アメ車業界でも珍しい!? 二世代でアメ車をサポートする日も近い!【トゥルー・カーズ】
自分の意志で決めた進むべき道
父の凄さを知り父の後を追う
自分の意志で決めた進むべき道 父の凄さを知り父の後を追う
整備士を目指す若い世代が減少傾向にあるなか、既存のアメ車ショップの後継者育成も重要な課題。そんな中、トゥルー・カーズでは、長い経験を持つ父の後を追い、日本一の整備士を目指し二人の息子さんが実務・勉学に励む。
やるからには本気で挑め俺も本気で教えてやる
アメ車を長く安心して乗るために心強い存在となるのが、修理交換を行なう整備士、板金塗装を行なう技術職人だ。彼らの高い技術・深い知識と経験が、我々オーナーをサポートしてくれる。だが近頃は、志を強く持った若い世代の整備士・技術職人が減少していると、多方面から聞こえてくる。
そんな中、希望に満ちたショップがある。それが栃木県のトゥルー・カーズだ。創業23年となる同ショップは、代表である植平さんが某国産ディーラー、板金ショップで修行した後に立ち上げ、大好きなアメ車を中心に、オーナーに安心して乗ってもらうためにメンテナンスに力を入れ、リフトアップなどのカスタムも行ない注目を浴びるオールマイティショップ。そこで今、代表であり父である植平さんを見て育った二人の息子さんが、将来のトゥルー・カーズを背負うべく修行中なのだ。
兄の智也さんは、難関の一級整備士の資格を取得し、都内の欧州ディーラーで奮闘しており、「メーカー車両だけでも知識が多いのに、幅広い車種に対応できる父は凄い」と、改めて父の技術力に感心する。将来的にカスタムも興味はあるものの「何をやるにも基本は整備から。まずは車両整備を極めたい」と、一流の整備士を目指す。
弟の海斗さんは自動車大学校に在学中で、現在は二級整備士資格と板金塗装の車体整備士資格取得を目指し勉学に励む。兄からも叱咤激励を受け、授業の無い日は同ショップで父から実施訓練を受ける。「整備、板金塗装もできる父は本当に凄いし、一級整備士を取った兄も尊敬です。僕はカスタムが大好きなので、その方向から勉強していってます」。
「自分の好きなように進め」と父から言われたものの、自分の意志で決めた整備士への道。兄弟の夢は「トゥルー・カーズを日本一のショップにすること」。「せっかく目指すなら本気で挑め。俺も本気で教えてやる」。それが父から息子に掛けた、整備士の言葉だ。
トゥルー・カーズ代表 植平 誠さん 大学を出てサラリーマンになって欲しい父の反対を押し切り、大好きなクルマ業界の道へ飛び込む。二級整備士及び国産メーカーの一級整備士資格を取得し、その後新たな知識を得るために板金塗装ショップで技術を学び、1997年にトゥルー・カーズを立ち上げる。整備・板金塗装・カスタムを一人で行なえる高い技術と深い知識は特筆。「厳しいようですが、車検整備ができれば一人前と勘違いし、本当の整備を知らない整備士が多い」と、現状の整備士業界を危惧する。だからこそ同じ道を進む息子さんたちには「いろんな知識をしっかり覚えること」と伝え、諦めずに貪欲に勉強することを諭す。
一級整備士 植平 智也さん 小さい頃から父が働くショップでクルマに触れ、高校時代にバイクを買ってもらい、ペイントや簡易作業を自分で行なうなかで車両整備の面白さを知り、整備士を目指し自動車大学校へ進学。「どうせなら一級整備士を目指せ」と父に進言され、難関試験である一級整備士資格を取得。現在は都内の欧州ディーラーで整備士として活躍中。「まだまだ勉強することは多く、現場に出て、改めて父の何でもできる技術が凄いことがわかりました」。整備を熟知してからカスタムという思いがあるため、まずは整備士として一流を目指す。
自動車専門学生 植平 海斗さん 幼少期からアメ車のイベントに連れて行ってもらい、遊び場もショップだった。そんな環境で過ごしたため、整備士以外の選択は考えられず、自動車大学校に進学して現在は2年生。二級整備士資格と、カスタムでトゥルー・カーズを有名にしたい夢があり、その基本となる車体整備士資格を取るために勉強に励む。一級整備士の兄も尊敬し、兄から「遊んでる場合じゃない」という言葉を掛けられ、休みの日もショップに来て父から技術を学ぶ。
現場に出て分かった“仕事”の大変さと難しさ父の技術力と豊富な知識は改めて偉大だと知りました
上の写真は、23年前のトゥルー・カーズ・オープンイベントで撮った、代表・植平さんと父の記念写真。いつか同じ場所で、息子さんたちと写真を撮りたいというお話を伺ったので、撮らせていただきました! ポーズも忠実に。
TRUECARS【トゥルー・カーズ】
住所:〒323-0808 栃木県小山市大字出井1191-16
TEL:0285-24-3332
営業時間:9:00 ~ 18:30
定休日:日曜日
■写真:古閑章郎
■文:相馬一丈
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載
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