80年代のサブカル好きのZ世代が選んだC4コルベット

オープン

シボレー

アメマガ2022年6月号

コルベット

C4コルベット

アメ車に乗れば人生バラ色

時代性を反映したアイコニックなC4コルベットのサバイバー状態のオーナーは、80's~90's のサブカルチャーをユニバーサルに愛するヤングガイ!幅広さも奥深さも相当なハードコアながら、フレンドリーなキャラが愛車ともマッチしてステキ!

ヤングにとってはすでにビンテージ、C4に憧れ相棒としたヤングガイ

アメ車に乗れば人生バラ色


1984y CHEVROLET CORVETTE

80年代のサブカル好きのZ世代が選んだコルベット

その人の世代によって好みのジェネレーションもそれぞれだったりする。現在20代のヤングガイにとっては、自分が生まれる以前の80年代に魅力や憧れを抱く人も少なくない。エイティーズのアメリカ車を象徴するようなオリジナル状態を保持するこのC4コルベットのオーナーはエイティーズサブカルチャーを愛する26歳のZ世代。中学生で洋楽に目覚め、USAやUKのクラシックロックにハマり、高校生では昭和アイドルにまで幅を広げると同時にディープさも増していく。ジェネレーションは80年代~90年代で固定されるも、国籍やジャンルなどは完全にボーダーレス。ユニバーサルになんでも愛してしまうハードコアな性分。

そんな彼の初の愛車は国産のステーションワゴン。身近で扱いやすい国産車ながらも、アメリカンを味わえるボディスタイル。そして、グリルにエルカミーノ用を無理矢理装着するなどメキコ式ともいえる独自のスタイルでアレンジ!?

乗り換えにあたって、当初はアメ車のステーションワゴンを探していたが、初期型に限定してフェイバリットなC4の魅力的な物件に遭遇したことで入手した。ヤナセのディーラー車らしからぬアメリカ人好みのゴールドの内外装。ディーラー車では変更されるサイドミラーは本国US仕様にアレンジ済み。

モデルの年代やキャラクター、そしてアメリカらしい仕様ながらも、国内でのニーズとはかけ離れたニッチな存在。それでいてアンチエイジングで見事なコンディションを保持した希少な個体。アメリカではC8の誕生以降C4の評価もバリューも上昇している中、状態も条件も良い内容で入手できたのはかなりのラッキー。いろんな意味でオーナーもこのC4マッチして微笑ましいのだ。

オレンジのテールライト、リフレクター部がオフセットしたデザインのリアバンパー、フェンダーフレアーは日本仕様によるディーラー車の証。サイドミラーはUS 仕様にアレンジ済み。仕様も状態もストックを保持し、C4本来の魅力が発揮されている。

シンプルなタービン状スロットタイプの純正ホイールは、今見ると時代性が感じられて実に魅力的。装着タイヤはミシュラン製パイロットスポーツ。サイズはストックに準じた255/50ZR15。

搭載エンジンは、82年型から引き継がれた350ci(5.7ℓ)V8のL83。独創的なデザインのクロスファイヤーインジェクションは84年式だけに採用されたもの。205hpと控えめな最高出力と4速ATの組み合わせで、GTカー的なキャラクターとなっている。

C4初期ならではの最大の魅力ともいえるインテリア。今見ると仮想未来的ともいえるデジタル表示のメーター。イコライザー装備のヘッドユニットは時代を反映するカセットテープ。魅力的なカラーのシート&内張は見事なコンディション。

80'sのサブカルチャーが好きなだけに、音楽も例外ではない。C4の純正オーディオに合わせてカセットで当時の音楽を楽しむ。アメリカに限らずユニバーサルになんでも愛する中で、親しみやすい昭和歌謡を中心に洋楽もちらほら。

小楠良樹さん(26)免許を取得して希望通りレントゲン車両のドライバーに転職を果たしたオーナーの小楠さん。幅広さも奥深さもかなりのハードコアながら、フレンドリーなキャラがナイス! 愛車に対する想いも接し方も、ディープにしてカジュアルなのがアメリカ的で好感が持てる!

owner:Yoshiki Ogusu


PHOTO&TEXT:石橋秀樹

アメ車マガジン 2022年6月号掲載


関連記事

RELATED


インディ500ペースカー1995年にわずか527台のみ製造された希少限定モデル。

インディアナポリスペースカーエディションとして1995年にわずか527台のみ製造された希少限定モデル。そんな激レア車両が本国未登録のまま日本へ持ち込まれ、さらに現在まで日本でも未登録のまま眠っているという“お宝案件”に迫る!

