オールペンの前にやるべきこと、車検+点検整備がありました【デュランゴの挑戦 Vol.75】
今回は時間もないし、サクッと車検を通すだけにしてオールペン作業に入ろうかしら。そんな安易な考えを、ハッキリと「それはダメ」と答えたのが、主治医であるレーストラックの高橋さん。
DURANGO CHALLENGE【デュランゴの挑戦】
世界で一台のマッスルSUV への道Vol.75
オールペン計画が決まりウキウキしていたけど、この時期デュランゴは車検がありました。1ナンバーなので1年車検。毎年は面倒な気もするけど、車検と共に点検整備を1年おきに行なうと思えば心強いですよ!
通すだけの車検はなるべく控えよう
ペイントする色はどうしよう、色の塗り分けはどうしようなどなど、初めてのオールペンに向けてアレコレ悩んでいる時間をとても楽しんでいたけど、そのおかげで忘れていたのが車検が迫っていたこと。なので今回は時間もないし、サクッと車検を通すだけにしてオールペン作業に入ろうかしら。そんな安易な考えを、ハッキリと「それはダメ」と答えたのが、主治医であるレーストラックの高橋さん。
「車検はあくまでも、国が定めた車両法規。道路を走る最低限の基準を満たしているだけのこと。10年を超えたクルマを長く乗るなら、しっかり愛情を持ってメンテナンスをしないと。車検の時期は、定期整備するいい機会と考えるべき」と、しっかり諭されました。確かに、人間も40代を超えると一年に一度は健康診断を受けましょうって言うもんね。
オールペンしてボディが綺麗になっても99年型というのは変わらないワケだし、歳を重ねる毎にメンテはなおさらしっかりやらないといけないよね~。というわけで、今年も車検に合わせて定期整備を実施。すると、色々要交換な部分が出てきましたよ。リアブレーキシリンダーからのオイル漏れ、バルブカバーからのオイル漏れなどなど。やって良かったね~。重症になる前に対処するのも定期整備の大きな役割。定期整備は、しっかりやりましょう!
御老体のデュランゴには1年車検の整備が安心の検診になる
今回交換または要チェックとされた部分を紹介しよう
パワステポンプの軸の部分からオイルの滲みを確認。要交換というレベルではないため、オイル漏れを防ぐ効果があるとされるリークストッパーをテスト的に注入。こうしたメンテナンスキットは、僕のデュランゴで実証テストするのが通例。効果が良ければ一般ユーザーにも使われる。
シリンダーヘッドカバーからオイル漏れを確認。ヘッドカバーとシリンダーブロックの間にある左写真のガスケットが劣化してオイル漏れが起きる。新品に交換する。
ショックアブソーバーブッシュも劣化が確認されたので新品へ交換。ショック交換ばかりに目が行きがちだが、各ブッシュを交換することで乗り心地は大きく変わる。
リアブレーキシリンダー交換&ブレーキ調整。油圧でディスクシューをドラムに押し当てるなど、細かい部品で構成されるドラムブレーキ。経年劣化でシリンダーからオイルが漏れ、ブレーキの効きが弱くなっていた。定期的に点検交換が必要な部分だ。
デュランゴユーザーなら気になるのが、シートレールのガタ。レールアッシー内部に右写真のようなプラスチック部品があるのだが、これが経年劣化で削られシートにガタが出る。通常はレールアッシー交換だが、レーストラックでは部品をワンオフ加工して対策している。
点検の結果ガタが確認されたので、アイドラアーム交換。ガタがあるとハンドル操作に影響があるので、定期的に点検したい部分。古くからアメ車に乗るオーナーにはお馴染みの定期交換部品だ。交換するとハンドル操作がとても安定する。
BFグッドリッチのホワイトレタータイヤが日本でも正規販売され、カスタムでもホワイトレターを大胆に施したモデルが現れるなど、タイヤはホワイトレターブーム。カー用品店にはペイント用のペンも販売され、DIYで作業する人も多いのでは?
でもそのペン、チョット高いんだよね。なので僕は、ホームセンターで土木作業の現場で使われる工業用ペイントマーカーを購入。価格は200円程度。色んな種類があったんで、右写真の3種類を購入。白の色味、塗りやすさで判断すると、左端のタイプがいい感じ。1ヶ月経過しても剥がれず残ってる。お試しあれ。
塗装の基本は一度に厚塗りをしないこと。ゆっくり時間を掛けて塗っていけば、綺麗な仕上がりになるぞ。
1999y DODGE DURANGO デュランゴの軌跡
埼玉県所沢市にある解体屋「T&Kインターナショナル」に持ち込まれたデュランゴを、当時所有していたアメマガ号アストロと強引に交換トレード。
エンジンこそ調子が良かったデュランゴだが、外装にキズも多く、内装もパーツが外されていたりと、一般に売られている車両と比べると程度は中の下。引き取り手がいなければ、今頃はスクラップになってたかも…。
そんな状態だったデュランゴを日本一のスタイルにすべく、復活&カスタムをしていくのである。
JAPAN RACETRUCK TRENDS【ジャパンレーストラックトレンド】
東京都江戸川区松江7-20-12
http://www.racetruck-trends.co.jp
TEL:03-5661-3836
FAX:03-5661-3837
営業:10~21時
定休日:日曜日
広大なファクトリーには、ランボルギーニなどのスーパーカーからアメ車ビンテージなど様々なモデルがチューン&メンテでピットイン。豊富な知識と経験を持つ高橋代表は、アメマガのメンテナンスの指南役。得意のチューニングは、愛車がレベルアップしていく過程を楽しむことを大事にしている。
とにかくデカいファクトリー。フェラーリやランボルギーニまで並ぶ、整備&チューニングのスペシャリストだ。
■写真&文:相馬一丈
アメ車マガジン 2018年6月号掲載
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