もソツなくこなす。ロールポイントは高く、少し直進安定性にゆるいところもあるがハンドリングに違和感はない。街中での見切りもよくキビキビ走ってくれた。
■レネゲード主要諸元表■
◆グレード:トレイルホーク
●全長×全幅×全高(mm):4260×1805×1725
●ホイールベース(mm):2570
●車両重量(kg):1835
●最低地上高(mm):200
●最小回転半径(m):5.5
●乗車定員(名):5
●エンジン種類:直列4気筒マルチアエア
●総排気量(cc):2359
●最高出力(kW/rpm):129(175ps)/6400
●最大トルク(N・m/rpm):230 (23.5kg・m)/3900
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:オンデマンド式4WD
●JC08モード燃費(km/ℓ):10.4
●使用燃料/タンク容量(ℓ):レギュラーガソリン/48
●サスペンション前:マクファーソン 後:マクファーソン
●ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク 後:ソリッドディスク
●タイヤサイズ:215/60R17
Jeep WRANGLER Unlimited
冒険心が満たされるJeepの本流
ご存じのようにJeepのルーツは軍用ジープにあり。その血統をもっとも色濃く受け継いでいるのが「ラングラー」 シリーズだ。JK型 の4ドア・アンリミテッドが登場してからは、潜在的なJeepユーザーにもアピール。販売数もブレイク中だ。
JeepのルーツのDNAを色濃く継承する「ラングラー」
Jeepのルーツとなった軍用のMB/GPW。その直系のモデルとして存在するのが「ラングラー」 だ。JK型 は2007年のデビュー、MB/GPWから数えると6代目モデル、ラングラー の車名を得てからはYJ、TJに次ぐ3代目となる。JK のトピックスは、なんと言っても4ドア・ロングホイールベース「アンリミテッド」の設定だ。
それまでもワゴニアやチェロキー など、Jeepの4ドアモデルは存在したが、伝統的なマスクとフォルムを採用した直系モデルとしては初めて。正統Jeepに乗りたいけれど2ドアは無理…というファンにもアピールした。2012年にはマイナーチェンジを行ない、インテリアを一新。またパワートレーンも3.8ℓ V6OHV+4速ATから新進の3.6ℓ V6DOHC+5速ATに変更され、パワースペックと経済性を高めることになった。
ただしサスペンションや駆動系に変更はなし。前後5リンクタイプのコイルスプリング採用とはいえリジッド・レイアウトは頑なに採用されているし、レバーでガチっと切り換えるローレンジ(副変速機)付きパートタイム4WDシステムもそのままだ。
さらにトラクションコントロールなど、今どきのクルマには当たり前の電子デバイスも、もちろん備わり、オフロード走行をサポートしてくれる。日本向けグレード構成は、ショートに「サハラ」 、ロング・アンリミテッドには「スポーツ」と「サハラ」の2タイプを設定。
JKラングラー のエクステリアは、MB/GPW 以来の軍用Jeepのデザインを受け継ぐ。特徴的な丸目2灯のヘッドライト、伝統の7本縦スリットグリル、そして大きく張り出したオーバーフェンダーは、まさにJeepのアイデンティティだ。
サイズは歴代の正統Jeepでは最大(アンリミテッドは4ドアではあるが)。トレッドの広さは高いオフロード走破性のポイントだ。ルーフトップについては、日本に正規輸入されるのは脱着式の樹脂製仕様のみ。
日本向けもUS仕様も、JKラングラー に用意されるのは3.6ℓ V6DOHC エンジン。スペックは284ps&35.4kg-m、5速ATを組み合わせたことで、燃費もJC08モードで7.5km/ℓをマークする。
4WDシステムはコンベンショナルなパートタイム。もちろんローレンジ付きトランスファも備えている。LSDやデフロックなどメカ的なデバイスは装備していないが、トラクションコントロールなどの採用でオフロード性能を確保する。
オンロードではもっさりするJKの乗り味だが、ダートに入るとむしろそれが功を奏し、とくにハンドルからの突き上げが小さい、しなやかな乗り心地を提供してくれる。容量の大きなショックアブソーバーがシャシーをよくいなしてくれるようで、ピッチングが小さく、ハンドリングも自然だ。
それなりのスピードで飛ばしても、安心感が高い。また深く路面がえぐれたモーグルでも、対地アングルに優れたボディワークで安心してアプローチ。サスペンションも十分に伸縮して強いトラクションを生んでくれるし、電子デバイスのおかげで車輪が浮いた状態でも、アクセルを踏んでいればグリップを回復してくれる。
2012年のマイナーチェンジで洗練されたイメージに生まれ変わったインテリア。立体的な造形になり、シルバーアクセントも多用される。ラングラー 伝統のサウンドバーはじめ、「サハラ」 にはラゲッジフロアにウーハーも埋め込まれている。シートは布製のバケット式が標準だが、アンリミテッド「サハラ」 ではレザーシートもオプションで用意される。
