【SEMA SHOW 2024】アイディアの宝庫から探る進化するアメ車カスタム

イベントレポート

SEMA SHOW 2024

アメマガ2025年3月号

SEMA SHOW

会場のスケール、出展ブース、車両台数、クオリティ、 バリエーションetc.……すべてにおいて世界最大規模を誇るカスタムカーの祭典、SEMA SHOW 2024がネバダ州ラスベガスで開催された。

LAS VEGAS CONVENTION CENTER
LAS VEGAS,NEVADA NOV 5 - NOV 8,2024


SEMA SHOW 2024 SPECIAL REPORT

LAS VEGAS CONVENTION CENTER
LAS VEGAS,NEVADA NOV 5 – NOV 8,2024

SEMA SHOWで占う、2025年トレンド予測

世界のカスタムシーンにおいて晩秋から冬にかけてが最もHOTな季節と言われている。11月にラスベガスで開催されるSEMA(セマ)ショーを皮切りに、12月のドイツ・エッセン・モーターショー、1月の東京オートサロンと、世界3大カスタムショーが続くからだ。

その中で規模とエントリー数、そして来場者数で最大を誇るのがSEMAショーだ。11月5日(火曜日)から4日間の日程で行なわれた会期中には、世界中から集まった2400社がブースを展開し、140カ国以上から16万人を超える来場者が訪れた。

エッセンショーやオートサロンとの大きな違いは、自動車業界関係者と正式なメディア以外の入場を厳しく制限していることだ。つまり一般来場を一切受け付けていない。とくに2024年は各社の納税証明書や従業員の給料明細などを英語の書類で求められ、苦労した業者も多かったのではないだろうか。それでもご覧のように会場はたくさんの人で賑わったのだから、業界からの注目度の高さが伺い知れよう。そしてトップビルダーたちによって製作された極上カスタムカーは2500台オーバーにのぼる。

 

ここでは最新スタイルの潮流、方向性などを観察しながら、2025年に向けたアメ車カスタムのトレンドを占っていこう。

レストモッドもネオ・ヒストリックの時代へ

1960~70年代のマッスルカーが中心だったレストモッド・シーンに新たな流れ。ビュイック・グランドナショナルを中心に1980年代マシンをベースとしたカスタムカーが多数出展されていたのだ。現車はイリノイ州の名門、リングブラザーズが手がけた作品。V6エンジンにタービンを2基がけして1246hpを発揮。バンパースポイラーはダースベイダーをモチーフに鉄板を手曲げで表現している。

C8をスーパーカーの領域へ

ランボやフェラーリなどのエキゾチックカーを専門にカスタムするミシガン州、ラベル・モータースポーツがリリースしたC8用ボディキットを装着。合計35ピースから構成されるオールカーボン製のキットは、4インチのワイド化を実現。

V12を搭載するC1クーペ

シャシーナンバーこそ1954年型だが、ビスの1本すらオリジナルパーツを残さないハンドメイド作品。オリジナルのC1はオープンモデルしかラインナップしていないが、現車は超ロングノーズ、ショートデッキのファストバック・デザイン。フロントミッドシップに配置されるのはV型12気筒エンジン。これはシェビー製LSエンジン(V8)を繋ぎ合わせたもので、排気量は9.2ℓに達する。

ハイパー・モンテカルロ

ロードスターショップが製作した、サーキット対応のシャシーに650hp を発揮する6.2ℓエンジン(LT4)をドッキングしたエアロクーペ。強大なパワーながら10速ATを介してイージードライブを可能にしている。14インチのビッグブレーキを装着し、リアタイヤは325/30R19サイズ。

これが本当のサメカマだ!

フロントに際立つ大型のスポイラーと、筋骨隆々なオーバーフェンダーから、「ハンマーヘッド」と名付けられたトランザム。製作はインディアナポリスに本拠地を置くホライゾン・モータースポーツ。400cuin・V8×ツインターボで1800hpを発揮するエンジンを72cm後方にオフセットして、前後50/50の重量配分を実現した。サスペンションはインディカーから移植し、サーキット走行を視野に。

魅せワザ・ツインターボ

LSエンジンの各バンクに巨大なタービンをセットしてツインターボとし、モーテック・コンピュータでドライブ。その美しい仕上がりにエンジンルームを覗き込んだらフロントにもドライブシャフトを発見、なんと4WDだった。ゲージ類はオートメーターを9連装。

