理想を追い求めた自然の中に佇むアメリカ伝統モダンホーム
ジェネラルアメリカンホーム
Let's AMERICAN HOME
OWNER: 貴之さん
ハワイやカリフォルニアで見た、平屋・大きな窓・広い芝生を備えるモダンホームに憧れ、1年前に実現し完成させた貴之さん。自然の中に住みたいという夢も同時に叶えた、まさに理想の住宅だ。
クルマを褒められるより芝生を褒められたい
自然が好きで、小さい頃はログハウスに住むのが夢だったという、貴之さん。仕事はスノーボードやサーフボードを中心に「外遊び」をするアイテムを販売するショップ「GOLGODA(ゴルゴダ)」を立ち上げ、趣味を仕事に繋げている。
ショップに近い場所に自宅を建てようと土地探しを始め、見つけたのが約300坪という広さの土地。高級住宅が立ち並ぶエリアでありながら、この広さの土地と出会えたのは奇跡といえるが、実はそこは雑木林。「土地の勾配や全体像がまったく分からないし、何より木を伐採する手間があるから、買い手が見つからなかったんでしょうね」。そもそも普通の住宅街ではなく、特殊な場所での土地探しをしていたため、雑木林もすんなり受け入れた貴之さん。「大きな窓から自然を見渡せるのが良かったので、池の畔や崖上などを探していたから、雑木林も自然の一つとしてありだと思い購入を決めました」。
土地探しと並行して進めていたのがハウスメーカー選びだ。ハワイやカリフォルニアに何度も訪れており、そこで見た住宅が貴之さん夫婦の理想の姿。それは平屋・大きな窓・広い芝生が備わったアイクラーホームという、1950年代のモダンホームだ。しかし訪問したハウスメーカーではアイクラーホームの話は通じず、ハウスメーカーを転々とする日々が続いていた。そんな折、ゴルゴダに通う常連さんからアメリカンな住宅を建てたと報告を受ける。「アメリカのデザインを忠実に持ち込んでくれるハウスメーカーということで、写真も見せてもらい、ここならやってくれるかもしれないと。それがジェネラルアメリカンホームだったんです」。
これまで多くのリアルアメリカの住宅をデザインしてきたジェネラルアメリカンホームではあるが、アイクラーホームの依頼は初。だが貴之さんの言う理想の家もしっかり内容を理解し、日本で建てるための改善点などを提案。「細かい部分も親身に聞いてくれるし、それに甘えて勝手に図面を引いて困らせたこともありました。でもそれぐらい、自分の家は自分たちで考えたかったんです。照明の位置、棚の高さに至るまで、夫婦で色々考えました。ジェネラルさんからしたら、面倒なお客だったかもしれないですね」。
問題の木々は業者が伐採を行なったものの、それらを薪として再利用すべく薪割りと運搬は、住宅建築と同時に出勤前に夫婦がコツコツと作業。そんな重労働も経験しながら昨年、貴之さん邸は完成となった。外壁は職人のジョリパット施工、空中に浮くイメージをした玄関前階段、夜のライトアップも考慮してヤシの木や沖縄の花ブロックも配置するなど、すべてを理想通りに仕上げた。唯一、壁一面の全面ガラスこそ強度の問題で断念したが、そこから見える広い芝生と残した木が見える景色は、まさに貴之さんが望んだ自然がある住宅となっている。
インテリアにもこだわりは多くみられ、壁は壁紙ではなくドライウォール施工、床は段差のないフラット形状、照明はダウンライトを基本に、間接照明を組み合わせる。収納に収まらないものは排除する断捨離も行い、かなり開放的な空間を作り上げた。「照明は僕はこれ、妻がこっちが良いと意見が別れたんですが、どちらも譲らなかったので、間を取って無しにしようと(笑)。結果的に良かったかなって思います」。
いつものポジションというデッキの椅子に座り、目の前に広がる広大な芝生を見て、手入れは大変だが「綺麗な芝生ですね」と言われることが、愛車タコマを褒められるよりも嬉しいと語る貴之さん。薪割りも芝生の手入れも、自然の中に住む暮らしのルーティン。自然が好きなご夫婦なら、まったく苦にはならないのだ。
玄関側にも広い芝生が植えられ、排水溝の蓋にも芝が養生されている。ヤシの木の裏側にある花形ブロックは、沖縄から取り寄せたもの。この一角を見ると南国のイメージだ。玄関前の階段は、空中にブロックが浮くように依頼し、施工してもらった。大工さんもかなり頭を抱える、実は大掛かりな作業だったようだ。外壁は職人の手塗りよるジョリパッド施工。貴之さんのオススメが夜のライトアップというように、各所に設置されたライトが時間設定により点灯する。
玄関などは段差のないフラットな形状で統一。ガレージ横にあるのは貴之さんの仕事部屋。ガレージから玄関に通じるルートにもなっている。ガレージ側はガラス張りになっており、愛車タコマを常に見ることが出来るのは、クルマ好きにとって憧れのポイントだ。
住宅内はセントラルヒーティングとなっているが、暖炉(ヨツール)も設置されている。ゴルゴダの常連さんが薪ストーブ屋だったこともあり、ベストなタイプを手に入れることができたとか。薪は土地の雑木林を伐採したものを再利用。当分の間は燃料で困ることはないようだ。住宅内の壁は、壁紙ではなくドライウォール施工となっている。
間取りは奥様が主導し、キッチンのレイアウトは奥様の独壇場。棚の高さ、配置など細かいこだわりがある。唯一、貴之さんが要望したのが、海外製のMABE の冷蔵庫だ。キッチン横には愛犬ルークの部屋を設置。ダイニングテーブルは、オーダーメイドのリバーテーブル。自然を愛するご夫婦らしいデザインだ。
デッキから望む自然のある景色は小さい頃からの憧れ
広い芝生に続く林は、土地所有時にあった雑木林の名残り。大きな木は伐採し薪となっている。芝生の手入れは思った以上に大変で、ローラー、水やり、芝刈りは日課となっている。運搬用の「ネコ」は、憧れのシェルビーコブラをイメージしているとか。
2018 TOYOTA TACOMA TRD SPORT
S10ブレイザー、4thカマロ、シェビーバン、JKラングラーなど、これまで多くのアメ車を所有してきた貴之さん。2年前に新車で2018年型タコマ・TRDスポーツを購入。インテリアはリミテッド仕様となっている。カスタムはJKでやりきったようで、タコマはノーマルを楽しんでいる。奥様用のアウディと一緒に収納するガレージのシャッターは強化ガラス製。照明の透かし効果を狙った自慢の部分だ。
GOLGODA
所在地:名古屋市守山区天子田1-106TEL:052-739-5273
定休日:木曜日
営業時間:12:00~21:00
自宅近くにあるのが、貴之さんが代表を務めるGOLGODA。サーフィンやスノーボードを中心とする、アウトドアレジャーのアイテムを販売し、スクールやレッスン、レンタルも行なっている。ジェネラルアメリカンホームで住宅を建築したお客さんの多くが常連さんで、過去にアメマガで紹介したオーナーさんもよく訪れるとか。
General American Home【ジェネラルアメリカンホーム】
所在地:愛知県刈谷市東境町登り坂100TEL:0566-91-3007
URL:http://g-a-h.sakura.ne.jp/wp
PHOTO&TEXT:相馬一丈
アメ車マガジン 2020年 12月号掲載
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