ワイルド&タフなアメ車を代表する、唯一無二のモデルといえばハマー・H1だ。

オリジナルの軍事車両は今なお活躍するが、今後恐らく、こうした生い立ちのモデルは二度と販売されることはないだろう。それだけに、世界中のマニアがH1を求め、価格も右肩上がり。最強の防災グッズとして、一家に一台備えておくのも…ありかもしれない。
万事に備える最強の防災グッズ
実はノーマルスタイルが以外に少ないH1
2000 HUMMER H1
久々に見るH1は、やはりデカく見える。全長的には5m未満であり、もっと大きなクルマはあるのだが、デカい印象を与えているのは2mを軽く超える全幅だ。それだけに、道幅いっぱいいっぱいで走り、都会のコインパーキングは無論、その辺の駐車場に止めることもNGと、単なる移動手段としては、なんとも苦労するクルマ。だが、そんなデメリットを踏まえても、車両の生い立ちから理解して、世界中で多くのファン=マニアがいるのがH1なのだ。
そんなH1の中古相場は、06年の生産終了以降大きな変動もなく落ち着いていたが、ここ数年は日本も含めアメリカでも右肩上がりの傾向にあると、アズールモータリング・アメリカンショールームの横山店長は語る。現在ショップでは、H2よりもH1の問い合わせが多いほどで、今回紹介する00年型H1も高い注目を浴びることになるだろう。
その理由は、前オーナーが車庫保管し内外装は恐ろしくコンディションが高く、消耗品交換管理もしっかり行ない、走行距離はなんと5.7万km。さらに、H1はカスタムを施されたモデルが多いが、このH1は社外オーディオデッキすらも装着されていない純正を維持(スピーカー等はメーカーオプションのモンスーンオーディオシステム)。「こんな程度の良いH1は見たことないので、自分が欲しいぐらい」と語る横山店長の言葉が、このH1の良さを素直に表している。
エンジンは6.5ℓV8ディーゼルターボを搭載。最高出力195hp、最大トルク59.4kg-mを発揮する。大切に乗っていた前オーナーがしっかり消耗品管理を行ってきたこともあり、ショップに入庫したときからコンディションは良好で、今すぐロングドライブも可能。
ホイールはビートロック付きのATX17インチ。タイヤは純正サイズと同じの37×12.50R17。リアドアは観音タイプ。ラゲッジスペースの容量は十分確保されているが、リアシート後方の仕切りを外せば、長物も積載可能となる。右側後方ボディには、95ℓメインタンク、64ℓサブタンクの給油口が配置されるのもH1ならではのデザインだ。
外装のコンディションの良さにも驚いたが、内装のコンディションの良さにもっと驚く。純正維持を守った前オーナーは、オーディオデッキ交換もしておらず、ETCの装着をしている程度。運転席と助手席の間の距離が、H1の車幅の大きさをよく表している。ミッションは4AT。
AZZURRE MOTORING アメリカンショールーム
TEL:0562-95-1118
http://azzurre-motoring.com
PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2022年12月号掲載
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