【C3コルベットのワイドボディ】オリジナル形状とパフォーマンスの見事な融合

クーペ

シボレー

F.A.S.T

コルベット

THE VINTAGE

大阪府

C3コルベット

アメマガ2021年1月号

この記事では、ヴィンテージアメリカンカーの魅力、特にシボレー・コルベットC3にフォーカスしてご紹介。最近では、オリジナルの形状を保つことに重点を置いているため、オリジナルの雰囲気を保つためのディーラー車や、ハイパフォーマンスチューニングを施した車両も要チェック!
CHEVROLET CORVETTE C3

THE VINTAGE ビンテージアメリカンの魅力


CHEVROLET CORVETTE C3

長きに渡りワイドボディやハイパフォーマンスチューニングを施すC3と向き合い続ける大阪の「ファースト」。別冊のカバーカーにも採用されたバリ物の個体や、東京オートサロンで度肝を抜くトリプルフレイムスを纏ったC3をプロデュースするなど、その実績と経験は周知のとおり。そんな同社がここ数年、オリジナル志向の濃い個体の保護に力を注ぐ。まるで絶滅危惧種を保護する様な言い回しではあるが、オリジナルボディの優雅で洗練されたフォルムはワイドボディとはまた異なり、どちらも甲乙付けがたい魅力を放つ。年々その個体も減少傾向だからこそ、大切に保護する意義があると言える。

 

ビンテージカーのカスタム車両と聞くと、何かと我慢を強いられる仕様でそれなりの覚悟が必要とされるイメージを抱きがちではあるが、その道のプロにしっかりと対策を講じてもらえば快適に乗れるもの。その代表作といえる存在がこの73年型C3である。片側約6cmのワイドフォルムに、現在で言うディープリムな履きこなしで、サイド出しマフラーの王道スタイルながら、ファーストでチューニングを施したLS‐5、454換装にアルミラジエーターや電動ファンを追加して熱対策を徹底。我慢を強いられながら乗ると言うよりも、いつまでも運転席でアクセルを踏みたくなる仕様へ仕立てられている。

希少なディーラー車はオリジナルの雰囲気で乗りこなす

1979 Chevrolet Corvette

1979 Chevrolet Corvette

こちらのページで 紹介され、アメ車マガジン2020年8月号の表紙を飾ったF.A.S.TのC3。ワイドボディを纏わぬオリジナル志向の高い個体。これこそが人々を魅了する秘訣。

当時のC3は高嶺の花だからこそ、オリジナル志向で作り上げる

C3の中でもアニバーサリーイヤーと言われるのが78年モデル。紹介する車輛はその一年後に当たる79年式ではあるが、実は玄人にしてみるとこの79年モデルこそ大きな転換期。翌年80年式よりアイドリング時にコンピュータ制御機能が追加され、デスビやキャブ、O2センサーに電子制御がかかる事になった為、正真正銘リアルなキャブ車で言うと、79年式はキャブの最終モデルと呼べる個体。電子制御に左右されない解放感とダイレクトなドライビングフィールは、一度味わうと病みつきになる。

DSC_0200 DSC_0196

エンジンはオリジナルの350 V8。様々なエンジンチューンや、エンジン換装の経験を持つF.A.S.Tからすれば、ハイパフォーマンス化や快適装備の追加も容易いが、オリジナルの綺麗な個体が減少する昨今、あえてオリジナルをグッドコンディションで保つ事も使命。

DSC_0204DSC_0210

レッド基調のインテリアは当時物をグッドコンディションで維持。ひび割れや破れもなく張り替えられた形跡もないオリジナルシートが、40年の時を経てもクォリティーを保っている点も特筆物、屋内保管を徹底していたおかげで炎天下の太陽光による至芸線の影響を受けてこなかったこともコンディションを保てた理由の一つだ。

王道のハイパフォーマンス、チューニングで他を圧倒させる

1973 Chevrolet Corvette

1973 Chevrolet Corvette

フッカーサイド出しマフラーにアメリカンレーシング×ホワイトレターのラジアルタイヤをリア太めで履きこなすワイドボディはC3の王道スタイル。エンジンも徹底的に仕上げられた1台である。