アンリミテッドが登場して以来、ショートモデルの人気は低迷。理由はやはり、室内ユーティリティの差だろう。まず優れているのは後席の居住性。4ドアでアクセスも良好だが、足もとのスペースも十分だ。ただし後席座面の奥行は小さく、快適ではない。またラゲッジルームもフル乗車時で奥行920 ×幅1110mmと、ショートとは比べるべくもない数値。
サスペンションは前後5リンクのコイル・リジッド。2本のロワアームと2本のアッパーアーム、そしてラテラルロッドでホーシングを支える形式だ。特徴的なのはリヤのロワアームとアッパーアームが左右それぞれ平行に伸びていること。タイヤは255/70R18、つまり32インチ径の純正サイズとしてはかなり大径。最低地上高確保に貢献する。
WRANGLER UNLIMITED Rubicon Hard Rock
Jeep Wrangler Unlimited Rubicon Hard Rockは、フードパワードーム、レザーヒーテッドシートといった特別装備のほか、8色のボディカラーと2色のシートから全14パターンをセレクトできることもトピック。ちなみに、昨年にも同様の内容で展開された限定モデルで、今回はボディカラーを変更したことがポイント。ルビコンオリジナルメニューが含まれている。
3.6ℓ V6+5速ATは、滑らかな加速が持ち味。クルージングからのダッシュも気持ちよく、アクセルを強く踏んだ時の反応も鋭い。乗り心地はアメリカンSUV特有の緩さのようなものがあるが、基本的にはロングドライブも快適。ただしハンドリングはもっさりしていて、ワインディングではアンダーステア気味、身のこなしも今ひとつ重い感じだ。
■ラングラー アンリミテッド主要諸元表■
◆グレード:サハラ
●全長×全幅×全高(mm):4705×1880×1845
●ホイールベース(mm):2945
●車両重量(kg):2040 }
●最低地上高(mm):220
●最小回転半径(m):7.1
●乗車定員(名):5
●エンジン種類:V型6気筒DOHC
●総排気量(cc):3604
●最高出力(kW/rpm):209(284ps)/6350
●最大トルク(N・m/rpm):347(35.4kg-m)/4300
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:パートタイム4WD
●JC08モード燃費(km/ℓ):7.5
●使用燃料/タンク容量(ℓ):レギュラーガソリン/85
●サスペンション 前:コイルリジッド 後:コイルリジッド
●ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
●タイヤサイズ:255/70R18
Jeep GRAND CHEROKEE
Jeepが創り出した「最高品質」
Jeepシリーズのフラッグシップモデルと呼べるのが「グランドチェロキー」 だ。スタイリッシュなボディに先進の4×4メカニズムと安全性、さらにプレミアムな装備を満載。アメリカンSUVならではのV8エンジンがラインナップするのも“グラチェロ”なのだ。
Jeepシリーズのフラッグシップモデル:グランドチェロキー
現在、Jeepシリーズのフラッグシップモデルの座を担っているのが「グランドチェロキー」 だ。デビューは1993年。Jeep 50周年のアニバーサリーモデルとして位置づけられたのが初代ZJ型だった。ルーツは戦後間もなく登場したJeepステーションワゴン、そしてその後Jeepのプレミアムワゴンとして人気を集めたワゴニアや、グランドワゴニアに求められるが、いずれにせよラグジュアリーで機動性やユーティリティに優れたキャラクターの進化版であるのは間違いない。
ちなみに弟分のチェロキー は、ワゴニアの亜流となった、もっと実用車的なイメージ。正統的なJeepワゴンとしての血統は、グランドチェロキー の方にあると言えるだろう。グランドチェロキー はデビュー以降、WJ、WHと続き、4代目モデルのWK型として、2011年に登場。
国内向けのラインナップは3.6ℓ V6を積む「ラレード」と「リミテッド」、5.7ℓV8搭載の「サミット」、そして468馬力の6.4ℓ V8HEMIエンジン を積む「SRT8」の4車種だ。駆動系は全車8速ATの組み合わせ。全車フルタイム4WDで、SRT8にだけはローレンジが備えられていない。
さらに先進の電子デバイス、セレクテレイン・システムはSRT8以外の全車に。SRT8にはセレクトラックシステムが標準。またクォドラリフト・エアサスペンションがリミテッドとサミットに標準装備だ。
SUVとして典型的なワンモーションフォルムを採用。ボディはヨーロッパの大型SUVと比較してもコンパクトなほどで、日本の街中でもとても扱いやすい。バイキセノンヘッドライトを採用するマスクはシャープだが、7本スロットグリルがJeepをアピール。
