-フリースタイルで行こう- #20 セダンデリバリーに萌えてしまう理由。

コラム

アメマガ2021年12月号

フリースタイルで行こう

#20 セダンデリバリーに萌えてしまう理由。

-フリースタイルで行こう-


-フリースタイルで行こう-
#20 セダンデリバリーに萌えてしまう理由。

2ドア・セダンのシルエットのままでパネルバンというミクスチャーなボディスタイルの「セダンデリバリー」。ユーロなシューティングブレークとは違って、特徴的な横開きのリアゲートがカジュアルでアメリカン!だから妙に萌えてしまうのです。

パネルバンというカジュアルさがいかにもアメリカ的でセダンデリバリーってなんとも素敵なのです!

アメ車を象徴するボディスタイルといえば、なんといってもピックアップトラック。働くクルマでありながらも、パワフルなV8エンジンによって走りのパフォーマンスをカジュアルに楽しめるキャラクターを持ち合わせているのがポイント。

 

また、近年になって人気が沸騰し続けるビンテージマッスルは、平均的なファミリーセダンをベースにメーカー純正ホットロッドとして走りのポテンシャルを高めたいかにもアメリカンな仕様。

 

そんなわけで、アメリカ依存症の自分としては、これまでにマッスルカーをメインにピックアップトラックも含めてアメ車を乗り継いでいます。そして現在はホットロッドやドラッグレースでの象徴的な存在でもある41年型ウィリスのピックアップが愛車。

3

アメリカでも希少なモデルながら、手頃な状態を運良く入手できたのは本当にラッキーなことだし、段階を踏んで理想的な状態に進化させたので大満足しています。

 

いろんな意味でいわゆる上がりクルマのようにも思えるのですが、ストリートロッドとして走りのパフォーマンスを追求すると軽量なロードスターが究極となるでしょう。それこそ上がりクルマとしてとっておくとしても、アメリカらしさという点で「セダンデリバリー」は憧れの存在なのです。

 

戦前のフォード車を基準にすると、トラックはコマーシャル(商業)、セダンやクーペはパッセンジャー(乗用車)とそれぞれ異なるグリルで差別化されていたのですが、セダンデリバリーはあくまでもセダンなのでパッセンジャー。一見したシルエットは2ドアセダンと共通。それでいてクォーターガラス部はパネル状態で、リアゲートはリアガラス部も含めた縦長の1枚扉による横開き式なのがポイント。

4

コマーシャルとしてのパネルトラックの場合は、そもそもルーフが高く、リアのオーバーハングも長く、リアゲートは観音式の2枚扉。2ドアセダンの2ndシート部分をラゲッジスペースにしているので、乗車定員は2人。 ユーロのシューティングブレークに通じるスタイルにも思えるますが、パネルバンというカジュアルさがいかにもアメリカ的で素敵なのです! 実用性としては微妙なだけに、どの年式もそもそもの出荷台数が少なかっただけに、なかなかお目にかかれないほど希少な存在。

それでもアメリカのダイキャストやモデルキットにはちょいちょいラインアップされているので、その魅力を刷り込まれてしまうのです…。

1931 Ford Model A Panel Delivery Truck?1/18 Signature Models

IMG_1014 IMG_0969IMG_0965IMG_1012

1/18ビッグスケールならではのサイズによるドシッとしたボリューム感がナイス。ホットロッドの仕様も欲しいところです。1/18スケールではなぜかセダンデリバリーのラインナップはこの31と40年型ぐらい…。

1934 Ford Sedan Delivery / Hot Wheels

IMG_1001

下のオレンジのホットウィールとは別キャストによるチョップトップなフォルムが特徴の34SD。ちなみに、このキャストの流用版と思われる同等のセダンもラインナップされている。

1934 Ford Sedan Delivery 2004 Larry Wood's 35th Anniversary Set

IMG_0985

実車よりも縦長なフォルムなうえ、車高も高めでイケてないふりしながらも、細かなプレスラインもきっちり表現されてらしさ全開で魅力大なのは流石ホットウィール!!!