C3王道スタイルを我慢して乗るのではなく、市街地からハイウェイまでを快適に堪能

72年を最後にC3アイアンからウレタンバンパーへと移り変わる転換期。撮影車両の73年型はリアのみアイアンバンパーの名残りがあるモデルとなる。リアから見た印象はアイアンそのものなのに、前から見るとC3後期のウレタンバンパーと言うレアなキャラクターがC3マニアたちを虜にして止まない。ちなみに、各モデルイヤーで微妙に表情を変化させており、ナンバーポケットの両サイドに衝突防止の突起が存在しないところが識別のポイントとなる。

DSC_0109DSC_0104

片側約6cm、両側で12cmのワイドフォルムに、ワイルドなフッカー製サイド出しマフラーが魅せる迫力のスタイリングはC3カスタムの王道。アメリカンレーシングのディープリムホイールにホワイトレターのラジアルタイヤも当時らしいカスタムとなり、時代背景に沿ったモディファイとアイアンバンパーが醸し出す、荒々しさと洗練された独特のフォルム造型美も特筆物。

DSC_0128 DSC_0132

LECARRAステアリングへの換装やボウタイ型のルームミラー、ビレットペダルなど当時物のギミックを色濃く感じさせる。ツィンターボボンネット越しの極上なエンジンルームは眺めるだけでも満足度大!

DSC_0122

ファーストが独自にチューニングを加えたLS-5、454エンジンに換装しており、アルミラジエターや電動ファンの追加によって熱対策を徹底。炎天下や渋滞時でも心配なく快適に走らせる事が可能。オリジナルエンジンとはまた異なるチューンドエンジンならではの面白さがあり、白黒甲乙付けがたい魅力を放つ。


取材協力:F.A.S.T

HP:https://fast1976.jp
PHOTO&TEXT:編集部
アメ車マガジン 2021年 1月号掲載

関連記事

RELATED


魅惑のワイドシルエット、コブラボディの虜!【1981y シボレー コルベット】

ロングノーズ、コークボトルボディで唯一無二のグラマラスなプロポーションを強調させるワイドボディキット。その中でもコブラボディに魅せられたコレクターのお目に適った個体が紹介する81年型C3コルベット。

大胆メイクでヴィンテージマッスルカーの新境地を開拓! その名は「キャノンボール」CHEVROLET CORVETTE C3【F.A.S.T】

大阪のF.A.S.TとTMオートサービスのコラボによって誕生した次世代カスタムトレンドを担うキャノンボール。ヴィンテージマッスルの定番から大きくかけ離れた、斬新なカスタムに迫る!

【F.A.S.T 1976y シボレーコルベット スティングレイ】絶妙なクビレがSEXYなC3

第一印象はその一言に尽きる程、絶妙なクビレがSEXYなC3。もともとロングノーズにタイトなウェストライン、ボリューミーなリアフォルムを持つ独特のラインが魅力的なC3。

82年型C3コルベットにはインジェクション仕様のエンジン搭載

80~90年代のコルベットといえば、主役はC4。しかし、一瞬、C3の最後期モデルも存在した。そしてその心臓部には、C4に受け継がれるユニットが搭載されていたのだ。これはまさに、稀少な1台なのだ。

コルベットC3をオリジナルボディで魅せる、優雅なコークボトルライン!

1979 CHEVROLET CORVETTE STINGRAY

 

最新記事


2024/11/21

【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!

バン

シボレー

これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?

2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2024/11/18

どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】

アウトドア

ショップ

オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。

ランキング


2024/11/20

【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。

ショップ

創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。

2024/11/19

アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット

セダン

キャデラック

リンカーン

HOUSE

16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。

2018/11/22

ストリートロッドのベース車として、ダントツ人気のデュースこと32年型Ford

ビンテージ

フォード

乗って楽しむことこそが、ロッダーの流儀なだけに、コスパに優れるピックアップでフレンドリーに楽しむのがオススメ!

2018/02/07

走っているとやけにハンドルがブレる…原因はタイヤ?ホイールバランス?それともブレーキか?【REFRESH PROJECT】

メンテナンス

コラム

走行中に感じた違和感。それはハンドルのブレ。【REFRESH PROJECT】