C4でハイテックを再現

インスピレーションを受けたのは、1980年代に大ヒットしたドラマ&映画「マイアミバイス」の空気感。ちなみにオーナーは20年以上のキャリアを持つスタントマンで、出演作にはウォーキングデッドやアベンジャーズ、バッドボーイズ4など有名作がずらりと並ぶ。

ワイド&ローで注目度200%

C7コルベットの超ワイドボディ・キットで名を馳せるIVAN TAMPIが手がけた、カーボン製フルキットを身に纏うZ06。21インチ・ホイールは同じくIVAN TAMPIがプロデュースする3ピース・フォージド、VICARI VF-Horizonセミ・コンケーブ。

1400hpのブラック・モンスター

張り出したフェンダーはメタルワークによるもの。350スモールブロックにNRE(ネルソン・レース・エンジン)製タービンをツインで搭載してインジェクションでドライブ。さらにNOSを追加して最高出力1400hpを捻出する'65ビュイック・スカイラーク。

際立つスポーツ・マインド

キッカー・オーディオのブースで目を引いた1972年型カマロ“Slammer=スラマー”。この言葉はスラングで刑務所を意味する。内装は上質なイタリアンレザーとアルカンターラでコーデ。オルタネーター、エアコン・コンプレッサー、各種プーリー、すべてのビスなどをブラックアウトしたLT4がクールだ。足もとにはフォージライン製3ピースホイールAL307、18インチを履いている。

ストリート専用2800hp

SEMAショー2024で最強エンジンの呼び声が高い、2800hpを発揮するシェベルが登場。強大なパワーを扱いやすくするよう、アートモリソン製ワンオフ・シャシーでエンジンを40cmほど後方にオフセットしている。サスはC7コルベットをスワップして徹底強化。ドライカーボンのインテークや、グリル形状に合わせた大型ラジエター、電子制御されたインテリアなど、SEMAならではの力作。

前代未聞の日米混血マスタング

旧車にレイトモデルのV8をコンバートすることはアメリカン・カスタムでもお馴染み。しかしこちらのマスタングが収めるのはスカイラインGTRから抜き取った直列6気筒だった。その名も“GT RB26”。オーナーのYouTubeでは走行シーンも紹介している。

最新モデルでレトロを楽しむ

フロントはフェンダーからボンネット、リアはクォーターパネルとトランクリッドまで専用設計した1971年型プリマス・クーダのトリビュート・モデル。ベースは2021年型チャレンジャーR/Tスキャットパック。ミズーリ州に拠点を置くMODERN CLASSIXの作品。

快適マッスルカー

フロリダのトランザム・ワールドワイドは現行カマロで1970年代のファイヤーバードや、1969年型GTOのトリビュート製作で有名なブランド。そんな彼らが持ち込んだのは1970年型シェベルを再現した“70/SS”だ。現代の快適性とクラシカルな雰囲気のコラボレーション。

いつか夢見た現行シェベル

上のコンバーチブルに対し、こちらはクーペボディ。パワーユニットはオプションで450hpのLT1、396cuinの900hp仕様、427cuinにスーパーチャージャーを載せた1100hp仕様から選べる。20インチホイールにはF:335/30、R:355/30タイヤをマッチ。

最注目90'sシェビー

最近のアメリカではC1500やタホ、サバーバンなど、1990年代にカスタムシーンを席巻したシボレーが最注目を集めている。中でもスタイリッシュな2ドア・タホは中古相場も爆上がり。現車はLSモーター×2ターボに6L80Eミッションを組み合わせ、4輪にエアサス装置。

ハイレベルなテクニックをフル・チャージ

全身をドライカーボン・パーツで武装する1970年型ダッジ・チャージャー。超強化型ワンオフ・フレーム&サスペンションの上に鎮座するのは、1500hpを発揮するスーパーチャージドHEMI。もちろん内装もワンオフ。3Dプリンターの進化により細部までワン&オンリーのパーツが作れるようになったことは、カスタムシーンにとっても大きなアドバンテージだ。現車は1億4000万円で売り出し中。

V8搭載コンパクト・バン

2階建てJLラングラー、透明なホイールのジープ、キャタピラー付きユーノス・ロードスターなど、ユニークかつ強烈なインパクト作品でSEMAを賑すQUAKE LEDは2024年も5台のカスタムカーをエントリー。その中で「可愛さ」に注目が集まったV8搭載のモーリス・バン。

