カッコイイクルマである!それがコルベットの宿命

大きく張り出したフェンダーフレアと対照的に、ドアサイドが官能的にくびれたC3コルベット。様々なアメ車を扱うカーズスパークには、現在2台のコルベットが在庫している。
AMERICAN VINTAGE CAR HEAVEN -米国的旧車天国-
走ることだけを追求したリアルなスポーツモデル
1981 Chevrolet Corvette C3
大きく外に張り出した前後のフェンダーフレアや、サイドシルの官能的なクビレなど、誰もが二度見するほど個性的なC3コルベット。全長の半分ぐらいを占めるのではないか?と思うほどのロングノーズは、実用性よりもスタイルを重視しており、カッコいいことが正義と言わんばかり。豪華絢爛な装備とは無縁で、清々しいほど走りに徹したその様からは、潔さを感じさせる。
様々な年代のアメ車やUSトヨタを取り扱うカーズスパークは、どちらかと言うと高年式をメインに取り扱うイメージが強いかもしれないが、時にはこんな掘り出し物を扱うこともある。
C3は1982年まで製造されており、1981年型のこの個体はもはや最終型と言っても良い仕様。モデルの途中で大きく変わったフロントバンパーは、C4への繋がりが感じられる造形と言える。純白のボディカラーとは対照的に、車内はほぼ赤一色! ステアリングはMOMOに交換済みだが、当然グリップ部分もレッドで統一を図り、情熱的で、これぞスポーツカー! と言いたくなる仕様だ。
ビンテージも好きだけど、故障が心配…と言う人には2022年型のC8がオススメ。こちらは日本に輸入したばかりの個体で、グレードは3LTとなる。リアルなビンテージカーのC3を選ぶか、そのDNAを受け継ぐC8を選ぶか、ある意味贅沢な悩みかもしれない。


登場時とは多く様変わりしたフロントバンパー。ノーズの下が伸び、金属的な素材を排除。また空力に配慮した形状となっており、C4へ変貌していく流れを見ることができる。タイヤは前後ともBFグッドリッチのラジアルT/A で、15インチをチョイスする。
エンジンは5.7ℓ V8スモールブロックを搭載。ノーズは非常に長いが、エンジンユニットはバルクヘッド側に寄せているので、レイアウト的にはミッドシップに近いと言える。エアクリーナーやキャブは交換済みで、点火系の信頼性も向上させている。


ミッションは4ATで、車内は赤を基調とする。シート本体はオリジナルだが、赤と黒に張り替えを実施。本文でも述べたが、ステアリングはMOMOで、もちろんレッドを組み合わせる。






カーズスパークには、現在日本に輸入したばかりのC8が在庫中。フルオリジナル状態でも圧巻の存在感を醸し出している。このモデルからエンジンがキャビンの後方にセットされるミッドシップレイアウトを採用したが、それによって賛否が分かれることもあるだろう。だが、どの世代のコルベットも、走りに対する可能性を常に模索し続けていたことが、2台のコルベットを見比べることでより強く感じさせる。
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PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン2025年1月号掲載
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