1940 Ford Pickup Neet Streeter ,A-OK

IMG_0992

理想とする37年型SDのリリースがなかったので、36年型クーペをベースに頑張ってカスタム!同様に40年型をピックアップからSDにアレンジ。A-OKこと28年型のSDは、自作デカールと社外ホイールよるアレンジで、HOT WIREのショップカーを表現。

1931 Ford Model A Panel AURORA AFX HO-slot car

IMG_0994

アーリーA(1928~1929)とデュース(1932)のはざまでデザイン的に微妙な31年型ながらも、モデリングの素晴らしさで魅力炸裂のAFX!!

A-OK / Hot Wheels

IMG_0998

“A-OK”のネーミングでリリースされたアーリーAセダンデリバリーのストリートロッド。スタイリングも素晴らしいし、70's Hot Rodのトレンドが反映されたカラーリングも最高!

1940 Ford Sedan Delivery Racing Champions 1:64 Hot Rod Collectibles

IMG_0980

下の2台とは別キャスティングでラインナップ。バンパーを装着した状態でボディのシルエットもストックながら、フードからスクープが突き出たHOTな仕様。

1940 Ford Sedan Delivery Racing Champions 1:64 Hot Rod Collectibles

IMG_0988

表面積の広いパネルは様々なバリエーションでリリースされる中、こちらは実車のトレンドを反映させたシリーズ。わずかにチョップしたシャープシルエットが特徴。1/25でもラインナップ。

1933 Ford Delivery?Johnny Lightning

IMG_0984

激しいチョップトップで一見するとシャープなシルエットながら、グリルの傾斜角度やリア部の微妙な逆反り感がいまいちだったり…。

'32 Ford Delivery/Hot Wheels

IMG_0996

デュースのセダンデリバリーとしてレイト80'sにリリース。当時の実車ホットロッドのトレンドとの絶妙なシンクロっぷりは、リアルなホットロッダーであるチーフデザイナー、ラリー・ウッド氏の仕業ゆえ。

Haulin' Horses Hot Wheels Revvers Series

IMG_0989

73年にりりーされた全車オリジナルデザインによるゴム動力走行の激レアシリーズ。T型をスーパーモダンにアレンジしたスタイリングの素晴らしさは今こそ評価できる秀作!! 実車で欲しい!!!

1940 Ford Sedan Delivery/AMT 1:25 kit 1926 Ford T Delivery/Revell 1:25 kit

IMG_0972

フレンドリーなマスクとパネル部分がクォーターガラスの面影が全くないスムースなデザインになるのがポイント。実車でも比較的多く見かけるポピュラーな存在なだけに、最も多くモデル化されている。26年型T Deliveryもいいカンジなのです。

1932 Ford Delivery / ERTL 1:25 Pete & Jakes

IMG_0977 IMG_0976

オーダーでパネル部に会社名を入れる事ができるノベルティ製品の貯金箱。ベース車は王道のデュース。造りは微妙だけど、伝説的なショップPete & Jakesアイテムとしてお宝。

1937 Ford Sedan Delivery Spec Cast 1:25 / Motorcraft Racing Champions 1:24 /custom paint

IMG_0979

ティアドロップなライトと美しく尻窄みするフェンダーが魅力的な37年型。Motorcraft仕様はノベルティ品。RCのダイキャストはルーフのカーブが微妙だったので自分で削ってグリーンで再塗装したカスタム。

Chrysler Panel Cruiser Matchbox Superfast

IMG_0982

現代版ファットフェンダーとして誕生したPTクルーザーのパネルバージョン。リアゲートは流石に横開きではないけど、ちゃんと2ドア化されているので、最も欲しい足クルマとしてお気に入り。

★石橋秀樹 アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。


アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

最新記事


2024/11/21

【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!

バン

シボレー

これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?

2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2024/11/18

どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】

アウトドア

ショップ

オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。

ランキング


2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2018/11/22

ストリートロッドのベース車として、ダントツ人気のデュースこと32年型Ford

ビンテージ

フォード

乗って楽しむことこそが、ロッダーの流儀なだけに、コスパに優れるピックアップでフレンドリーに楽しむのがオススメ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】