道を選ばぬ快適クルーザー

前出のグランナショナルを手がけたリングブラザーズのもう1台の作品が、1972年型シボレーK5ブレイザーの近代化カスタムだ。トヨタ・タコマから流用したシャシーを軸に、TOTAL CHAOSのアーム類とKINGショックで強化を図っている。525hpを生み出す6.2ℓ・LS3には4L60Eをドッキング。18インチのHREホイールとニットー・リーコングラップラー(325/60)の組み合わせも絶妙。

伝説のオトコがプロデュース

ダットサンのレースでもお馴染みBRE のピート・ブロック(88 歳)はC2コルベットのデザイナーとしても有名だ。今回SEMAショーでピート自らが紹介したのは、当時描いたスケッチ画を忠実に再現したスプリットウィンドウ。ボンネットの下には600hpのLS3。

放たれる黒い輝き

強いインパクトを見る者に与えた1969年型カマロSS/RS“ブラックアウト”。スーパーチャージドされたLT1は620hpを発揮し、Hパターンの6速ミッションはトレメック製。合計5000wのオーディオを内蔵し、ワンオフのダッシュボードには11インチのLCDモニター。Fスポイラー、サイドスカート、Rディフュザーを自作し、イントロの3ピースホイールはフロント21×9J、リア22×15J。

5.4ℓスーパー・コブラジェット搭載

25年にわたりSEMAショーにカスタムカーをエントリーし続けるTucci Hot Rodsによる1970年型マスタング。そのボディに巻くのはフォードOEMデザイナーと共同で設計された3Dプリントによるエアロコンポーネンツだ。Forgeline AL308にToyo Proxes R888Rの組み合わせ。

近未来型レストモッド

ステランティス社の今後のEV化に先駆けてモパーブースではレストモッドにEVコンポーネンツを追加した、プリマスGTXエレクロモッドを発表。旧車の原動力をV8からモーターに置き換えることでクリーンはホットロッドを楽しもうという、Mopar e-Crate推進システムの潜在的な将来性を示している。電動ならではの強烈なトルクと335hpの高出力、そして400kmの航続距離を可能とする。

エレクトリック・モパー

2025年に登場予定のダッジ・チャージャーEVについてはアメリカでも賛否両論あるが、1960~70年代の往年のモデルにインスパイアされたデイトナR/Tのスタイリングに関しては概ね好意的な意見が多い。

ピックアップトラック新基軸

EV化促進に力を入れるステランティスの主力を担う2025年型ラム1500REV。1回の充電で560~800kmの航続距離と、最高出力654hp/620lb-ftの動力性能を誇る。ピックアップ・シーンにどれだけの新風を巻き起こせるか。

EVニュージェネレーション

アメリカのEV新興メーカー、Lucid Air( 現在はPureとTouringの2グレードを展開)が早速カスタムカーとして登場。すでにAir Lift Performanceからエアサスがリリースされていることに驚く。ボディカラーはラッピングによるもの。

カスタムバン保守本流

程度のいい個体の激減でジレンマがつのるアメリカのカスタムバン・シーンで、久々の極上マシンを発見。エアブラシで描かれている海賊はオーナー自身だ。カリブの海賊をイメージしたインテリアは1974年に製作された状態をキープ。

地を這う絢爛ブレイザー

メキシコに拠点を持つAutoclinic Restmodが持ち込んだ1972年型K5ブレイザー。427LSモーターの1300hpを支えるストッピングパワーを、14インチのウィルウッド製ビッグブレーキでカバー。ダッシュボード上部を'59インパラから流用し、インテリア全体は上質なレザーで張り替えている。左右の窓を取り払ってスムージング。グランドスラムを可能にするためAcu Air 製エアサスを完備する。

巨大羽根のパイクスマシン

前後の巨大なカーボン・ウイングは極端に酸素が希薄な高標高下で可能な限りダウンフォースを得るため。以前はオートクロスの常勝マシンで、昨年からはパイクスピーク・ヒルクライムレースにチャレンジしている。

憧れのUSカーライフ

ベッドにミッキートンプソンのドラッグスリックを満載する'60エルカミーノから想像できるのは、ローカル・ドラッグレースに参加する姿だ。BDSスーパーチャージャーの下にはホーリー・キャブを2連装し、週末のストリップで仲間と速さを競い合う。

全方位死角なし

もっとも栄誉のあるアワードのひとつ“グッドガイズ・ゴールド” を受賞したグランドナショナル。製作はピッツバーグのカスタムショップ、ダッチボーイズ・ホットロッドが担当。一部の隙もない作り込みは4年間、1万時間にも及ぶ作業のたまものだ。

