【極上のカジュアルSUV】フォードエクスプローラーの魅力を完全解剖!
デビュー以来、フォードのラインナップの中で重要な位置を占めてきたフォード・エクスプローラーの歴史と変遷を解説。フォード・ジャパン時代にはベストセラーモデルだったエクスプローラーは、現在も日本の数多くのショップで整備され、愛され続けている。
FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)1981y-
American Cars Best20
FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー) 1981y-
フォード・ジャパンがあった頃、同社のラインナップの中でもっとも販売台数の多かったのがエクスプローラーだった。今もエクスプローラーを始めとしたフォード車のサービスを扱うショップは日本国内に多数存在している。
http://www.ford-service.co.jp
エクスプローラーについて語るなら、どうしてもかつてのフォード・ジャパンについても触れないわけにはいかない。エクスプローラーは、日本国内のフォード車ディーラーが「オートラマ」と呼ばれていた頃から日本に正規輸入されてきた。
当時はトーラス、フォード・ジャパンになってからは5thマスタングやエスケープなどの人気車もあったが、2016年をもってフォード・ジャパンは営業活動を休止、フォードから日本への正規輸入は途絶えることになった。
しかしながら、日本国内には正規輸入された十数万台にもおよぶフォード車があったわけで、そのうちの相当数が今も稼働している。もちろん中古車としてそれらは今も店頭に並んでおり、エクスプローラーは良質車も多い人気車のひとつとされている。必要なパーツや整備・車検などのサービスを供給する拠点は今も国内に数多く存在している(http://www.ford-service.co.jp)。
さて、エクスプローラーの現行モデルは2011年モデルからの第五世代で、当初はターボ付きとはいえ2L直4エコブーストエンジンが思いのほか走ると好評なのが話題になった。今となってはフォード全車に搭載されているエコブーストエンジンだが、その実力の一端を最初に見せたのがエクスプローラーを通してだった。
また当初はFWDモデルにしか搭載できなかったエコブーストエンジンだったが、2016年モデルでのフェイスリフトと同時に2.3Lへと排気量アップされ、4WDにも搭載可能となった。 そして現在、最新の2018年モデルでは、エンジンラインナップはの下記の3種類。
①280hpの2.3L直4エコブースト、
②290hpの3.5L V6、
③365hpの3.5L V6エコブースト
下に2018年モデルのグレードラインナップを並べたが、上位2グレードのプラチナムとスポーツは③が標準エンジン、他は②が標準エンジンでオプションとして①が用意されている。すなわち、全車でエコブーストエンジンが選べるようになっており、フォードのフルラインエコブースト化が進んでいるのが分かる。
エコブーストエンジンは、同排気量で比べた場合の性能について明らかに優れているが、唯一のデメリットとしてプレミアムガソリン仕様であることがあげられる。これはエコブーストエンジンがターボ付きであるために起こりやすくなっているノッキングを防ぐための仕様である。かつてのパワーモリモリのターボとは違って燃費性能も向上しているエコブーストエンジンだが、給油時のガソリン代は少々かかることになる。
エクスプローラーのスタイリングデザインは、それぞれの時代に応じて新鮮なインパクトのあるものだったが、現在の第五世代も同様。今のアメ車デザイン全体のトレンドでもあるヨーロピアンテイストなものではあるが、端正でスマートなラインはアメ車ファンから見ても好感のもてるものだ。
先代モデルまでと異なるのはボディサイズ。全長は5mを超え、全幅も2mを超えた。ひとつ上のエクスペディションに追いついた感がある(ただし最新のエクスペディションにはロングボディのMAXが新設された)。アメ車らしい新たなフルサイズSUVとして生まれ変わったのだ。
2017 フォードエクスプローラー スポーツのスペック(Ford Explorer Sport Specifications) | |
全長 | 5037㎜ |
全幅 | 2004㎜ |
全高 | 1778㎜ |
ホイールベース | 2865㎜ |
トレッド | 前 1702㎜/後 1702㎜ |
重量 | 2223kg |
エンジンタイプ | V6 DOHC ツインターボ |
総排気量 | 3.5L |
内径×行程 | 103.2㎜× 92.0㎜ |
圧縮比 | 10.0 : 1 |
最高出力 | 365hp/ 5500rpm |
最大トルク | 48.4kg-m / 3500rpm |
使用燃料 | 電子式燃料噴射(筒内直接噴射) |
変速機 | 6AT |
EPA燃費 | 市街地6.8㎞ /L/高速9.4㎞ /L |
サスペンション前 | ストラット・コイルスプリング |
サスペンション後 | マルチリンク・コイルスプリング |
