【JET CITY × LUXZ スペシャル対談】日本を代表するアメ車ショップ
JET CITY × LUXZ
世界進出を果たした日本を代表するアメ車ショップ
SPECIAL 対談
自分たちが行きたいと思うアメ車専門店。それをこれからも追求し続ける。
岐阜のラグジ。広島のジェットシティ。アメ車をカスタムするという意味では共通するが、そのカスタムスタイルはまさに対極。クルマのように2 人の関係も水と油なのか!? まさにドリームトークが実現した!
ジェットシティ・萩原 ずっと話す機会がなくて、もしかしたら嫌われてるかと思ってましたよ( 笑)
ラグジ・島澤 クルマが刺激的だし萩原さんもヤバい人だと思って、いつも遠目から見てたんですよ( 笑)
LUXZ【ラグジ】
島澤 典詳 Shimazawa Noriyoshi
アメ車に日本製のホイールでもいい!ユーザーの希望を叶えるのが使命!
ワイルドスピードにカスタムした車両を提供したり、日本で最初にヘルキャットをカスタムするなど、まさに日本のチャレンジャーを牽引し続けるLUXZ。創業当初はSUV など様々な車種を扱っていたが、チャレンジャー絞り込んだことでまさにその頭角を表してきたと言える。ちなみに毎朝のスターバックスコーヒーは欠かせなく、もはや生活の一部で歯磨きと一緒だと語る。
JET CITY【ジェットシティ】
萩原 克弘 Hagihara Katsuhiro
カスタム専門店のイメージが強いがアメ車を多くの人に啓蒙し続けたい
義理と人情を大切にし、オーナーのアメ車ライフを「楽しく・カッコよく・快適に」することをサポートする広島県のジェットシティ。カマロを中心とするモデルに刺激的なカスタムを取り入れ、カスタム業界では一躍注目の存在になった。ユニバーサルエアとコラボで製作したマスタングは、昨年アメリカで開催されたSEMA SHOW にも出展され、本国ビルダーたちからも注目を浴びる。しかしこうしたカスタムばかりに目が行きがちだが、クルマ離れ、アメ車離れを危惧し、様々なイベントを企画してクルマと触れ合う機会を創出するなど、地道な活動も行なっている。
実は年齢も会社も同級生ずっと意識し続けていた
編集部・相馬 今回ようやくお2人の対談が実現しましたが、初めて会ったのはいつになりますか?
ラグジ・島澤 面と向かって話をしたのは今年のオートサロン。その時に色々な話題が出て面白かったから、これを「アメマガの企画にしよう!」と言ったのが発端です。
相馬 実年齢も同じ46歳。会社もちょうど20年目で、色々な意味で同級生ですよね、なので、もっと接点があると思っていましたが…。
島澤 萩原さんは体格もいいし、広島でアメ車を専門に扱っているから、正直ちょっと怖いイメージを持っていました。いわゆるオラオラ系なのなかな…と。ところが話をするとすごく熱い思いを持っている。スタイルも全然違うけど、志すものは同じだなと実感しました。
ジェットシティ・萩原 カスタムしたクルマを見て、島澤さんが思うように、自分も何か相通ずるものがあるなと思いましたよ。それで広告代理店さんにお願いし、紹介してもらった訳です。今回ラグジに初訪問しましたが、見たまんまというか、すごいなと思いましたね。ジェットシティより1クラス上のお店だと。
島澤 ラグジは、ハイクラスのお客さんしか入れないイメージを持たれますが、そんなつもりはないんですけどね…。
萩原 いや、入る前にちょっとビビりましたよ(笑)
アメ車に乗ることが契機で人間性も良くなって欲しい
萩原 カスタムの話になりますが、「アメ車ならアメリカのホイール!」と思う方は沢山います。でもラグジのように、アメ車に国産ホイールを付けるのもありですよね。お客さんはコレが欲しいと言ったら、それが一番カッコよく見えるように努力するのが我々の使命です。他店の場合、お店が「このホイールをつけなさい!」と決めつけることも多いですが、それだとお客さんの個性が出ない。お客さんが作りたい物、やりたいものをよりカッコよく提供するのが僕の仕事だと思っています。
島澤 僕はカーライフよりも、ライフスタイルを提案しているつもりです。僕自身が服や靴も大好きで、クルマだけでなくファッション全般をプロデュースしています。うちと関わりを持つことで、全ての環境が変わって欲しい。イカツイアメ車に乗っていたら当然注目されますが、だからこそ道を譲るとか人間性も変わらないと。態度だけが大きい人にはなって欲しくないですね。
萩原 岐阜だとそんなことないと思いますが、広島はアメ車のイメージがまだまだ悪いんです。アメ車は不良のクルマという風に見られていて、何も悪いことしていないし、ただ走っているだけで後ろ指を刺されるんです。それが嫌で降りた子もいますね。そのため、アメ車のイメージアップというか啓蒙活動として、広島のど真ん中でイベントを開催しています。一般の人に見てもらい、アメ車はこんな楽しいクルマですよと。でも、アピールしているだけなのに警察が来るんです!