71年型アイアンボディ×81年型のシャーシ×LT-1はC3の理想形

「オリジナルこそビンテージの極み」と称賛する一方で、本国では見た目は当時のままに電気自動車を製作したり、ニューエンジンを組んでミッションも新調して現行車両同様の走りを楽しむスタイルも増加傾向。紹介するC3は歴代コルベットの良いところのみを組み合わせた理想形である。

アメ車特有の魅力といえば、なんといってもホットなV8エンジンによる圧倒的なパフォーマンス!

車種に関係なく、V8エンジンのポテンシャルをダイレクトに味わうべくマニュアルミッション車にこだわってチョイス。マッスルカーの価格が高騰する中で極めて希少なマニュアル車は低予算ではほぼ絶望的だったが、奇跡の1台に遭遇!

父が独身時代から愛用し続けたC4コルベットを息子が受け継いで紡ぐ!

“子は親の背中を見て育つ” とはよく言ったものだが、文字どおり彼ら親子はコルベットを通じて父のアメ車道楽を一緒になって楽しんできた。高校生活を終えて免許を取得した息子が初めての愛車として迎え入れたのが、父との思い出が詰まるC4だ。

世界のスーパーカーをも凌駕する アメリカン・スーパースポーツ シボレーコルベット

コルベットというクルマはアメ車の中でも特別な存在だ。ファンからは最高の性能を常に求められ、実際、それに応えてきた。

 

最新記事


2024/09/06

単なるマスタングGT350じゃないRこそが本気の証

クーペ

フォード

一般的なショップでは二の足を踏むハイスペックのモデルすらも、堂々と入庫させてきたカーボックス。そんなショップにして、仕入れの勇気を持てず、そもそも購入のチャンスすら巡ってこなかった幻のモデルがある。それがシェルビー・GT350Rだ。

2024/09/05

魅惑のワイドシルエット、コブラボディの虜!【1981y シボレー コルベット】

クーペ

シボレー

ロングノーズ、コークボトルボディで唯一無二のグラマラスなプロポーションを強調させるワイドボディキット。その中でもコブラボディに魅せられたコレクターのお目に適った個体が紹介する81年型C3コルベット。

2024/09/04

骨太で頑丈そうに見えて、意外と脆いジミーの足事情

SUV

コラム

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

2024/09/03

これぞフルカスタムの極み、究極を追求したC7コルベットが完成

クーペ

シボレー

世界のIZAWA、世界のROHAN。その名は世界中に轟き、カスタム界でその名を知らぬ者は皆無で、ユーザーのみならずプロショップからの依頼も多い。そのROHANが手掛けたのが、このC7コルベットワイドだ。

ランキング


2024/09/06

単なるマスタングGT350じゃないRこそが本気の証

クーペ

フォード

一般的なショップでは二の足を踏むハイスペックのモデルすらも、堂々と入庫させてきたカーボックス。そんなショップにして、仕入れの勇気を持てず、そもそも購入のチャンスすら巡ってこなかった幻のモデルがある。それがシェルビー・GT350Rだ。

2021/06/11

史上初の200mph超えを果たした伝説の「快鳥」【プリマス・スーパーバード】

クーペ

ビンテージ

プリマス

1970 PLYMOUTH SUPERBIRD

2024/09/04

骨太で頑丈そうに見えて、意外と脆いジミーの足事情

SUV

コラム

仕事にプライベートに毎日フル稼働するGMC・ジミー!

2022/07/14

チャレンジャーとチャージャー、実はこの2台は双子の様な存在と言える。

セダン

クーペ

ダッジ

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]
2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]