本物の錆を着こなす。【ダッジ ダート】

1960年に登場したダッジ・ダート。千葉県のガレージジョーカーには第3世代の65年型が在庫しているが、注目は車両の稀少性と共に、ボディ全体に広がる本物の錆。錆もまた大きな個性となる。
AMERICAN VINTAGE CAR HEAVEN -米国的旧車天国-
敢えてこの状態を維持し乗り続けたい
1965 DODGE DART
錆をペイントにより表現するエイジングは、千葉県銚子市のガレージジョーカーでも過去に行なっているため、このダッジ・ダートを見た瞬間、「ずいぶんリアルな錆を表現したもんだ」と素直に思った。がしかし、ボディ全体に広がる錆は全てがリアル。前オーナーが敢えてこの状態を維持して乗っていたようだ。そんなダートが、縁あってガレージジョーカーに辿り着いたというわけだ。
ダッジ・ダートが誕生したのは1960年。小型版フルサイズとして登場し、モデルチェンジを繰り返しながらボディサイズ&エンジンは徐々にコンパクト化。67年には大幅なフルモデルチェンジを行ない76年まで生産がされていたことから分かるように、当時のクライスラーのなかでは販売台数は上位にあった。
今回の65年型は、63~66年の第3世代。第4世代からはシンプルで直線的なデザインに変わっているだけに、ボディサイドの形状など個性的なデザインが特徴の世代だ。
稀少な今回の第3世代ダートだが、やはり気になるのはリアルエイジング。ボディ全体のフルレストアもありだが、ここまでの状態に至る歴史も「あり」と考え、この状態を維持するのをおススメしたい。ボディをクリアでコーティングし錆の進行を極力抑えることも可能なので、まずはガレージジョーカーに相談してみよう。


モデルチェンジ毎にボディサイズがコンパクトになっていったダート。今回の65年型4ドアセダンの全長は5005mm。第4世代となる67年型ではさらにコンパクト化。ともあれ注目はボディ全体のリアル錆。年々錆は進行していくが、ボディにクリアを吹くことで錆の進行を抑えることも可能なので、この状態を維持して乗ることもできる。また、ホイールやモール類など当時物が装着されているのも特筆で、ガレージジョーカーでは本国からより状態の良いパーツを取り寄せることもできる。
見た目の錆からは想像できないだろうが、現状でもエンジンは快調で、撮影のための移動は何の問題なし。搭載するエンジンはオリジナルの3.7ℓスラント6(直6)。他に4.5ℓ V8もラインナップ。エンジン関連のパーツは新品交換も可能なので、ボディは錆びてても中身はビカビカの新品にするのもありだ。


インテリアはオリジナルを維持するが、嬉しいことに社外エアコン付き。フロントベンチシートも大きなポイント。シートは破れや汚れも見られるが、補修・張り替えもガレージジョーカーの得意分野なので相談してみよう。
THANKS:CAR'S SPARK
TEL:0586-64-7444
HP:https://cars-spark.co.jp/
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン2025年1月号掲載
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