マニアに根強い人気のハマーH1 今こそゲットしたいハマーH2【SKYAUTO】
1997 HUMMER H1 / 2003 HUMMER H2
ハマー旋風再び The Great IMPACT
世界最高のワイルド&タフ、SUVの頂点を極めた、あの「ハマー」が再びアツい!! H1 はマニアならずとも、根強い人気を集め、H2 は車両価格もこなれてきて、今が乗り頃! てなワケで、国内屈指のハマー専門店「スカイオート」 がオススメするH1 とH2 を紹介しよう。
不動の人気を誇るハマーシリーズ、今乗らないでいつ乗るのさ?
アメリカンSUVの中でもひときわの存在感、そして荒ぶるアピアランスを誇る「ハマー」シリーズ。アメリカ軍の軽汎用車「ハンヴィ」の一般向け仕様として'92年に市販が開始されて以来、本国はもちろん、ここ日本でも熱狂的なファンを獲得。
さらに'03年にはさらに乗用車ライクな「H2」、また'05年にはミドルサイズの「H3」も登場し、そのラインナップを強固なものに。より多くのユーザー層にアピールしていったのは、ご存じのとおりだ。しかし'10年、H2 やH3 が生産を終了すると、その人気もひと段落。近年は本当に好きな人だけが乗る、ちょっとマニアックなSUVに落ち着いた印象だ。
ところがこの秋、編集部がアメ車のマーケットを調査してみると、再びハマー・シリーズの人気が盛り上がってきていることが分かってきた! その理由とは? そこでそれを探るべく、日本でも屈指のハマー販売台数を誇る『スカイオート』 を訪ねてみることにした。質問に答えてくれたのは『スカイオート』代表の村上周平さんだ。
「まぁ、H1はもともと人気の変動もなく、コンスタントに『あれば売れる』って状態ですよ。ちなみに、シュワちゃんがH1のEV(電気自動車)を作らせてるなんてウワサもあるから、今後はますます人気が出てくるかな? 一方、H2とかH3は価格が落ち着いてきているので、また乗ろう、買おう、って人が増えているようですね」。
1997 HUMMER H1
誰もが憧れるスパルタンな四駆ハマーH1
コレクタブルカーとして世界中で人気、H1が欲しいならスカイオートへ行け!
1985年からアメリカ軍はJeepに代わる四輪駆動軽汎用車として「HMMWV(ハンヴィ)」を採用。それを、あのアーノルド・シュワルツェネッガーさんのリクエストにより、一般ユーザー向けの仕様とし、市販を実現したのが「ハマー」の登場だった。それは'92年10月のこと。
全長4.7m、全幅2.2m。四角い巨大なボディには37インチのファットタイヤを装着。市販車とはいえ、まるで装甲車のようなアピアランスに、国内外を問わず、男のコ(のマインドを持った人々)たちはシビれてしまった。
今回、『スカイオート』 が撮影に提供してくれた今回のハマー(H1) は、'97年モデル。当初、ハマーのエンジンは6.2ℓ/V8ディーゼルを搭載していたが、このモデルにはその後に設定された6.5ℓ/V8ターボディーゼルが搭載されている。またATも当初の3速から、このモデルでは4速に進化。
ちなみにH1最終の'06年モデルにはイスズ製の6.6ℓ/V8ターボディーゼル(通称デュラマックス)を搭載。300hp&71.8kg‐mのスペックは、ハマー・オーナーたち垂涎のユニットになっている。もちろん今回のモデルもフルタイム4WD+ハブリダクションシステム+セントラル・タイヤ・インフレーション・システムなど、ハマーならではの先進メカは健在。内外装は『スカイオート』 によって徹底的にレストアされ、その美しさも印象的だったのだ。
全長4.7 m、全幅2.2 mではあるが、印象としては真四角なアピアランス。そのボディの四隅に大径・ファットタイヤが取り付けられているような印象。対地アングルは果てしなく大きい。またハマー独自のハブリダクションシステムによって、最低地上高もカサ上げ。走れない場所はない? 今回の撮影車は『スカイオート』 によってリペイントなど、美しく蘇っていた。
巨大なボディではあるが乗車定員は4名。座席は室内の四隅に窮屈なかんじで設えられている。運転席もやや窮屈だが、インパネのセンター部分は運転席を向くよう設計されていて、操作性は高い。快適装備はごくごくシンプルだ。
パワーユニットは'96年型から登場した6.5ℓ/V8ターボディーゼル。スペックは215hp&61kg‐mと強烈で、4速ATと組み合わせている。ちなみに当時は同ノンターボ・ディーゼルや5.7ℓ/V8ガソリンなども設定されていた。駆動方式はフルタイム4WDで、フロアのシフトレバーによってセンターデフロックモード、またローレンジへの切り換えも可能だ。
タイヤサイズは37×12.50R17、アフター(ジオランダー)のATタイヤが装着されていた。ホイールは'02年型の純正ホイール。セントラル・タイヤ・インフレーション・システムも生かされていた。
サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン・コイル式の独立懸架。ただしアーム長が長いので、ホイールストロークも十分、確保されている。さらに車輪のセンターを上側にオフセットする“ ハブリダクション・システム” の採用で、最低地上高をより高く採れる設計としている。
まず、そのデカさが気になるかもしれないが、いざ乗り込んでみると意外なほど気にならない。ボディが真四角なので車両感覚はとりやすいし、左キープを心がければ安心。小まわりもそれなりに効いてくれる。エンジンは振動や音が大きいが、とにかくトルクフル。車重は3トンをゆうに超えるが、身のこなしは想像以上に軽快なのだ。
2003 HUMMER H2
街乗りからオフロードもまでオールラウンダーなH2
カスタムベースとしてもグッドなH2、でも今ではノーマルの方が逆に目立つ?!
