66年からの第二世代シェビーⅡノバは、エッジを効かせたよりモダンなスタイリング

クーペ

ビンテージ

シボレー

アメマガ2022年7月号

GM CARNIVAL

ノバ

コンパクトでエコノミーなモデルながらも、スタイリッシュなルックスやドラッグレースでの活躍でホットロッドのフィールドでは大人気の第二世代のノバ。超希少とはいえホットな仕様も存在し、マッスルカーとしてのキャラクターも持ち合わせるアイドル的な存在なのだ。

エッジを効かせたモダンなスタイリング

GM CARNIVAL-やっぱりGM系がいい-


スタイリッシュなルックスでとりわけ人気の高いシェビーⅡ

'67 CHEVY Ⅱ NOVA SS

シェビーIIはフォード・ファルコンのライバルとしてシボレーが新設計で導入したコンパクトカー。ファルコンには存在した2ドアワゴン、セダンデリバリー、セダンピックアップを除いたセダン、ワゴン、クーペ、コンバーチブルに絞ってラインナップ。66年からの第二世代では、エッジを効かせたよりモダンなスタイリングとなり、セミファストバックのルーフラインもチャームポイント。

 

ちなみにカタログ表記ではシボレーChevyIIが車名で、パッケージとしてノバ・スーパースポーツが存在。67年型で初めてSSパッケージにおいてNOVA SSバッジを採用、69~79年型で車名がNOVAとなる。エンジンは2.5ℓの直4から3.2ℓ、3.8ℓの直6が主流。V8には275hpを発揮する283ciや4速マニュアルに限定して350hpの327ciもラインナップ。

67年はカマロがデビューしたことによって販売台数は前年の1/3以上減少して10万台程度。中でもノバSSは1万台程度で、V8搭載車となるとわずか8200台と、意外なほど希少だったりする。

 

基本的にはエコノミーな大衆車でも、そのスタイリングの良さやドラッグレースでの活躍によって、ホットロッドのフィールドでは人気が高い。ハイパワーなV8エンジンへの換装をはじめ、ボルトオン式の独立懸架サスによるフロントクリップなど、充実した社外パーツで簡単にアップグレードが可能なのも大きな魅力。

 

撮影車はSSのオリジナル車としての魅力をキープしながら、エンジンは350ベースの383ストローカー、ATは3速TH350でアップグレード。ドラッグレースでは超定番のWELDホイールを装着。アメリカでは価格が高騰する中で、アップグレードに投入する予算も今まで以上に高まっているだけに、こんなシンプルで王道的なルックスが今こそ新鮮でクール!

レッドのペイントとクローム&ポリッシュパーツのコントラストが目を惹く。エッジの効いたスタイリングが際立つストレートなボディ。コンパクトでフレンドリーなキャラクターの中にもドラッグマシンとしての戦闘的イメージが共存する。

エンジンは本来設定のない350ciをベースに、ストローカーによって383ciにインチアップ。2速ATのオリジナル、パワーグライドは3 速のTH350 に変更した王道のアップグレード。点火系、吸排気、クーリングファンは機械式から電動式にアップデート。MOROSO製バルブカバー、EARL'S製フィッティングなどの投入パーツもオールドスクールな全体の雰囲気にマッチしている。

WELD Racing 製のホイールは、F はProster、R はDraglite の組み合わせ。入手時からの装着で、ドラッグレースでは前後異なるケースはめずらしくないので、そのまま採用。タイヤはF:Yokohama GT classic 165/80R15、R:BFG Radial T/A 235/60R15を装着。

センターコンソール&セパレートシートはSSパッケージのお約束。シート、内張、ステアリングはストックをキープし、追加メーターとB&M製シフターの装着がドラッグマシンを主張。