進化するラッピング

飛び石などからペイントやボディをプロテクトするラッピングは今やカスタムカーの常識となりつつある。耐久性や滑らかで艶のある表面の再現度アップなど品質の向上は目覚ましく、オールペンに比べて比較的手軽なカラーチェンジも魅力。

美しきドリフトマシン

吸排気系のパーツ開発や演出でレース界に名を馳せるVibrant Performanceのブースにあったマスタングは、ただのショーカーにあらず。来シーズンからフォーミュラ・ドリフトに参戦する競技用マシンなのだ。ボディ一体式のオーバーフェンダーはFRPではなくメタルワークによるもの。ツインターボを備え、機能美が美しいフォード製コヨーテV8エンジンは1500hpの実力。

V8パワーを手に入れろ!

時代に左右されないフォルムが魅力のデロリアンだが、非力なのが玉にキズ。そのウィークポイントを克服するためにV8スワップを敢行。しかもフェラーリ製だ。そして組み合わせるトランスミッションはポルシェ911流用の6速MT。内装全体にスエードを纏いデジタルメーター装着。

スムージング・ビューティ

ド派手なパイプワークでボリューム感を演出するターボ派に対して、スーパーチャージャー・メーカー、ウィップルのブースに展示されていたシェベルは、配線&配管を隠したシンプルで美しいエンジンベイを提案。製作したのはラスベガスのお隣、ヘンダーソンにファクトリーを構える老舗ショップ、ノスタルジア・ホットロッド。4輪にエアサスを配してグランドスレムも実現。

CTV-S プロストリート

インテーク&エキゾーストのパイピングを芸術的に仕上げる南カリフォルニアの名門ショップ、JMDチューブスが自信作を披露。写真のキャデラックCTS-Vは1/4マイルを7.65秒で駆け抜ける本格ドラッグレーサー。グリルのセンターに口を空ける巨大なシングルタービンがクールだ。

1億円超えハンビー・レーサー

ラムトラック1500とポルシェ・カイエンのサブフレームをドッキングしてシャシーを形成、さらに6×6の駆動方式を与えたモンスター・ハンビー。スーパーチャージャー付き6.2ℓヘルキャットV8をミッドシップに配置し、トランスミッションは4速ATを組み合わせている。アルミで切り貼りしたインテリアは無骨なミリタリーマインドが満載。先日のオークションにて75万ドルで落札された。

最新So-Cal クルーザー

2025年型トヨタ・4ランナーを早くも大胆カスタム、その名は“TRDサーフ・コンセプト”。1980年代の南カリフォルニアのサーフカルチャーにインスピレーションを得た2ドア・ビーチクルーザーだ。初代4ランナーのオマージュとしてFRP製のルーフを取り外し可能にした4人乗り。

ロッダーが製作した異色のブロンコ

アメリカのリアリティ番組、カウンティング・カーズでもお馴染み、ラスベガスのホットロッドショップ、Count's Kustomsが手がけたブロンコは、作り込みの手間がハンパではない。ボンネット前方の多目的マウントを廃してLEDマーカーとし、ラウンドしたオーバーフェンダーとブラックアウトしたシンプルなホイールでレトロ感を演出。ダイアモンドステッチのシートにはホットロッド感を加味。

足の強化が走りの決め手

42インチの大径タイヤを履くのであれば足まわりの強化が絶対条件。ご覧のグラディエーターにはDYNACRACの中でも最上位モデルとなるエリート・プロロックXDシリーズのアクスルがインプットされていた。アクスルのみで400万円弱。クルマが1台買えてしまう。

近未来型サイバー警察

カリフォルニアでは日常の一部として珍しい存在ではなくなったテスラ・サイバートラック。トランプ政

権下でイーロン・マスク氏が政府効率化省を率いることとなり、こんなポリスカーがLAを走る日が近いかも?スチール製のバンパーにはウインチを内蔵。前後の車高を2インチアップして、ホイールにはブラックライノのARSENAL、タイヤはグラディエーター・XコンプA/T、285/65R20。

巻き起こるタコマ旋風

オフロード&オーバーランディングのホールでは新型トヨタ・タコマ専用パーツが続々とリリース。WESTiNブースではフェイスのデザインを崩さずに装着できるスチールバンパー、ルーフラック、窓が開閉するEXP TRUCK CAPなどを紹介。

