AMERICAN DAILY VINTAGE CAR
気軽に、楽しく、毎日乗れるアメリカンビンテージカー
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
半世紀前のクルマを見て乗って楽しい仕様にモディファイ
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
レース活動が活発になり、ハイパフォーマンスカーが次々に登場。大排気量エンジンなどメカニズムにおいても大きな進化を遂げ、後年の「マッスルカーブーム」を作るきっかけとなった時代でもある。
ボディサイズの割に乗車定員は3名と、ある意味贅沢なクルマと言えるエルカミーノ。デビューから50年目を迎えるが、骨董品のようにノーマルをキープするのではなく、性能面は近代化を実施。またゴーストペイントを施しており、最先端のカスタムも盛り込んでいる。
16歳の時からアメ車に触れ続け、これまでに何台ものアメ車を乗り継ぐTDOの川瀬氏。すでにお店はオープンから15年を数えており、鈑金業がメインだが、5年ほど前からアメ車の販売もスタート。アメ車の良いところも悪いところも知り尽くすだけに、敢えてノーマルで乗るのではなくカスタムを施すことで「壊れにくくて乗りやすい」仕様を実現する。
例えばエンジンは454にコンバージョンしているが、これがノーマルサスや純正サイズのタイヤでは路面に力を伝えるには役不足。見た目だけでなく性能も考慮し、18インチのNT555を組み合わせている。川瀬氏は「何よりバランスが取れたクルマは乗りやすく、クルマが嫌にならないですね」とも。個性を引き出しつつ、信頼性も向上。見て乗って楽しいクルマを作るのがTDOのスタンスだ。
ローダウンスプリングを組み込み、低いシルエットを実現。とはいえ、毎日乗れる仕様を目指しており、乗り心地や運転のしやすさも重視する。
オリジナルのエンジンではなく、コンバージョンで454を搭載。エアコンはR134aに換装しており、へダースなども変更ずみ。軽いボディと相まって、アクセルを踏めばかなりの速度に達すると、TDOの川瀬さんは語る。
60年代のクルマではあるが、どことなく70年代の直線基調なデザインにも通ずる雰囲気のインパネ。エアコンダクトなどは目立たないように配置。
フロアカーペットやシートは、オリジナル風にリフレッシュ。半世紀前のクルマでも部品には困らない。
B&Mのメガシフターを使用して、コラムからフロアへ変更。水温、油温、電圧計の必須アイテムを追加し、信頼性を向上させている。
タイヤはNITTOのNT555。454エンジンのパフォーマンスを生かせるよう、18インチのハイグリップタイヤを組み込む。ノーズ部分のゴーストペイントは、非常に派手に思うかもしれないが、陽の下では以外と目立たない。ある意味、二面性を持たせている。
シボレーにとって最初のインターミディエイトカーだったシェベルの登場と共に、デビュー当初のフルサイズベースから新たにインターミディエイトベースとなったセダンピックアップのエルカミーノは、シェベルの人気が高まると共にその魅力を増していった。とくにフロントマスクがシャープになりパフォーマンス的にもアップしていたのが1968年型と1969年型であり、エルカミーノの中でも人気が高い。
基本となるメカニカルコンポーネンツやエンジンラインナップ、オプションなどは前年と大差は無かった一方で、従来からのセダンピックアップというポジションから、ピックアップのスタイルをまとったスポーツカーというべきイメージにまで向上していたことは間違いない。最強だったのは言うまでもなくマークIVビッグブロックを搭載したSS396であり、この排気量ではラインナップの中で最強だった375hpのL78やマンシーの4速クロスレシオミッションも選択できた。
1968年、1969年型のエルカミーノはフロントマスクがシャープな印象になり、ピックアップスポーツとも言えるイメージを作り上げている。
■取材協力:TDO モータリング
所在地:岐阜県各務原市成清町2-124-1
TEL:058-380-5239
http://www.tdomotoring.com/
■Text & Photos|アメリカンビンテージカーマガジン
アメリカンビンテージカーマガジン VOL.4
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