【FORD F-150 LIGHTNING】公道は走行できないですがビジネスのために投入!

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アメマガ2023年12月号

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チャレンジャー専門店のラグジ・島澤社長から「F-150のライトニングを、ディスプレイ用として購入したお客様がいますよ」と連絡が。展示するためのクルマってどういうこと? とモヤモヤしながら取材に向かった。


イベントや災害時に活躍するクルマの新たな価値を創造!

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日本人の感覚だと「EVはまだまだ先の話…」と思うかもしれないが、どうも世界は違うようだ。FORDが2022年のデトロイトショーでお披露目した、世界初のフルサイズEVピックアップ。それがF-150ライトニングだ。完全な電気自動車であるため、エンジンはなく、リチウムイオン電池を搭載。巨大なボディサイズはそのままだが、前後の灯火類は真横一文字に貫いた独特なデザインで斬新さを感じられる。だが、残念ながらモーターの規格が日本の基準に適合しないため、登録ができず公道走行ができないのだ。そのため島澤社長は「ディスプレイ用」と表現した訳だ。

まずは今井さんに「本当に飾るために購入したんですか?」と伺ったところ「実は電気設備工事の会社を経営していますが、新たにEV車の充電設備ブランドを立ち上げたので、そのPR用に導入しました。確かに公道走行はできませんが動く巨大な蓄電池として考えており、大きな音が出せない夜間工事や山奥でのイベントで、EVの需要は増えています。もちろんサーキットであれば走行は可能で、フルサイズピックアップとは思えない驚異的な加速は、これぞEVと感じました」と語る。

そのライトニング、外観は妙にフロントマスクがスッキリしているが、シルエットはF-150そのもの。前後にツインモーターを搭載し4WDではあるが、プロペラシャフトはなく床下はバッテリーで埋め尽くされる。ではこの大きなフロントノーズには何が入っているのか?と思いフードを開くと巨大なトランクスペースが出現!当然だがエンジンがない!さらに言えば、エンジンを冷却する必要がないので、ラジエターなどの補機類も見当たらない。

 

フル充電状態で90kWのバッテリー容量があり、これは一般家庭の2日分に相当するとか。起きて欲しくないが、災害時に役立つのは言うまでもない。

 

ちなみに今井さんの野望は、いずれアメリカに移住すること。その際にはライトニングを持って行く予定で、先を見据えたある意味先行投資とも言えるだろう?

元のボディカラーはブラックだが、コーポレイトカラーに合わせフルラッピング。ノーズ部分は荷物入れとしてだけでなく、各種充電ポートを装備。400ℓまたは400ポンド(181.6kg)の積載能力を誇る。

ベッド部分の側面には、ノーズ同様各種コンセントを装備。テールゲートに収納されるステップはもちろん装備されており、エコだけど、本気のワークホースとしての実用性も追求している。


運転席正面のモニターにはバッテリー残量や航続可能距離を表示。巨大なスマホのような中央のモニターには、エアコンや各ポートからの出力状況をモニタリングできる。なおアメリカの高速道路ではハンズフリー運転も可能だそうだ。


フルサイズピックアップなのにEV?という一種のギャップが、ライトニングを購入するきっかけだったそう。なお今井さんが展開する「EV ADVANCE」の主力商品が、この法人向けのEV充電器。良い商品を、適正価格で普及させたいと語ってくれた。

2023年9月に長野で開催されたスペシャライズドの試乗会にEV ADVANCEは電力を供給。「日本はEV後進国で、まずは認知度を高めることが急務」とのこと。そのために様々なイベントへの参加も計画しているそうだ。


THANKS:EV-ADVANCE
https://ev-advance.com/


THANKS:LUXZ
TEL:058-259-3922
HP:https://luxz.jp


PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン2023年12月号掲載


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