野山をオシャレにパトロール

コロラド州のパークレンジャー(森林警察)のパトカーをイメージ。ソリッドなデザインのホイールはFifteen52 アナログHD、17インチ。10000パウンド対応のWARNウインチを載せたバンパーは肉厚なアルミ製で、ICONのサスペンションでスタミナ強化。

リアル・ロッククローラー

ハミ出しタイヤに規制を持たないアメリカだからこそ可能なロッククローラー。メソッドの17インチにマッチするのは40×13.50サイズのミッキートンプソンBAJA PRO XS。PRP製オフロード・バッケットシートも欠かせない定番アイテム。

マッチングした進と郷愁

ハイブリッド4xeプラットフォームの性能を強調しながら、足回りやグリルで往年のミリタリー・ジープへのノスタルジーを讃えるJLラングラー4xeディスパーチャー・コンセプト。インテリアの各所に千鳥格子柄の生地をあしらうトレンド要素も忘れていない。

実践から生まれた高機動

キングオブハマーなどのロッククロール競技や、トロフィートラックでのハイデザートレースで培ったノウハウを製品にフィードバック、プロからも熱い信頼を得ているホイールブランド、THRETのデモカーが履くのはフォージド・シリーズ601ブロンズフィニッシュ。ICON製サスペンションで3インチアップ。オーバーフェンダー一体式のFRPパーツで左右2インチずつのワイド化を図っている。

魅せワザヘビーデュティ級

リムに見事なエングレービングを施す3ピースホイールは30×16J サイズのFittipaldi Forged FTF506。そこにセットするプレデター・タイヤ、ニュー・ミュータントM/Tは42×16.50の巨大かつ極薄。14インチアップしたGMC2500。

砂漠でも速いホンダの秘蔵っ子

FFベースの4WDというレアなレイアウトだが、ホンダの技術力を活かしてバハ1000で4度、バハ500で5度のクラス優勝を誇るリッジライン。ハイパワー・マシンが列挙するトロフィートラックの中で唯一V6で戦う孤高の戦士。

激シブ・デザートランナー

FフェンダーとRクォーターパネルをFRPに変更し、ワイドなリアルラプターが完成した。KINGのコイルオーバーとBAJA KITSのアーム&ブラケットでサスペンションをアップデート。前後のバンパーは極太チューブを駆使したハンドメイド。

セカンドライフはシャコタン

作業用トラックとしての使命を終了し、ショーカーとしてセカンドライフをスタートさせた1965年型C20。ロワードのスペシャリストとして知られるLAのライド・ライト・デザインによるシャシー・カスタムで24インチを履きながらボディ着地に成功だ。

テクも走りもレベルハイ

テキサスのリフトアップ・カスタムショップ、トゥルー・ホースパワー・ディーゼルが製作した14インチアップのF250。4リンクサス、ブラケット、トラックバー、リンケージなど、ボディ下部のすべてにテキサスらしい装飾とペイントを施した力作となっている。リザーバータンク付きコイルオーバーショックは4インチ。Fittipaldi Forgedホイールに42×16.50タイヤをフィット。

そのラングラー、凶暴につき

バンパー一体型の仮面で凶暴さを露わにする6輪ビースト。装着するTERRAオフロードはラグジュアリーホイールとして知られる2Craveの姉妹ブランドだ。盛り上がったDV8製ボンネットは左右と上部にエアダクトを有し、オーバーヒートが心配なクローリングで効果を発揮する。

ノスタルジック・ワークトラック

2024年のSEMAショーで存在感が際立っていた、働くシャコタン。サビやヤレをクールへと転化したパティーナボディを武器に、郷愁と哀愁と現代的な技法が見事なコントラストを描いていたのだ。こちらのモデルは一度フレームオフし、シャシーからドライブトレインのすべてをレイトモデルにアップデートしたインターナショナルL150。エンジンはカミンズ製6気筒ターボに。

ギャップ萌えレッカー車

4輪にACU AIRのエアサス。ボンネットの下にはスーパーチャージャーを搭載したLT4。やつれたペイントと走行パフォーマンスの格差にギャップ萌えが止まらない、シェビー・C30トートラック。カスタムカットした10ラグ、24.5×8.25Jホイールをフェンダーに収めるスラムド具合がクール。


Text/Photo 林 剛直 Takenao Hayashi (So-Kal International)
アメ車マガジン 2025年3月号掲載


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