マルチプレイヤーが創るリフテッド・ジープ【クラフトスクエア】
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クラフトスクエア
ラングラーアンリミテッドサハラ
アメマガ2022年1月号
KMC
グラディエーター
JLラングラー
KMC XD SERIES
Jeepといつまでも
JEEP JT GLADIATOR RUBICON
JEEP JL WRANGLER UNLIMITED SAHARA
ジープといつまでも!~Stand by me forever~
JEEP JT GLADIATOR RUBICON
JEEP JL WRANGLER UNLIMITED SAHARA
定番や常識にとらわれず自由に大胆に!マルチプレイヤーが創るリフテッド・ジープ
大阪府狭山市のクラフトスクエアは、アメ車のみならず輸入車全般のメンテナンスや重整備を行なう整備工場といったイメージが強い。しかし、要望があればどんな難易度の高いカスタムも的確な知識と作業テクニックで見事カタチにしてくれる。今回紹介する2台のジープがそれを実証する。
漠然としたイメージから始まる唯一のカスタム
完全着地するオレンジカラーのC‐10や赤い極太パイプで完全武装するH2などを製作してきたクラフトスクエアがリニューアルオープンしたと連絡をもらい、「ジープ特集なんだけどなんか面白いクルマありますか?」と聞くと、40インチタイヤを履かせたグラディエーターと、ワンオフパイプフェンダーを製作したラングラーがあると聞いて早速取材へ。新しくなった店舗は旧店舗の真横。横長で出入りがスムーズな理想的なファクトリーへと進化しており、敷地面積が広いので2台絡めての撮影も余裕。もうここで撮るしかないでしょってことで、ショップの前で撮影することに。
グラディエーターは2020年の春購入したばかりで、納車からわずか半年足らずでのリフトアップ決行となった。キッカケは「40インチのタイヤを履かせたい!」の一言から始まり、ラフカントリーの6インチアップキットをインストール。その際、ステアリングへの負担を軽減すべくデュアルステアリングスタビライザーもセット。RUBICONのロゴカラーに合わせて差し色的に赤を取り入れるか悩んだ挙句、キャンディレッドのリムにリムエンドのブラックリングを採用するBLACK RHINO20インチを9.5Jで合わせた。タイヤはニットー・マッドグラップラーM/T(20×15.5R20)と太めの設定でムッチリ履きこなしながらも、Flashcalを駆使してタイヤ外径でくるってしまったスピードメーターを補正するなど、普通は見逃しがちな部分まで配慮する辺りがさすが。
RBPステップバーを装着するラングラーは、このパイプとメッシュが織りなす独特の形状をモチーフにフェンダーを製作して欲しいと依頼があり、60.5Φのアルスターパイプを溶接してチューブフェンダーをワンオフ製作。サイドステップからの一体感はワンオフフェンダーを介してアーマータイプのフロントバンパー先端まで統一感をもたらすなど、トータルフォルム造型に配慮。フロントのインパクトに負けず劣らずの個性を放つべく、背面タイヤカバーはミューラルアーティストとしてこれまで数々のショーカーを手掛けてきた金吉さんに依頼。両サイドのロゴもステッカーではなくペイントで徹底されている点もクール。
オフロード専門やジープカスタムの匠ではないが、逆に言えばそのセオリーに左右されることなく、ゼロから車両製作を組み立てていくところが斬新。輸入車に強い町の整備工場と謙遜するが、その腕の良さは長年の経験と実績が物語る。〝クラフト〟の言葉通り、お客さんのイメージを見事作り上げカタチにしていく様は、決して一筋縄ではいかない努力の結晶。店舗同様に長い年月を経て、着実にスケールアップを果たしている。
JEEP JL WRANGLER?UNLIMITED SAHARA
カリフォルニアマッドスターバッドスタイルのフロントグリルにボンネットフード、アーマータイプのフロントバンパーで強面なフェイスに仕立てたラングラーは、そのフェイスをさらに際立たせるべく、両サイドに反り立つ極太パイプフェンダーの造形美をプラス。既製品ではかなわないフォルムでもワンオフ製作でイメージをカタチにする。
RBPのRX-3サイドステップバーの形状がオーナーの好みで、これに合わせたパイプフェンダーを製作して欲しいというのがワンオフフェンダーのキッカケだ。メッシュと60.5Φのパイプによる造形が絶妙にサイドステップとリンクしており、撮影時は外していたが専用のラバーパネルも同時に製作。雨天走行時は網目を通り抜けて泥が撥ねるのを防止。派手なカスタムばかりに目が行きがちだが、こうした真面目な取り組みも多くのカスタムユーザーに愛されるポイントだ。
ローライダー御用達のカルチャーながら、近年は様々なカスタムシーンで目にする機会が増加傾向にあるミューラル。ボディではなく背面タイヤカバーに取り入れるセンスが斬新で、よく見ると黒い部分のクラフトスクエアスペル部分にも描かれるなど細部にまでこだわりが詰まった逸品。
装着するホイールはKMC XD828で22×14Jのディープリム。タイヤはコンフォーサーのCF3000M/Tで37×13.5R22と引っ張り気味でインストール。ボディ同色で仕上げたラフカントリー4インチアップキットに加え、フロントコントロールアームリロケーションキット、ラテラルダウンブラケット、JKSスタビライザーリンク延長キットにシナジーフロントトラックバーで整えており、グラディエーター同様デュアルタイプのステアリングスタビライザーをセット。CROSS 4本出しマフラーも差し色でマッチペイント済だ。
JEEP JT GLADIATOR RUBICON
リムが深めでひっぱり気味なタイヤの履きこなしではなく、9. 5Jに40×15.5R20の極太タイヤを合わせる辺りが粋。リムデザインは奇抜な物を避けつつも、キャンディレッドの色味で遊び心をプラスする。40インチはそのサイズ感だけで抜群のインパクトだけに、このさじ加減が大人の嗜みである。
40インチをフェンダー加工なしで装着を可能にするラフカントリーの6インチアップキット。専用の超ロングコイル&ロングストロークショックを筆頭に、ステアリングダンパーをデュアルで強化。さらには大幅に狂ったスピードメーターの補正まで徹底する辺りも特筆物。リフトアップして大きなタイヤを装着するといった単純な物ではなく、それに伴う不具合や対策まで徹底する点は、整備工場を主軸とするショップならではの恩恵である。
CRAFT SQUARE【クラフトスクエア】
住所:大阪府大阪狭山市東野中2-38-1
TEL:072-360-1230
http://www.craft-square.com/
営業時間:AM9:00 ~ PM8:00
定休日:日曜日・祝日
今回の撮影車両だけを切り取るとリフテッドSUVに特化したショップに見えるが、クラフトスクエアは初めての方でも気軽に作業依頼できる気さくな整備工場。輸入車各種専用テスター完備でヘッドライトの光軸や車検整備に必須となる設備も豊富。欧州車コンパクト系の入庫も多く、ご主人がアメ車、奥さんやお子さんが欧州車や国産車と言った夫婦やファミリーのユーザーさんも多い。
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2022年1月号掲載
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