他国のトレンドに左右されない唯我独尊こそマッスルカーの魅力!
HIGH PERFORMANCE MUSCLE CARS
2019 FORD MUSTANG SHELBY GT350 / 2018 CHEVROLET CAMARO ZL1
2019 FORD MUSTANG SHELBY GT350 / 2018 CHEVROLET CAMARO ZL1
HIGH PERFORMANCE MUSCLE CARSスタイリング、パフォーマンス、ドライビングのすべてを満たす最先端マッスルカーの魅力!
マッスルカーの大本命であるチャレンジャーの動向を見ても知ってのとおり、ここ数年のアメリカンマッスルカーシーンにおいては、ダウンサイジングエンジン優勢から一転して、大排気量のハイパフォーマンスモデルへの人気が高まってきている。電気自動車のあおりを受けてタイムリミットが迫る昨今だからこそ、今買えるマッスルカーの最高峰を所有し、そして操る喜びは格別なのだ。
スーパーカー、スポーツカー、スペシャルティカー。様々な言い回しで区別するも、そのどれにも該当しそうで少しニュアンスが異なるアメリカ独自のカーカルチャーの大本命が〝マッスルカー〟。かつては荒々しいV8エンジンにチューニングを施し、バーンナウトさせて豪快に走らせる姿にマッスルカーのイメージを馳せていた。
3速もしくは4速ATか、マニュアルシフトかの二択で、キャブレターを交換して大容量のアルミラジエターに換装、ヘダースを組んで吸排気、冷却効率を突き詰めつつ、大排気量にモアパワーを求めた時代はある意味、黄金時代である。その当時に匹敵する昂揚感や痺れる魅力が、果たして現行モデルに継承されているのか…。
今回は2020年10月に多くのファンに惜しまれつつも生産終了となったシェルビーGT350、そしてカマロ史上最速モデルであるZL1を通じて、〝マッスルカーの現在〟そして、その魅力についてリポートしてきた。
まずは5.2L V8を6速マニュアルで操るシェルビーGT350。マグネライドサスペンションによるハイウェイでの追従性や最新の電動パワーステアリングによるリニアなステアリングフィールはまさに意のままに操る感覚。フェラーリなどのスーパーカーで採用されるクランクシャフトを高回転型ユニット同様のレイアウトによって高回転域での感応さは特筆物。
一方、カマロZL1は昨今主流のエッジを削ぎ落とした上品なフォルムとは一線を画し、シャープでエッジの効いたアグレッシブなフォルムがいかにもマッスルカーらしい存在感を際立たせる。コルベットZ06と同様のV8スーパーチャージャーLT4で650hpのハイパフォーマンスエンジンを搭載するだけでなく、まるで体脂肪率が極端に少ない一流アスリートの様なスペックも相まって、レーシングカーさながらのストイックな走りを堪能できる。
また、どちらにも共通して言えるのがドライバーズシートから見える景色が素晴らしく、スエード素材のステアリング、ホールド性の高いシート、シフトノブの造型に至るまで、余すことなくマッスルカーに相応しい贅を尽くした仕立てが際立つ。革新的な進化を遂げつつもしっかり伝統を受け継ぐ進化版マッスルカー。タイムリミットが迫る今だからこそ選ぶベスト・バイなモデルと言えるだろう。
2019 FORD MUSTANG SHELBY GT350
2018年にベースのマスタングがマイナーチェンジを行なっているが、旧マスクを採用し続けたシェルビーGT350。フロントセクションの一部がカーボン素材でマスタングとは別構造になっていることも大きな理由の一つ。5.2L V8、NAエンジンで526hp、レブリミット8250rpmと高回転型パワーユニットに剛性を高めるタワーバーを装着。ボトムスはマグネティックライドサスペンションに専用19インチホイール×ブレンボを採用。
ストイックなバケットタイプRECAROシートのGT350が多い中、撮影車は適度なホールド感で乗りやすシートを採用。ブラック& グレーのコンビレザーにスェード素材を採用するステアリング、ダッシュボードセンターにインストールされる油圧、油温メーターによるレーシーな装いもまた、マッスルカーらしさを高める。
2018CHEVROLETCAMARO ZL1
6.2LのV8 スーパーチャージャーLT4エンジンで650hpと圧巻のハイパフォーマンスが魅力のZL1。20インチ鍛造ホイールにブレンボブレーキシステムを採用。微々たる息継ぎをも感じさせない10速ATのしなやかな変速フィールも特筆物。また奇しくも隣のGT350 同様2019 年ベースのカマロがマイナーチェンジを果たしているのに対して、ZL1は旧マスクのままリリース、未だ現行フェイスよりもマイチェン前を高く評価するファンも多い。
カマロらしさが際立つ独創的なデザインのレッドステッチ&ブラックレザー×スエードインテリア。純正で赤色のシートベルトを採用していることも特筆物。また、ドア内張りやセンターモニターの縁に沿う様にあしらわれたイルミネーションのアクセントもアグレッシブなインテリアの魅力をより一層高める。
BUBU HANSHIN【BUBU阪神】
TEL:06-6427-5151HP:https://www.bubu.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 5月号掲載
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