いつまでも走り続けていたい!ロックな人生にアメ車は不可欠

アメ車の魅力に引き込まれ、複数台所有する人も少なくない。でもマッスルカーばかり…と言う人はレアなケースだろう。
AMERICAN VINTAGE CAR HEAVEN -米国的旧車天国-
カスタムの方向性次第でキャラクターが異なる
1968 Chevrolet Camaro SS
1979 Pontiac Firebird Trans Am
「免許を取って初めて乗ったアメ車はサードカマロで、その次がサメカマ。その後フォースカマロの後期型も乗ったよ…」と当時を振り返る山下さん。カマロ一筋かと思いきや、ラムやレンジャーも所有したことがあり、これまで7台ほど乗り継いできたそうだ。
そんな山下さん、最近は現行型のチャレンジャーにハマっており、スキャットパック→ヘルキャットと、乗り換えるほど気に入っているそうだ。チャレンジャーのヘルキャットは今も所有中だが、急に昔の血が騒ぎ出したのかビンテージマッスルを再び手に入れた!
1968年生まれの山下さんが、初めて映画館で観た映画はトランザム7000。多感な幼少期に、アメ車の魅力を刻み込んだ「良い意味でのトラウマ」とも言えるファイヤーバード。これまでに何度か購入を検討した車両はあったそうだが、なかなか良い個体が見つからずその都度断念していたそう。そんな中、映画とモデルイヤーは異なるが、極上の個体が東海カーズに入庫したと聞きつけ即座に購入したそうだ。
山下さんの引きが強いのか、ファイヤーバードを購入した1カ月後に、前から気になっていたカマロが入庫したと。実は山下さんは「ロックマン」というBzのコンセプトバーも経営中。元々カマロには乗っていたし、しかもフルカスタムした仕様は興味津々。東海カーズの細井さんからは「乗れば分かるよ」と言われて試乗したところ、一瞬にしてその走りに魅了され「買いま〜す!」と即決してしまったそうだ。
確かにファイヤーバードの様に美しいビンテージカーを所有したいと思う人は非常に多い。だが昔乗っていた山下さんとしては、ノーマルの乗り味は知り尽くしたので、現代的にアレンジした仕様も気になると言うもの。実際に試乗してみると、ちゃんと走るしちゃんと止まる。しかもここまで太いタイヤを履いているのに乗り心地も悪くないと、かつて所有していたカマロとは別物に感じたそうだ。決して良い悪いではないのだが、カスタムをしているカマロの方が「乗っている」と思えるし、楽しくて仕方がないと語る。
比べるものではないのだが、ヘルキャットとの違いを伺ってみると「やはりチャレンジャーは現代のクルマで、トータルバランスに優れたクルマだね。一方でカマロやファイヤーバードは、ステアリングが重いし、快適とは程遠いクルマ。でもそれぞれに楽しさがあるので、気分や目的に合わせてチョイスしていますね」と山下さんは語る。同じ人が2人といないように、クルマにもそれぞれ個性がある。カスタムすることで、そのキャラクターを自分の色に染めることもできる。のめり込んだらとことん突き進む!まさにロックな生き方を実践する山下さんにとって、NOアメ車NOライフだと言えそうだ。
1968 シボレー カマロ SS




フロントサスペンションは近代的なコイルオーバーに変更。また加速時にホーシングのジャダーを抑制するトラクションバーも追加。トランクルームには安全タンクが収められており、今すぐにでもサーキットを走れる本気の仕様だと言えそうだ。
国産車と比較数すると決して小さくはないのだが、どうしてもアメ車の中で見るとコンパクトに見えてしまう初代カマロ 。フロントサスのレイアウトを変更したことで、エンジンの補器類を置くスペースが生まれている。




安定した走りを実現するために、インテリアは徹底的にアレンジ。メーター類はすべて交換し、信頼性を向上。またドグミッションに変更。リアシートは取り払いロールバーを設置。2人乗り仕様に変更し、あくまでも走りを楽しむ仕様で、カーズ細井さんが「乗れば分かる」と言うのも納得だ。
1979 ポンティアック ファイアーバード トランザム




通称ロボットと呼ばれる最終型のフロントマスク。ボンネットのファイヤーバードは、まさにこのクルマの象徴と言える。マフラーカッターの様に見えるシンプルなフィニッシャーだが、下回りを覗くとセンターパイプから交換されている。


ゴールデンイーグルのステッカーに併せ、ホイールもゴールドをチョイス。タイヤはBFグッドリッチのラジアルT/A で、トランザムに掛け合わせているのは偶然? ビルシュタインに変更し、安定感を高める。
6.6ℓのV8エンジンを搭載。経年劣化は感じるものの、オルタネーターやエアコンのコンプレッサーなど、基本的なメンテナンスは一通り実施済み。日常の足として、安心して乗れる仕様となっている。
ブラック&ゴールドの外装に対し、車内は真紅で統一される。大小の各メーターが横並びとなるシンプルなインパネデザイン。敢えてカーナビなどを装着せず、オリジナルの雰囲気を維持している。
OWNER'S FILE Youichi Yamashita
プライベートでカラオケが楽しめる場所が欲しい…という軽い気持ちでスタートしたはずが、いつの間にか本気のライブハウス&バーになってしまったと語る山下さん。場所は名古屋の港区にあり、まさに隠れ家的存在。カラオケを楽しむには本気すぎる音響設備が整っており、国内外のアーティストがやってきたこともあるとか。営業時間は20時〜ミッドナイトまでとなっており、毎週木〜日曜日のみの営業となる。




THANKS:東海カーズ
TEL:0533-86-8890
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野陵
アメ車マガジン2025年1月号掲載
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