リアルな軍用車「HMMWV」をベースに開発したシビリアンモデルであるハマー。しかし、とは言っても装備や乗り味など、あまりにスパルタンで、ごくごく普通のユーザーが乗るには、やはり少なからず抵抗がある…。
そこでハマーの雰囲気を残しつつ、もっと快適でラグジュアリーなSUVとして開発されたのが、「ハマーH2」 だった。登場したのは'02年。ちなみにファーストモデルの「ハマー」はこの時、H2 と区別する意味で「H1」 の呼称が与えられることになった。
H2は'10年まで生産されたが、今回、『スカイオート』 が撮影に提供してくれたのは'03年モデル、つまり初期型だ。こちらもまた、展示・販売車両だけあって、美しくレストアされている。サンセットオレンジの純正ボディ色も印象的に蘇っている。
エンジンは6.0ℓ/V8ガソリン、駆動系は4速ATとフルタイム4WD(センターデフロック&ローレンジ付き)の組み合わせだ。サスペンションはフロントに独立式、リヤにはコイル・リジッドを採用する。ちなみにH2にはエアサスペンション車もラインナップしていた。
ちなみにタイヤは、オリジナルのLT315/70R17を装着。H2 というとギンギラのカスタムで、ローダウン、超大径ホイールを履かせて…なんてカスタムも盛んに行なわれていたが、この撮影車両のとおり、ホントはオフロードイメージも強いSUV。走りの行動半径もかなり広いのだ!
ハマーH1 をオマージュしたスタイルではあるが、実際、クルマの基本部分はH1 とはまったくの別物。ベースはシボレーのフルサイズSUV「タホ」 。シャシーはあくまで一般的な乗用SUVのものであり、ハブリダクション・システムなども装備されていない。メッキパーツなども多用したラグジュアリー指向も売りだ。
インテリアはそれこそ、H1 のスパルタンさとはまったく異なる、ラグジュアリー指向。本革シートや、高級なギミックに囲まれたたたずまいはプレミアムSUVそのものだ。2WD-4WD の切り換えもレバーではなくスイッチ式に。
パワーユニットは6.0ℓ/V8ガソリンのVORTECエンジン、駆動系は4速AT+フルタイム4WDの組み合わせだ。もちろん4WDシステムはセンターデフロック&ローレンジ付き。さらにH2にはトラクションコントロールという電子デバイスも。これにはオンロード用の通常モードと、オフロードで効果的なTC2モードが用意される。またリヤデフロックまで装備される!
ノーマルのタイヤ&ホイールはLT315/70R17というハイトの高いオフロードタイプのもの。カスタムでは20インチ以上のホイールを履かせるのが主流なので、17インチは逆に新鮮に見える。シャシーのベースはシボレー・タホ 。したがってサスペンションもタホ と共通。
フロントにダブルウィッシュボーン式独立懸架、リヤには5リンク式のコイル・リジッドを採用する。上級グレードにはエアサスペンションも用意されていたが、オールラウンド性ならこの形式がオススメ。
ボディサイズはH1 よりやや小さめだが、車両感覚の取りやすさはH1 の方が上。H2 は大きなボディを少し、気にしなければならない。乗り味はトラック然としたH1 よりかなり洗練されており、乗用車そのもの。室内居住性も含め、ロングドライブ、高速クルージングも快適だ。加えてオフロード性能の高さ、これもしっかり押さえておいてほしい。
SKYAUTO【スカイオート】
埼玉県越谷市南荻島708-1
tel:048-976-1235
HP:http://www.skyauto.co.jp/
ハマーと関わって20余年。日本のハマー・プロショップ、第一人者が埼玉県越谷市の『スカイオート』だ。代表の村上周平さんご自身も「ハマー・オーナーズ・クラブ・ジャパン」のメンバー。ショップは全国のハマーオーナーたちの駆け込み寺的な存在で、取材当日も広大な整備工場はハマーでいっぱい! ハマーをゲットするなら、『スカイオート』が安心だ!
PHOTO ◆能勢博史
TEXT◆高坂義信
アメ車マガジン 2017年12月号掲載
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