ツートンボディのK1500はオリジナル志向で乗りこなす

ピックアップトラック

シボレー

アメマガ2023年6月号

K1500

K1500 シルバラード

B.P.C コガコーポレーション

京都府

やっぱりGMが最高

ポストスクエアボディとして近年人気のOBS。C/Kシリーズの中で圧倒的に人気なのはCで、Kはどちらかと言えばかなりマニアックなキャラクターだったと言える。しかし四半世紀の時を経て見たソレは、妙に魅力的な個体へと昇格していた。

やっぱりGMが最高


ノーマルがカッコ悪いとされた現役時代とは異なる価値観

'95 CHEVROLET K-1500 SILVERADO 4x4

90年代を代表するアメ車の大本命としてアストロ、C/K、カプリスは定番中の定番とされており、当時はホイールにステアリング、アンテナにエアコンスイッチ、コラムシフトにメーターパネルなど、とにかく各部にビレットを用いたカスタムカーが数多くそれらがシーンを盛り上げてきた。ノーマルで乗るなんてナンセンス。そんな風潮さえ感じさせるくらい日本国内を走るこの手のアメ車はローダウンして走らせるか、リフトアップするかの二択がセオリーだったと言っても過言ではない。

あれから20年、今現役で街を走る当時のC/KはOBSと呼ばれて親しまれ、若い世代からは旧車的な捉え方で人気を博している。中には当時らしいカスタムを好む強者もいるが、逆にフルオリジナルこそ粋と、あえてノーマル志向を好むユーザー層も増加傾向。そこでオススメしたいのが京都のBPCが在庫しているK1500。

 

ティールグリーンをベースにしたオリジナル塗装のツートンボディにノーマル車高、ノーマルホイールと特にカスタムアピールがある個体ではないがゆえ「何にもカスタムしてないのに載せてもらっていいんですか?」なんて声が出る始末。いや、むしろその飾らないナチュラルな雰囲気、そしてカリフォルニア1オーナーという本国オーナーが長年大事にしてきたであろうコンディションの良さこそ、称賛すべき個体と半ば強引に誌面に登場させた次第だ。

 

専らOBSと呼ばれて人気を博すモデルは2WDのロワードフォルムが主流ではあるものの、あえてK1500を純正車高でサラッと乗りこなすなんてオシャレじゃないだろうか。オリジナル塗装のツートンボディも当時らしい配色で実に好印象。ニッチなアメ車フリークにしか響かないかもしれないが、それもまたご愛嬌。ちょっと癖のあるアメ車に乗りたいコアな読者たちにぜひおススメしたい個体である。

クリスタルヘッドライトやクリアコーナーレンズも安価になった昨今、交換することは簡単だけど純正を維持することの方が価値がある。そうした捉え方でバグガードの追加程度に抑えたフェイスも新車当時を知らない若者たちにとってみれば価値のある代物。

フルサイズのレギュラーキャブは車幅の大きな軽トラ感覚で乗るのがベター。カスタムベースとして着飾るのも悪くないが、あえてオリジナル志向で純正ホイールのまま乗りこなすのが粋。ゲートパネルのCHEVROLET ロゴや4×4のデカールもそのままがベター!

TBIかVOLTECか?どちらのエンジンも素晴らしくどっちを選んでも正解であることは間違いないが、95年モデルのみインテリアは新しいのにエンジンは94年モデルまでと同じというマニアックな組み合わせとなり、マニアの間では貴重な個体。キャブ車のフィーリングに近いインジェクションが好みの方にはぜひTBIをオススメしたい。

助手席側にエアバックが追加される前の本国モデルは大きく分けて95年型のTBI最終か96年型のVORTEC初期モデルの2択。こちらは旧車的なドライビングフィールを色濃く感じさせるTBIエンジン搭載でインパネ周りは新しい95年型。フロントベンチで3人乗車が可能だ。


B.P.C コガ・コーポレーション
所在地:京都府久世郡久御山町久世郡森川端4-1
TEL:075-204-1216
URL:https://bpc-kyoto.com/


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2023年6月号掲載


関連記事

RELATED


信頼の整備力が購入の決め手となる【ジョイベース】

誰もが一度は憧れを持つ旧車の所有。だが気になるのは維持メンテナンス。それだけに購入ショップの選定は重要になるが、信頼ある整備力で多くのオーナーから支持されるジョイベースに在庫する58年型アパッチは、そんな不安を払拭する一台となるだろう。

【C1500 454SS】たかが230馬力?454SSの凄さは決して数値じゃ表せない

4年間の限定生産だったこともあり、もはや絶滅危惧種となっている、90年代を代表するハイパフォーマンストラックC1500・454SS。小さなボディに7.4ℓのビッグブロックを搭載した破壊力は、230馬力という数値だけでは決して表せない魅力がある。

アメ車らしさを堅持しつつも、先進的なテクノロジーも満載

SUVもトラックも、ボディ形状が違うだけで中身はほぼ同じ…。確かに一昔前まではそうだったが、今ではまったくのベツモノ。それぞれのニーズに合わせ専用設計され、細分化を実施。その上で、シボレーのブランドに相応しい、スポーティ性も盛り込んだが、このタホとシルバラードだ。

【1951 シボレースタイルライン】26インチの鍛造スポークが不思議なことに絶妙にマッチ

日本車で50年モノのビンテージカーは数少ないが、アメ車では半世紀選手は意外と珍しくない話。と思っていたら、何と72年前のスタイルラインが日本上陸!輸入したのはカスタムを積極的に手がける、あのクアートだ。

サービスカーとプロジェクトカーどちらも思い入れの強い一生モノ!【6DEGREES】

「旧車になればなるほど部品で困るのは致命傷。そんな部品の供給が未だに充実していることがGM車の魅力だ」と語る6ディグリーズの石堂さん。若かりし頃の想い出が詰まった愛車と一緒に時を刻める喜びは格別だ。

 

最新記事


2024/11/21

【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!

バン

シボレー

これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?

2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2024/11/18

どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】

アウトドア

ショップ

オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。

ランキング


2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2018/11/22

ストリートロッドのベース車として、ダントツ人気のデュースこと32年型Ford

ビンテージ

フォード

乗って楽しむことこそが、ロッダーの流儀なだけに、コスパに優れるピックアップでフレンドリーに楽しむのがオススメ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】