青年実業家としての慌ただしい日々を69年型カマロが解放してくれる
1968 CHEVROLET CAMARO SS
過激に挑め!! MUSCLE WARS
青年実業家としての慌ただしい日々をコイツが解放してくれる
1968 CHEVROLET CAMARO SS Owner:足立明夫
大阪の梅田で飲食店10店舗を筆頭に、軽貨物運送業や障害者作業所など様々な事業を展開する青年実業家の足立氏。分刻みどころか秒刻みで様々な事業に頭をフル回転させる日々。68年型カマロはそんな忙しい日々を一瞬で掻き消し、心身共にリフレッシュさせてくれるエナジードリンクみたいな存在。
プライベートはもちろん、通勤からビジネスまでフル稼働
マッスルカーは趣味のクルマとして、普段乗り用に燃費の良いハイブリッド車やコンパクトカーを併用するといったことは珍しくないが、紹介する足立氏はサブカーを用意せずに、プライベートからビジネスまでコレ一台でこなす強者。キッカケは同級生のナオキモータービルドの宮田氏である。元々2013年型のカマロを愛用しており、それを足としてヘビーユースの日々だったが、雑誌やSNS、そして宮田氏の誘いを受けて参加したミーティングなどで出会うたくさんのアメ車乗りたちに感化されて、よりディープな世界への扉を開いてしまったそうだ。
そして67~69年型のカマロをオーダーし、現車を仕入れた時はまともにエンジンもかからない状態だったが、気心知れた宮田氏に「今まで通りヘビーローテーションで使うからよろしく!」とおまかせスタイル。普段乗りを考慮して宮田氏が用意したメニューは〝マイルド仕立て〟だ。足回りはホッチキスの前後サスペンションにスウェイバー、さらにフロントはcppチューブアームでセッティングし、350センターボルトのエンジンにハイカム、エーデルブロックの4バレルキャブレター、グリフィンラジエターとツイン電動ファンを追加。
ハイパフォーマンスポニーカーとしての魅力を堪能しつつも、都心部の渋滞から郊外、ハイウェイまで終始安心して乗れる様に製作。貴重な移動時間をご機嫌マシンで過ごすことでビジネスにもメリハリが生まれる。成功者はスーパーカーやキャデラックといったセオリーはもはや過去の話。運転手付きの高級ミニバンなんてナンセンス。移動時間で心身共に解放される至福の時間を作るからこそ、仕事にハリが出るのだ。
オレンジ×ホワイトのストライプは購入当時からで、塗り替えるか否かを考慮した結果、雨の日も乗るので劣化が酷くなり艶が褪せてきたら手を付けることに。むしろオールペイントするにはまだまだ早いと言えるレベルのグッドコンディションだ。RSグリルのヘッドライト開閉はモーター式に変更済。イマドキのLEDやHIDではなくハロゲンの自然光をストックしているところも実に好印象。
HOTCHIKISの前後サスペンションと、スウェイバーに換装してフロントcppチューブアームをセット。ボディの塗装面や内装の痛みよりも一番こだわる部分は速く快適に走れるか否かであり、パフォーマンスに対して足がそれ相応でないと本末転倒。ナオキモータービルドが様々な車両で培ってきたノウハウで“ 理にかなった” 足作りを可能にする。ホイールはFOOSE Wheels LEGEND18インチをセット。
RECARAステアリングにB&Mのシフターによるスパルタンなコックピット。メーターはダコタデジタルRTX-67Cメーターに換装され、MPHのデジタル表示が気分を高揚させてくれる。ヘッドレストレスに2点式シトベルトは60年代ならではの特権であり、V8エンジンの鼓動をダイレクトに感じながら加速していく感覚は、今の時代のマッスルカーでは味わえない独自の魅力と言える。
センターボルトの350エンジンにハイカム、エーデルブロック600cfm 4バレルキャブレター換装、グリフィンラジエーターにツイン電動ファン化で渋滞時でもオーバーヒートの心配なし。ミッションはTH350が搭載されており、ブレーキはウィルウッドを装着。走る、止まる、曲がるとすべてにおいて終始安心快適に乗れる仕様に。エアコンはヴィンテージエアーで炎天下でもクールに乗りこなせる。
SHOP DATA:NAOKI MOTOR BUILD【ナオキモータービルド】
TEL:072-236-7300HP:https://naoki-mb.co.jp
Photo &Text:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 7月号掲載
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