-フリースタイルで行こう- #30 ケバさ漂う70's アメリカンのアイコン
#30 ケバさ漂う70's アメリカンのアイコン
-フリースタイルで行こう-
-フリースタイルで行こう-
#30 ケバさ漂う70's アメリカンのアイコン
ブラックボディにゴールドの火の鳥をあしらったカラースキムは、ラグジュアリーにして「ケバさ」が漂う70'sアメリカンのアイコン。今回はポンティアック・ファイヤーバードに代表されるフードデカール車をフィーチャーするぞ!
ブラックのボディにデカデカとあしらわれたゴールドの火の鳥、グラフィックのインパクトの高いビジュアルがアメリカらしい
往年のアメ車の魅力というと、何はなくとも大排気量V8エンジンによるパフォーマンス。メジャーで平均的な中型車に搭載したマッスルパッケージは、同時期のヨーロッパ製のスーパーカーよりもパワフルにも関わらず、価格帯にしろメンテナンス面でもフレンドリーなのがアメリカ的で最高。しかしながら、排気ガス規制の制定によって、70年型を頂点に衰退してしまったのでした…。
そんなわけで、マッスル系統のモデル達は、それまでのハイパフォーマンスからラグジュアリー指向にシフトチェンジ。クルマとしての基本的な部分はそのままで、エンジン出力が低下しただけでは全く魅力が無いので、快適装備を充実させながら、内外装で分かりやすくアピールするあたりがまたアメリカ的で愛せます。
その代表的な存在なのが、お馴染みの「ファイヤーバード」。カマロの兄弟車としてポンティアックを代表する人気モデル。最上級版のTrans-Amはとりわけ人気が高く、特に日本国内ではファイヤーバードのグレードとしてではなく〝トランザム〟がモデル名だと思っている人もいるほど象徴的な存在。
その人気のきっかっけとなっているのは、パフォーマンスありきの初代よりも、『トランザム7000(Smokey and the Bandit)』の劇中車として登場する角形4灯式が採用された1977年型のトランザム。何はなくともブラックのボディにデカデカとあしらわれたゴールドの火の鳥グラフィックによるインパクトの高いビジュアルがポイント。当時としてはメチャクチャにイケてるアメリカンなトレンドとなったのでした。
ファイヤーバードを象徴するその黒/金のカラースキム自体は、第二世代初期の時点で採用されていたものの、マイナーチェンジを受けた77年型の方が、そのスタイリングとマッチして素敵です。
それと同時に、当時のモーター系トレンドにおいて黒ベースに金のカラースキムや、フードにファイヤーバード風のグラフィックというスタイルが一大トレンドとなっていました。
同じGMの78年型エルカミーノの〝Black Night〟は完全にトランザムのパクリといったデザインだったり、他社ではマスタングⅡの〝King Cobra〟、ジープではCJ-7やチェロキーにおける〝Golden Eagle〟をはじめ、とにかく同等のカラースキムが日本車、ヨーロッパ車、レースカーからカスタムカー、それに連動したモデルカーやダイキャストまで、一般的に浸透するほどの大人気でした。
歴代ファイヤーバードにおいて自分のファイバリットは74年型なのですが、純正の黒/金カラースキムという点では79年型が好み。当時10代だった自分としては、おっかないお兄さんが好むスタイルというイメージでしたが、時代を反映するトレンドの一つとして今こそ魅力を感じてしまいます!
とはいえ、現在ではワールドワイドなコレクタブルカーで手が届かないので、デスクトップで楽しんでいる感じ♪
ファイヤーバードがつくったフードデカールのトレンドにマスタングやジープもパクった?!
1/18 GREENLiGHT
1978 FORD MUSTANG Ⅱ KING COBRA
パワーダウンを余儀なくされた第二世代マスタング。パフォーマンスが下がった分、見た目のインパクト増を目指して登場した「キングコブラ」。グリーンライト社が1/18スケールダイキャストとしてモデル化。各部開閉機構あり。
1/18 MODEL CAR GROUP
1978 Jeep CJ-7
70年代になるとジープも派手なアピアランスとしたグレードが目立つようになった。こちらのゴールデンイーグルをはじめ、ラレードやレネゲードなど、それぞれに個性的なディテールとなっていた。1/18スケールダイキャストでは、ドイツのメーカーのMCG(モデルカーグループ)がゴールデンイーグルをはじめ3つのグレードのCJ-7をリリース。開閉ギミックはオミットされているが、リーズナブルプライスが魅力。
1/18 ERTL
1973 PONTIAC FIREBIRD TRANS AM
往年のアーテルが展開していたアメリカンマッスルシリーズの73年型トランザム。こちらは通常仕様とは異なり「カスタムエディション」としてブラックボディにゴールドデカール&ホイールとなっている。カラーもイカすが、車高スタンスなどもナイスなダイヤストだ。
1/18 ROAD Signature
1979 PONTIAC FIREBIRD TRANS AM
こちらは香港のヤトミン社がロードシグネチャーブランドからリリースしたビッグマスクの79年型トランザム。ボンネットおよび左右ドアは開閉するが、なぜかトランクは開閉しない…。ディテールは何だかおしい感じなのだが、雰囲気を楽しみたいかな。
1/18 Smokey and the Bandit 1 & 2
映画「トランザム7000」の劇中車。手前は1作目のイーグルマスクでアーテル製。奥はグリーンライト製の2作目のビッグマスク。どちらもファン垂涎のマストアイテムだぞ!
1/18 ACME
1967 PONTIAC FIREBIRD
初代ファイヤーバードには69年になるまでトランザムグレードは存在せず、トランザムスペシャルカラーは本来存在していない。こちらのACME製ダイヤストは、1stファイヤーバードロゴを使用しブラック&ゴールドで「バンディット」をオマージュした仕様なのだ。
1/18 auto world
1977 PONTIAC FIREBIRD TRANS AM
もっともブラック&ゴールドが似合うイーグルマスクのトランザム。アーテルが以前モデル化したものをオートワールドがリファインしてリリースしたダイキャストモデル。ブラックボディに対してタンのインテリアがいかにもアメ車的なグッドなのです。
1/18 GREENLiGHT
1988 PONTIAC FIREBIRD TRANS AM GTA
グリーンライトからリリースされた3rdジェネレーション88年型トランザムGTA。2ndファイヤーバードのフードデカールをあしらった特別仕様。これはなかなか入手困難!
★石橋秀樹:アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメカルに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。
最新記事
2024/11/21
【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!
これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?
2024/11/20
【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。
創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。
2024/11/19
アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット
16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。
2024/11/18
どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】
オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。