PHOTO&TEXT:石橋秀樹

アメ車マガジン 2022年7月号掲載


関連記事

RELATED


【東海カーズ】カマロが大好きなので在庫がどんどん増えてます

様々なビンテージアメリカンを得意とする、愛知の東海カーズ。カマロが好きなのは分かるが、ちょっと多すぎないか? と思うほど、豊富に在庫を取り揃えているので、お気に入りの1台が見つかるだろう。

【シェビーⅡノバ】製作途中のまま10年間寝かせていた車両を1年かけて蘇生

旧車道楽とは面白いもので、長い間放置していた個体が原石の様に映ることも多々ある。手つかずのまま放置され続けた個体は、目覚めるキッカケを静かに待ちわびていたかの様に再び息吹を吹き込み、颯爽と駆け抜ける。

オールズモービルのスーパーマッスルカー、ハースト/オールズ!

シニア向けで落ち着いたラグジュアリー指向の“オールズモービル”をグルービーな若者向けの“ヤングモービルズ”として仕立てたスーパーマッスルカー、ハースト/オールズ!GM社内規約400ci以内を超える455ci搭載も特別モデルならでは!

カッコイイクルマである!それがコルベットの宿命

大きく張り出したフェンダーフレアと対照的に、ドアサイドが官能的にくびれたC3コルベット。様々なアメ車を扱うカーズスパークには、現在2台のコルベットが在庫している。

インパラ=ローライダーの常識を覆すモンスター!【シボレーインパラ】

59年モデルを筆頭に、60年代前半までのインパラといえばローライダーが主流。なので世間一般的にはそっちのイメージが強い。だが、その常識を覆すモンスター級のマッスルカーがここに!

 

最新記事


2025/03/31

究極の高速オフロード性能とパフォーマンスを実現した「グラディエーター・モハベ」

SUV

ジープ

アメリカ文化を象徴するモデルであるピックアップトラック。その系譜は脈々と受け継がれ、最新モデルの進化の度合は凄まじいなか、オートギャラリー東京にジープ・グラディエーターが入庫。しかも砂漠やダート走行に特化した「MOJAVE(モハベ)」だ。

2025/03/29

【シボレー タホ】バンに乗りたかったのが一変、SUVを選択してカスタム

SUV

シボレー

アメ車に乗りたいと思うキッカケとしてはいくつかあるが、映画を見て影響を受けたという人は多い。紹介するタホのオーナーさんもそう。当初は劇中で使用されているバンにこころを奪われていたものの、SUVの良さにも惹かれてタホをセレクト。

2025/03/28

GMT400ラバーズが集う宴も2024年で10周年!【第10回全国C/K15祭り in 富士】

イベントレポート

シボレー&GMCのC/Kシリーズの中でも、GMT400プラットフォームベースの4thジェネレーション愛好家で構成される「シェビーC/K15オールドフェイスクラブ」による、毎年恒例の全国祭りが2024年も開催された!

2025/03/26

本国ドリフトシーンのトレンドを5世代目のマスタングでアレンジ!

クーペ

フォード

ホイール

ドリフトシーンのトレンドホイールであるRTRを第5世代マスタングにセットアップ!ネオクラシック×ドリフトスタイルで魅せる斬新なスタイリングに迫る!

ランキング


2025/03/31

究極の高速オフロード性能とパフォーマンスを実現した「グラディエーター・モハベ」

SUV

ジープ

アメリカ文化を象徴するモデルであるピックアップトラック。その系譜は脈々と受け継がれ、最新モデルの進化の度合は凄まじいなか、オートギャラリー東京にジープ・グラディエーターが入庫。しかも砂漠やダート走行に特化した「MOJAVE(モハベ)」だ。

2022/04/08

US日産の巨大ユーティリティバンのNV3500

バン

逆輸入車

2019 Nissan NV Passenger

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】

2018/11/20

映画『アメリカングラフィティー』の劇中車として、世界一有名なデュース・クーペ をオマージュ

ビンテージ

フォード

STREET ROD ECSTASY
1932 Ford 5 window