【エアコンメンテナンス】規定量に準じて適正量を充墳し 効きの悪さの原因を根本から改善!
CAR A/C MAINTENANCE
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エアコンガスの漏れ、規定量不足、不純物による不具合などエアコンの効きが悪くなる要因は様々。コンプレッサーを新調したのに効きが弱い、ガスを補充してもイマイチ…など迷宮入りすることの多いエアコントラブル。今まで騙し騙しで毎年ガスを補充してきた方にぜひオススメしたいのがSnap-onのエアコンサービスステーションだ! 梅雨が明けると夏本番! 毎年この季節になると気がかりなのがエアコンの効きである。
ゴールデンウィークを皮切りにエアコンを解禁する方も多いと思うが、皮肉なことに「セカンドカーの軽自動車の方が効く!」なんて声も。アメ車はこんなもの。と鷹をくくって辛抱している方にぜひオススメしたいのが、紹介するエアコンサービスステーション。
ガスの回収から再生、真空引き、ガス漏れチェックに添加剤注入、コンプレッサーオイル注入、圧力調整にガス充墳、配管洗浄と、エアコンに関する様々な作業がコレ1台に詰まっており、これらを全自動で行なうのが、一流工具ブランドのスナップオンから販売される整備用機器だ。
車種にもよるがその効果は充分に体感できるレベルで、平均的にはA/C吹き出し口の冷風温度が3度ほど下がるとのこと。ガスを継ぎ足して騙し騙しやり過ごしてきた古いモデルはもちろん、高年式なのになぜか効きが悪いと嘆く方、年式や車種に限らず規定量どおりにガスが入っていないケースは意外と多く、ガスが多すぎても効きが悪くなるため、猛暑が訪れる前にぜひ試してもらいたいメニューである。
ちなみに作業中はエンジンOFF状態なので、オイル交換や点検作業と同時進行も可能。愛車診断がてら、エアコンの状態を最善に再生してもらってはいかがだろう。
まずはA/CをMAXにして吹き出し口の実温度を計測!
今回のドナーとなるカマロは比較的高年式なので極端に効きが悪いわけではないが、測定すると10.5℃を表示。初夏ならまずまずの冷風となるが本格的な猛暑となると少々物足りない。炎天下でサウナ状態になった車内をクィックに冷やすには役不足。もう少し頑張ってほしい所。
大きく分けて4つのメニューで、2番目、3番目は同時進行の3段階を全自動で進めるエアコンサービスステーション。まずは車体に低圧・高圧ホースを介して接続し、内部エアコンガスを回収。現状のエアコンガス充填量がどの程度なのかはここで判明する。新車でも足りていないケースが多く、ほとんどの車両が規定値を下回る数値だという。ちなみにカマロの場合は460gで規定量の540gに対して80g足りていない状態だった。
ナオキモータービルドでは分厚いファイルでアメ車はもちろん、欧州車や日本車まで、様々な車種の規定量一覧を管理しており、施工する車種に合わせた的確なガスの充墳が可能。たかがガスの量と侮るなかれ、実は量が少ないとコンプレッサーの負荷が大きくなり、寿命を縮めたり、燃費悪化の要因となることも。逆にガスの量が多すぎても本来の効きを妨げてしまうので、規定量ジャストの状態が一番エアコンの性能を引き出してくれるのだ。
回収したガスはエアコンサービスステーション内部のタンクに送り込まれて、湿気や不純物、コンプレッサー内の摩耗で発生した異物などを除去しながらクリーニングする。この技術でスナップオン製品は特許を取得しており、新品のR134a標準純度99.7%に対して、クリーニング後の純度は99.97%と上回る純度に再生するところが肝となる。また、エアコンガス内に交じった霧状のオイルの回収率も高く、劣化したオイルを回収して新しいオイルが注入されることでエアコン本来の機能を大幅に回復する。
エアコンサービスステーションで浄化、再生されたガスを再び車体側へと充墳していく。その際、規定値設定に対して足らない量を補充して車種別規定量ジャストの量で充墳。暖かくなってくるとガソリンスタンドなどでエアコンガスの補充を勧められるケースが多いが、継ぎ足しはあくまでも気休め。不純物や水が混じって劣化したガスに足しても大きな効果は見込めない。浄化、再生されたガスと新品のガスで規定量どおりにガスが充墳されることで本来の機能が最大限発揮される。
作業が終了すると本体から作業リポートが印字されて出てくる。設定した充墳量に対して回収できた量が車体に残っていたガスの量。追加量が不足していたガスの量となり、ひどい場合は規定値の半分以下のクルマも多いとか。真空引きの際、ガス漏れのチェックも同時に行ない、そこで不具合が発覚した場合は修理が必要となる。
明らかにガス漏れが発生している場合はエアコンサービスステーションで感知するが、微量の漏れまでは判別不可能なケースもある。その際、蛍光剤・オイル入りのPAGオイルを充墳しておけば、漏れる箇所を蛍光剤が示してくれるので原因究明に効果テキメン。コンプレッサーの静穏化や振動の軽減にも効果的な優れものだ。
施工後の吹き出し口実温度は7.4℃その差は確実に体感できるレベル!
ひと通りの作業を全自動で終えて、再びエンジン始動。エアコン設定温度を最低にしてMAX 施工前と同条件で検温すると7.4℃まで下がった。3℃の差は充分に体感できるレベルである。ナオキモータービルドはこの他、ヴィンテージモデル向けにヴィンテージエアーによるアップデートや、電動ファンの追加、換装作業など、様々なクーリング対策メニューを用意している。毎年夏になるとエアコンに不安を抱いていた方は、年式、車種を問わずこの機会に相談してみると良いだろう。
NAOKI MOTOR BUILD
TEL:072-236-7300URL:https://naoki-mb.co.jp
住所:大阪府堺市中区福田535
営業時間:9:00~20:00
定休日:月曜日・第2・第4日曜日・イベント開催時
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載
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