ストリートバンらしいグラフィックデザインとピンストライプ、ゴールドリーフが描かれたままのエコノライン

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フォード

素晴らしきバン生活

エコノライン E150

アメマガ2021年3月号

トラックコム

エコノライン

BFグッドリッチ

1988 FORD ECONOLINE E150

Wonderful VAN Life -素晴らしきバン生活-


1988 FORD ECONOLINE E150 OWNER:JUN

擦れたピンストライプやレタリングを手直しせずに経年劣化を楽しむ!

九州のとあるショップで製作された車両が巡り巡って大阪へ辿り着き、フルサイズバンに力を入れているBLUE RIVER&STARKEY'Sで在庫車両として迎え入れた個体は、STARKEY'Sの友人の元へ。VAN LIFEの醍醐味を様々な車種、ジャンルで謳歌する仲間が関西で急増中!

80年代らしいグラフィックが当時らしさに拍車を掛ける

奈良県の生駒市で、大型&中型トラックの中古車販売や買い取りを行なう「トラックコム」に勤務すJUNさん。仕事柄大きなクルマに乗る機会が多いこともあって、アメ車のフルサイズと聞いても感覚的には普通の人が乗る軽自動車感覚。むしろ小回りが利いて乗りやすいと言い放ってしまうレベル。


そんな彼は元々アメ車が好きでラムトラックを所有していたが、友人であるスターキーズのたーくんがシェビーバンに乗り変えたことでフルサイズバンが気になっていた。それに追い打ちをかけるかの様に、彼の元へ訪れては「バンええでっ!最高やで!」と囁かれ、気が付いたらラムを手放して契約のハンコを押していたとか。


しかし、購入したエコノラインは以前のショップが製作した個性強めの車両。フルオリジナルとは勝手が違うこともあり、どんな風に乗りこなしていくかをバン専門店であるブルーリバーに相談。すべてをリセットして好みの色へオールペイントするも良し、あるがままのスタイルに追加でカスタムする形で自分色に染めていくってのも良いのではと背中を押してもらい、少々擦れたゴールドリーフや判別できなくなったボンネットのスペルをそのまま残しつつ、磨きのプロにボディに光沢を取り戻してもらっての納車となった。


その際、インテリアのリメイクにも着手しており、劣化の激しかった天井は新たにウッドで総張り替え。セカンドシートを取り払った部分は人工芝を敷いて、後にカーペットやサロペでアレンジしてもらおうと可能な限りオーナーがイメージするフルサイズバンの内装の下準備を整えて手渡すこととなった。


フルサイズバンの良いところはアメリカン雑貨やアンティーク家具はもちろん、それこそお値段以上の家具屋さんやホームセンターなどで売っている素材を取り入れて自由自在にカスタマイズでき、その気になればDIYで何とでもなるところだったりする。


そんな余力をオーナーに委ねつつ、納車前整備の徹底やベースを整えてくれたことが嬉しかったと話す。まだ撮影時は納車して間もない状態だったが、80年代バニングを絵に描いた様なケツ上がりフォルムと当時らしいグラフィックデザイン、そしてこのご時世気になる換気能力の高さにご満悦。車中泊やキャンプなど、これから始まるバンライフを妄想しては眼を輝かせる様子が実に印象的だった。

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GM系やクライスラーとは異なるスクエアな中に絶妙なシェイプが入る80年代のエコノライン。ハワイやグアムで見かける高年式のファニーなフェイスとは少々異なる硬派な印象が魅力的。タイヤはBFグッドリッチのラジアルを装着しており、リア側を太目にセットしつつケツ上がりフォルムは往年のバニングスタイルとなる。

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ストリートバンらしいグラフィックデザインとピンストライプ、ゴールドリーフが描かれたままのエコノライン。多少擦れてベースの黒い部分が出てきているが、そこがまた格好良い。普通の感覚なら塗り直すかやり直すかの二択ではあるが、むしろこの位の年代になると下手に小奇麗にすることの方がナンセンス。

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ほんのり錆が浮き出したムーンのオートメーターやウッドの劣化が進むダッシュパネル&センターコンソールにグラント製ステアリングの組み合わせも時系列に沿った雰囲気を醸し出しており、昭和の応接室にありそうな重厚感溢れるレザーシートは体を包み込む様にふかふかして長距離ドライブも楽々。これぞアメリカンバンの醍醐味。

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セカンドシートは取り去って電動リクライニングでセミダブルサイズのベッドとしても活用できるサードシートをストック。完全フラットの状態でも手前のウッドフロアで寛げてしまうリビングさながらの室内空間もフルサイズバンならでは。また天井やサイド枠の内側に照明を潜め、天井には換気ファンを設置することで車中泊をより快適にできる様に配慮。


THANKS:トラックコム
HP:www.truckcom.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 3月号掲載

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