ブレーキ前 | ベンチレーテッドディスク |
ブレーキ後 | ベンチレーテッドディスク |
タイヤサイズ前後 | P255/50R20 |
フォード車両の変遷
BroncoⅡ 1985-90
ブロンコがフルサイズ化された後、その穴を埋めるためにレンジャーのシャシーを使ったコンパクトSUVとしてブロンコⅡがデビューした。シボレー・S-10ブレイザー/GMC・S-15ジミーの対抗馬として投入されたのだった。エンジンは2.8&2.9LV6。
1st Generation 1991-94 FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)
ブロンコⅡの後継として、ボディサイズはひと回り大きくなって初代エクスプローラーがデビューした。フォードのSUV として初めて4 ドアが設定され、ファミリーユーザーの増加とともに、2ドアよりも人気を集めるようになった。エンジンは4L V6に拡大。
2nd Generation 1995-2001 FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)
内外装やサスペンションの設計を一新した第二世代。1996年モデルからは5L V8エンジンも追加設定された。またファミリーユーザーからの要望に応える形で1997年モデルから3列目シートがオプション設定された。
3rd Generation 2002-05 FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)
2ドア車は廃止され、4ドア車のみとなった第三世代。V8エンジンは4.6L SOHCとなり、OHVエンジンはラインナップから無くなった。乗り心地を重視して4輪独立懸架を採用。このモデルと並行して「エクスプローラー・スポーツトラック」が販売された。
4th Generation 2006-10 FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)
先代、先々代のエクスペディションと酷似したデザインから変更し、エクスプローラーの独自色が強められた。エンジンラインナップは先代同様だが、ATは6速へとアップグレード。エクスプローラー・スポーツトラックも再びラインナップした。
5th Generation 2011- FORD EXPLORER(フォードエクスプローラー)
スタイリングがヨーロピアンテイストに転換したのにも驚いたが、ボディサイズの拡大、モノコックボディ& FWDの採用、2L直4ターボのエコブーストエンジン搭載と、これまでのエクスプローラーのすべてを一新したかのような進化が話題となった。
CUSTOMIZED MODELS コンプリート販売を展開
愛知県にショップを構えるラグジオリジナルのエッジカスタムズ・エクスプローラー・エボリューションは手軽な価格も魅力のひとつ。フロントバンパーを装着し、ヘッドライト&テールレンズにはLEDチューブを配置。社外サイドステップ、H&Rダウンサスを組み込み、ホイールはワーク・グノーシスの22インチ。
http://luxz.jp
リミテッドにはより似合う
ブラックもホワイトと同様、ラグジの作品。オリジナルバンパーはリミテッドのグリルに対してさらに相性が高まっている印象。
ヘッドライト&テールLEDチューブ加工、サイドステップ、H&Rダウンサス、社外マフラーを組み、ホイールはジオバンナの22インチを装着する。
http://luxz.jp
「エクスプローラーの歴史はSUVの歴史」と言われる。
ルーツとなったコンパクトSUVのブロンコⅡがもともと持っていたコンセプトが、オフロード車や作業用車ではなく、あくまでもパーソナルな日常用途に対応する乗用車としての性格を持ったものだった。
そこからボディを拡大、4ドアモデルを追加し、内装の質感を高めて装備も充実させてデビューしたエクスプローラーは、ファミリーユーザーに見事にアピールするSUVとしての地位を確立した。そして世代を追うごとにエンジンパワーの向上、快適性の向上、装備の充実、先端メカニズムの採用、さらなる大型化や乗車定員の増加、燃費の向上など、SUVとして求められるすべてを満たすべく進化を続けてきたことが分かる。そしてそれらの進化は他車の後追いではなく、エクスプローラーこそが先陣を切って進めてきたことでもあった。しかもそれらはことごとくSUVユーザーに受け入れられ、しかも新たなユーザー層を開拓することにもつながってきた。
それが「エクスプローラーの歴史はSUVの歴史」と言われる理由である。そうしたエクスプローラーの進化は今も続いている。そんなエクスプローラーだからこそ、ユーザーたちはエクスプローラーを信頼し、愛しているのだ。フォードが日本から撤退した今、エクスプローラーユーザーの勢いもそがれているかもしれないが、明るい未来は必ずやってくるだろう。 https://www.ford.com
Text|アメ車MAGAZINE
アメ車マガジン 2018年 3月号掲載
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