相 色々なお店を取材するうちに、両者のスタンスやスタイルが似ていると思っていました。販売だけでなく、アフターサービスも手厚くお客さんに寄り添っているなと思いますね。ジェットシティはイベントを、ラグジは動画配信を積極的に行う。通常の業務以外に、アメ車の魅力を発信している所が似ていますね。
島澤 僕のお店に足を運んで来る方を区別してはいないけど、ラグジが好きな人と、僕(島澤)個人のことが好きな人に分かれますね。このまま5年10年突っ走るのもアリだけど、いずれ引き継げる人材も考えなきゃいけない。これからどうアメ車を盛り上げていくのかも大切で、50代の自分にどんな良いバトンを渡せるかを考えていますね。
萩原 僕も何となくは考えるようにしていますが、難しいですよね。島澤さんは、引き際のタイミングとか考えているんですか?
島澤 自分が手掛けるカスタムを誰も評価しなくなった時だと思っています。私も萩原さんも、自分がカッコイイという信念を込めてカスタムしていますよね?
萩原 ただパーツを組み付けるだけでなく、独創的で唯一無二なカスタムを心がけています。出来上がった愛車を見たオーナーの喜ぶ顔は、この仕事の醍醐味ですね。本気で取り組むからこそ、カスタムには賛否はあります。良いと言ってくれる人もいれば、「何んじゃこれ?」と言う方もいます。でも、それを全部聞いていたら自分のやりたい事ができないし、そもそも、同じクルマを大量生産するつもりは毛頭ない。「ジェットシティだけ」を貫くべきだし、1人でもカッコイイとい言ってくれる人がいるのなら、その人のために作ろうと。その考えは変えるつもりはないですね。
若い時の憧れが今の原点だからアメ車を広めたい
相 お2人がアメ車に強く惹かれる理由って何でしょうか?
萩原 僕がまだ10代の頃サンダーバードが流行っていて、純粋にカッコイイなぁと思った。それがきっかけですね。でも今、広島はアメ車が少なくて、若い子がアメ車を見る機会がない。「免許を取ったらあのアメ車に乗ろう!」と言う、夢を見る子がいないんです。だから僕らだけは、アメ車を扱い続け、更にはカスタムする楽しさも伝え続けないといけないと思っています。そうしないと、クルマ離れが止まらないし、ハイブリッドや電気自動車だけになっちゃう。
相 島澤さんの場合はアメ車というか、チャレンジャーですが。どうでしょう?
島澤 「頑張ってお金を稼いで買いなさい!」と(笑)。いやいや、それは冗談ですが僕も同じです。18〜20歳の頃、ゼノンやタイクーンのゴテゴテのエアロがカッコ良かった。でも買えなかった。その印象が心のどこかに染みついているのか、ラグジのエアロがゴテッとしているんです。
相 最後にアメ車の今後についてお聞きしたいです。チャレンジャーがそろそろ生産終了になったりと心配もありますが…。
島澤 実は、あまり心配してません。生産終了になったら、そのまま旧車店になればいいかな。為替がこの先どうなるかはわからないけど、欲しいお客さんが来た時に提案できるクルマを用意し続けるために在庫を確保しています。
萩原 チャレンジャーも最初は今ほど人気がなく、扱うお店も少なかった。ラグジは日本にチャレンジャーを広めた先駆者であることは間違い無いです。でも1社だけでは難しいし、何軒かで盛り上げないと。だからジェットシティもアメ車にこだわり続けますよ。
相 アメ車を見せ続けることが、結局最善と言えそうですね。本日はありがとうございました。
日本にチャレンジャーブームを到来させ、それをブームからカルチャーに変えたい!
ラグジの展示場には多くのチャレンジャーが並んでいるが、為替の関係で、チャレンジャーは以前の様に若い世代の手に届かない存在になりつつあるとか。だが、いつでもチャレンジャーが欲しい人のために、在庫を確保し続けると語る島澤氏。ちなみに、1年中ずっとカスタムばかりをやっているのでなく、ファクトリーは車検やメンテ業務がほとんど。ジェットシティも同じだそうで、カスタムだけでなく、そういった部分ももっと着目して欲しいと2人は声を合わせる。
アメ車に憧れる若い人が増える様に見る機会を作り続けています!
ジェットシティのSEMA SHOW 出展マスタングがラグジに到着。一度見たら忘れられないマフラーなど、多くのアメリカ人も驚嘆しただけに、島澤氏も改めて感心。そして、あくまでもSEMA やオートサロンは通過点に過ぎず、ここから先ジェットシティがどんなカスタムを提案してくれるのか、アメ車乗りたちは否応なしに期待する。その期待が一番残酷でプレッシャーだと、島澤氏は自ら実体験をもとに、萩原氏に語っていた。
■写真:浅井岳男
■文:空野稜
■レポート:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年12月号掲載
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