今回のモデル車両となった「サミット」はクロームのアクセントも多用。LEDテールランプ、リアスポイラー、デュアルクロームマフラーカッターなどもスポーティな演出だ。
今回のグランドチェロキー 「サミット」は、5.7ℓ HEMI V8 OHV を搭載、8速ATを組み合わせ、スペックは352馬力&53.0kg-m。それでもJC08モード燃費は6.4km/ℓと、意外に良好。4WDシステムは「クォドラドライブII 4×4」を採用。
フルタイム4WDを基本に電子制御LSDが組み込まれていて、オフロードでの走破性に寄与。ローレンジも備えていて、さらに電子デバイスとして「セレクテレイン・システム」も採用している。
フラットダートは良好な乗り味を保つが、厳しいのはちょっと荒れた路面の走行。対地アングルがそれほど稼がれていないので、エアサスの車高を上げてみるのだが、するとショックが伸びきった状態になってしまい、路面からの衝撃を吸収できなくなる。
結果として強烈な突き上げを感じ、とても長時間、乗っていられない。モーグルなどの走行でも、サスがこれ以上伸びてくれないので、十分なトラクションを得てくれない。結果、車輪が浮いてしまうことになるが、そこからが「セレクテレイン」の威力。
アクセルをその状態で踏んでいると電子デバイスが効き、LSD 効果を発揮しトラクションを回復してくれるのだ。
日本仕様は全車右ハンドル。今回の上級グレード車「サミット」はウッド&レザーのギミックも充実。8.4インチモニターのメモリーナビ、18基のハーマンカードン・スピーカー、8ウェイパワー機能付きレザーシート、デュアルゾーン・エアコンなど、超プレミアム装備がたっぷりだ。セカンドシートは6対4分割可倒式、リアゲートはパワーリフトタイプとなっている。
室内の広さは、Jeepシリーズの中でもナンバーワン。リヤシート座面の幅も足もとも余裕があり、大人3人で乗ってもロングドライブが苦にならないはず。ラゲッジルームはJKアンリミテッドより広いが、フロア下にスペアタイヤを収めている分、高さではJKの方に軍配があがる。容量もJKの方が大きいがリアゲートも含めた使いやすさではこちらだ。
足回りは4輪独立懸架を基本に、エアスプリングが一体になったショックアブソーバーを組み合わせた“クォドラリフト・エアサスペンション”。車高も4段階に調整可能。基本車高をベースにアップは2段階に可能、最低地上高を最大276mmまでアップさせる。またアクセスモードは車高を40mmダウン。タイヤは 265/50R20、HTタイプでM+S規格。
エンジンパフォーマンスはモンスター級だが、街を流している限り尖ったところもなく、とても快適な走りを提供してくれる。高速道路でも、料金所からの発進、合流までスムーズ。フルタイム4WDのおかげで直進安定性は優れているし、ハンドリングも軽快だ。もちろん、ひとたびハイテンションにアクセルをアオれば、走りは牙をむき、豪快に加速。
■グランドチェロキー主要諸元表■
◆グレード:サミット
●全長×全幅×全高(mm):4880×1945×1805
●ホイールベース(mm):2915
●車両重量(kg):2380
●最低地上高(mm):210
●最小回転半径(m):5.7
●乗車定員(名):5
●エンジン種類:V型8気筒OHV
●総排気量(cc):5654
●最高出力(kW/rpm):259(352ps)/5200
●最大トルク(N・m/rpm):520 (53.0kg・m)/4200
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フルタイム4WD
●JC08モード燃費(km/ℓ):6.4
●使用燃料/タンク容量(?):レギュラーガソリン/93
●サスペンション前:ダブルウィッシュボーン 後:マルチリンク
●ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
●タイヤサイズ:265/50R20
GRAND CHEROKEE SRT8
クライスラー 、そしてダッジ …MOPAR の伝説的なパワーユニットといえば、HEMIエンジン 。その 6.4ℓ V8 HEMIを搭載するグランドチェロキー が「SRT8」だ。アメリカでは「SRT」というグレード名で存在するこのモデルは、468ps&63.6kg-m というスペックを誇る。
さらに8速AT、クォドラトラック・アクティブ・オンデマンド4×4システムや、ブレンボのブレーキユニットなど、まさにSUV最強のパフォーマンスを見せてくれる。さらに、安全機能についてもクラッシュミティゲーション付き前面衝突警報など先進のものが充実している。
撮影協力◆ FCA ジャパン Jeep FREE
CALL:0120-712-812
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