長年愛用するフェアレディZとスクエアボディなファミリーカー【1987y シボレーK-5ブレイザーシルバラード】

ピックアップトラック

ビンテージ

シボレー

アメマガ2023年8月号

SQUARE BODY

K5ブレイザー

K5ブレイザーシルバラード

24歳から33年間変わらず愛用するのはK5!ではなく、何とフェアレディZ。しかも国産旧車を愛するオールドタイマーなスタンスではなく、US志向のレストモッドカスタムが気分。そんなオーナーさんが5年前に迎え入れたファミリーカーが、K5ブレイザーだ。

SQUARE BODY


購入の決め手は直観、インスピレーションで即決!

'87 CHEVROLET K-5 BLAZER SILVERADO

合法ではないが30年ほど前はストリートでゼロヨンが流行しており、紹介する梁井さんも20代の頃はフェレディZでゼロヨンにハマっていたと言う。しかし年々規制が厳しくなり、当時の仲間たちはサーキットにステージを移していった。もちろん梁井さんもサーキットへと移行して優勝などを経験するも、細かいクラス分けやタイムを競うことに情熱を注ぐスタンスが性に合わず、フェードアウトしていったそうだ。

そこからアメリカ本国でレストモッドなるジャンルのカスタムに魅了されて現在に至る。彼の生い立ちを掘り下げていっても、まったくスクエアボディの匂いがしないので、「このK5は?」と聞くと、実は下の娘が小学校に上がるタイミングで国産ミニバンからアメ車の四駆に乗り変えたいということから、ネットで色々検索して手に入れたファミリーカーとのこと。当初はタホやサバーバンを候補に調べていたが、内装が好みじゃなかったのでもっと硬派な雰囲気の“これぞアメリカンSUV”みたいな個体は無いかと検索し続けて見つけたのがK5ブレイザー。

 

これまでアメ車に興味があった訳でもないので辿り着くまでに多少時間はかかったものの、熊本のハーツライジングがこの手のクルマに特化しているとの情報を受けて、仕事で熊本入りした時に寄り道して訪問。現車を見ると「やっぱりカッコいい!」と虜になったが、見せてもらった個体は残念ながら買い手が決まっていた。その際お店側から普段使いするならインジェクションが良いとアドバイスを受けて、87年型以降のTBIエンジンを条件に良い個体が出てくるまで気長に待つことに。それから頻繁に在庫情報をネットで検索するも希望に見合う個体が出てこなくて諦めかけたタイミングで入庫したのがこのK5。

見つけて即連絡して、その週末には熊本入りするほど好みの雰囲気だったそうで、到着するや否や運転席に座り、イグニッションキーをオンにしてステアリングを握った瞬間に「コレだ!」と即決。あまりにトントン拍子の展開だったので家族は何も聞かされないままファミリーカーがエルグランドからK5に変わったのだが、娘2人はK5がお気に入り。中学3年生の長女は免許を取得したら乗ってみたいと話すほどだ。独身時代からフェアレディZに情熱を注ぎ続ける父のクルマ道楽には一切興味を示さなかったのに、K5がキッカケで初めてクルマに興味を持ってくれたことは嬉しい誤算。

梁井さん自身もZとは異なる価値観で、K5の硬派な四駆たる走りに魅了されている。売って欲しいと言われても売る気はないけど、娘から譲ってほしいと言われたらまんざらでもない様子。4年後、長女が免許を取得した頃合いを見計らって、また取材に訪れてみたらガールズオーナー企画が成立しそうな予感だ。

フロントダブルショックのヘビーデューティーな足と、センターライン15インチとBFグッドリッチ・オールテレーンタイヤの組み合わせ。前後デフカバーも換装済みでマフラーは排気の匂いを逃がす様にサイド出しレイアウトへ変更。視認性向上を見据えたヘッドライトやグリルインナーに忍ばせたLEDバーのアクセントもクール!

エンジンはTBIのインジェクションモデル。基本はエアクリーナーも含め整備の行き届いたオリジナルエンジン。熊本まで整備に持ち込むのはなかなか大変なので、整備やメンテナンスなどは、大阪のナオキモータービルドに一任していると言う。

比較的くたびれた内装の多いK5ブレイザーだが、この個体は純正シートのコンディションも良く、メーター周りやダッシュもクリーン。ステアリングは当時物の純正品をストック。オーディオはレトロサウンドで雰囲気を損なわない様に配慮。強いて変更点を挙げるとすればオーダーメイドのマットくらいで、オリジナルインテリアのイメージを色濃く残している。

こちらが24歳から33年間乗り続けているフェアレディZ。ゼロヨン仕様からレストモッドへと方向性が変わり、日本国内よりもアメリカをはじめとする海外からの評価が高く、SNSに投稿すると海外からの反響が大多数。そんな兄のクルマ道楽に魅せられて10年前に弟さんもハコスカを購入。兄弟でレストモッドなフェアレディZとハコスカなんてめちゃくちゃカッコいい!


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年8月号掲載


関連記事

RELATED


【1978y シボレーC-10】販売車両としてではなく愛車として迎え入れた同い年のC-10!

アメ車専門店の老舗として関西を代表するブルーリバー。ここ最近はフルサイズバンやOBSの在庫が主体となっているが、スクエアボディも健在。その中でも販売車両として物件情報誌には出さないお気に入りの一台がコレだ。

カリフォルニアハウスには国産車よりも断然アメ車が似合う!【1978y シボレーC-10】

赤いC-1500で一度本誌にも登場したことのあるオーナーさん。実はその後ハイエースへと乗り換えて数年間は便利で快適なカーライフに身を置いていた。しかし、自宅に停めたその雰囲気がシックリこない。セカンドカーのジムニーでも何か違う。ってことでC-10を停めてみたら完璧!

正しいトラックの使い方とは 何たるかを地で行くスタイル!【1977y シボレーC-10】

希少価値は年々高まり、コンディションの良い個体は高値で取引されるシボレー・C-10。しかしそんな情勢には目もくれず、モデルイヤー相応に、むしろちょっと老けて見えるくらいヤレた77年型のC-10を軽トラ感覚で乗りこなすスターキーズハンバーガー店主の日常に密着。

信頼の整備力が購入の決め手となる【ジョイベース】

誰もが一度は憧れを持つ旧車の所有。だが気になるのは維持メンテナンス。それだけに購入ショップの選定は重要になるが、信頼ある整備力で多くのオーナーから支持されるジョイベースに在庫する58年型アパッチは、そんな不安を払拭する一台となるだろう。

自由気ままにアレンジ それがマイスタイル【1970 シボレーC-20】

アクションラインのニックネームで親しまれているC/Kシリーズのセカンドジェネレーション、1970年型C-20を愛車とするオーナーさん。手に入れるや否や「ワークトラック」という方向性を定め、躊躇することなく思いを形に仕上げていっている。

 

最新記事


2024/11/21

【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!

バン

シボレー

これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?

2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2024/11/18

どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】

アウトドア

ショップ

オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。

ランキング


2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2018/11/22

ストリートロッドのベース車として、ダントツ人気のデュースこと32年型Ford

ビンテージ

フォード

乗って楽しむことこそが、ロッダーの流儀なだけに、コスパに優れるピックアップでフレンドリーに楽しむのがオススメ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】