ジワリ人気のレトロなジープパトリオットに注目!
似たようなクルマのデザインが増えてきた昨今、個性ある姿を求めて四角い・丸目というレトロデザインに注目が集まっている。そして、誰もが運転しやすいコンパクトなボディ。その条件のすべてを備え、さらに車両価格も手頃なのが、2013年まで正規販売されたジープ・パトリオットだ。
今こそJEEP PATRIOTが絶対に面白い
断然JEEP派
四角いフォルムのクルマが人気上昇中!
2013 JEEP PATRIOT Altitude
ラングラー人気の陰に隠れがちだが、もっともコンパクトなジープ、レネゲードの人気も高い。コンパクトなボディサイズで、ジープならではの四角いフォルムに丸目のヘッドライトは、今どきのクルマにはない個性があるとして受けているのだ。
この「コンパクト・四角い・丸目」のキーワードに着目すると、約10年前に日本市場から消滅したジープモデルも面白い存在になるかもしれない。そのモデルこそ、パトリオットだ。
パトリオットは、04年に「ジープの再出発」としてコンセプトモデルが初披露され、06年のニューヨークオートショーで量産化モデル「パトリオット」が登場した。当時のジープはダイムラークライスラー社のもとにあったため、開発もクライスラーとダイムラーの技術を採用。プラットフォームはジープ・コンパスやダッジ・キャリバーなどと共通のMKプラットフォームだが、搭載する2.4ℓ直4エンジンは、ダイムラー・クライスラーと提携していたヒュンダイ、三菱自動車といったメーカーと合弁会社を設立して開発がされている。そうしたことから、パトリオットは純粋なアメ車というよりも、グローバルな技術を集積したモデルと言えるのだ。
日本には、右ハンドル化されて07年8月にデビュー。その後09年には内装変更(中期型)し、11年にはフロントバンパーなどのデザインを変更した後期型に移行する。しかし13年、日本の安全基準を満たさないとして正規販売が終了となってしまう。因みに北米では、17年まで発売がされていた。
パトリオットの中古相場は、約110万円前後。しかし日本では僅か7年という短い期間の販売だったため、中古車は限りなく少ない。しかも最近では、国産車でも四角いフォルムのモデルが人気上昇中とあって、パトリオットの評価は益々上がっていくと推測。
今回は、その注目のパトリオットを積極的に仕入れ、常時4~5台保有する埼玉のジープアウトレットで撮影となった。見れば見るほど気になるパトリオット、今一度ジックリ見ていこう。
ライバルはやっぱりジープ・レネゲード?
日本での販売は7年間年式で細かい違いもあり
ジープアウトレットで撮影したのは、13年型パトリオット・アルティテュード。パトリオットは、07~08年が初期型、09~10年が中期型、11年~13年型が後期型となる。初期型と中期型では外装デザインは同じだが、インパネデザインに違いがあり、後期型になるとバンパーデザインが変わり、ボディ下部が樹脂素材となり、インパネも変更される。
グレードは基本的にスポーツとリミテッドの2つだが、12年にスポーツをベースとする限定モデル・アルティテュード(17インチグロスブラックホイール・シルバールーフレール)が追加。グレードの違いは、リミテッドがシートがレザーシートに対し、スポーツはクロスシート。リミテッドにはリフトゲートスピーカーを含むプレミアムサウンドシステムなど装備が充実。
エンジンは全年式共通で2.4ℓ直4(ハイオク)+CVTが基本となるが、後期型のスポーツにだけ2ℓ直4(レギュラー)が設定され、このグレードのみ2WDとなる。パトリオットは通常FWDだが、必要に応じてトルクをリアに最大50%配分するリアフリーダムドライブ1と呼ぶ4WDシステムを搭載し、60%配分の4WDロックスイッチも設置。
ボディサイズでのライバルは、やはり人気のレネゲード。だがパトリオットは約半分の価格で買えるとなれば、検討する余地はあるはずだ。
全年式のパトリオットを見比べると、外観での大きな違いはフロントバンパー形状の違いで、後期型ではボディ下部に樹脂パーツが配置されている。写真上が後期型、下が初期型&中期型。選ぶ基準はハッキリ言って好みだろう。ジープアウトレットは、こうしてパトリオットを見比べられる数少ないショップだ。
エンジンは全年式共通となる2.4ℓ直4 DOHC。後期型のスポーツグレードにだけ可変バルブ タイミング機構を搭載する2.0ℓ直4 DOHCとなる。なお、後期型ではCVTも改良された。
2011年からの後期型では、ジープ統一のマルチファンクション機能を搭載したステアリングに変更。インパネデザインは中期型と同じだが、エアコンはオートに変更されている。助手席側のサイドビューカメラは全年式に設置されている。コンソール下には4WDシステムの4WDロックスイッチが備わる。これにより、トルクを最大60%リアに配分させることができる。
ジープアウトレットに初期型、中期型、後期型が在庫であるため比較。初期型のエアコンスイッチはレバー式(社外デッキ装着済)。中期型はステアリングデザインは初期型と同じだが、インパネセンターダッシュが大きく変更。エアコンスイッチもダイヤル式になり、エアコンダクトも丸型になっている。
グレードのアルティテュードは、スポーツがベースなのでシートはクロスシート。60:40 分割可倒式のリアシートは、最大12度リクライニングできる機構が備わり窮屈さは感じない。
シートアレンジも豊富で、助手席シートバックも前方に倒すことが可能でスキーなどの長い荷物を載せることができる。荷室容量は536ℓで、最大で1755ℓにまで広がる。
GRADE CHECK
上級リミテッドはレザーシートと背面スピーカーが目印
パトリオット購入で恐らく迷うのが、グレードのスポーツとリミテッドの違い。2WDが絶対条件であれば、後期型のスポーツが一択。左写真はリミテッドで、シートはレザーシート。他にリフトゲートスピーカーが装備され、プレミアムサウンドシステムとなる。前・中・後期いずれも、グレードの大きな違いはこれぐらいだ。
GRADE CHECK
カラーの塗り分けでレネゲード風に仕上げる
ジープアウトレットでは、ノーマルの販売だけではなくカスタムも多く手掛けている。一番人気なのが、パトリオットの純正にはないジープカラーでオールペンし、グリルやエンブレムをブラックペイントするカスタム。見た目はまるでレネゲード。インチアップをして、A/Tタイヤ装着のオフ仕様も過去には製作している。
2013 JEEP PATRIOT Altitude
SPEC ◇2013 年型ジープ・パトリオット・アルティテュード
■全長×全幅×全高/4425×1810×1665mm
■ホイールベース/ 2635mm
■車両重量/1540kg
■エンジン/直列4 気筒DOHC
■排気量/ 2.4ℓ
■最高出力/170hp(6000rpm)
■最大トルク/ 22.4kg・m(4500rpm)
■トランスミッション/CVT フルタイム4WD
■乗員/ 5人
■燃料/プレミアムガソリン
■最低地上高/ 210mm
2012年以降に限定モデルとして設定されたアルティテュード。17インチグロスブラックホイール、シルバールーフレールが専用装備。ボディカラーはディープチェリーレッド。
パトリオットの全長4425mmは、現在ジープで一番コンパクトなレネゲードと比べて17cm長く、全幅は僅か5cm大きい程度。全高はレネゲードより4cm低い。四角いジープでお馴染みのXJチェロキーと比べると、パトリオットの方がやや大きい。いずれにせよ、一般的な国産車と変わらぬボディサイズなので、初めてのアメ車というユーザーでも大きさによる抵抗は感じないはずだ。
JEEP OUTLET【ジープアウトレット】
TEL:048-948-7196
URL:https://unitedtrade.co.jp
Photo&Text:相馬一丈
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