左ハンドル、コラムATとアメ車らしさを色濃く感じさせるYJラングラー
YJ WRANGLER
AWESOME JEEP 4WDの原点として存在し頂点としての実力を融合する「ジープ」
YJ WRANGLER OWNER:Junior
JEEPと言えば7スロットグリルに丸目のフェイスがアイコン、そんな中、唯一の角目フェイスが紹介するYJラングラー。CJからの流れを汲んだシャープなフェイスと、角目ならではの硬派な四輪駆動車たる端整な顔立ちは唯一無二。そんなYJに魅了された一人のオーナーに迫る。
ちょっとしたお出掛けでも冒険的な気分に浸れるYJ
JKで4ドアモデルのアンリミテッドが追加されて利便性が増し、現行モデルのJLでは2Lエンジンをラインナップして経済的にも魅力を増したラングラー。しかしその歴史を辿ると、お世辞にも扱いやすいとは言い難いモデルが存在する。あくまでも使い勝手の良し悪しだけに限定して言うならば、YJはある意味マニアックなオーナーが好んで愛用する大人の玩具的な代物。
3速のコラムATで4Lの大排気量を操る感覚はストレスフリーとは言えず、さらに純正のソフトトップはハイウェイ走行時に凄まじい風切り音を発して会話を掻き消すほど。だが、そんな不便さもどこ吹く風で、乗れば乗るほどに愛情が湧いてしまうYJの虜となってしまったのが紹介するジュニアさんだ。
店舗看板のデザイン、施工を手掛ける仕事柄、トラックやバンに乗る機会が多い彼にとって、プライベートカーで過ごす時間は貴重。冒険心をくすぐるクルマを探し求めていた彼にとって、YJはイメージにピッタリだった。よじ登る様な姿勢で乗り降りすることも、前後リーフのワイルドな乗り味も、そして3速ATのシンプルなシフトチェンジも、何もかもが操る喜びに繋がる。快適で扱いやすい現代のクルマでは決して味わうことのできない〝癖の強さ〟こそ、YJの魅力だと語る。
休みの日に奥さんを乗せてYJに乗りこみ、目的もなく走っていても気分が高揚する。愛車を相棒と呼ぶのは時代遅れかもしれないが、彼にとってYJは間違いなく相棒と言えるだろう。
極太パイプフェンダーは友人が経営するS-FACTORYでワンオフ製作してもらった逸品。塩ビパイプや細いパイプじゃなく、しっかりと強度を持たせることにこだわりの深さを感じる。また、時系列に沿った当時物のフォグランプやミッキートンプソンとジオランダーM/Tタイヤの履きこなしも◎。
RECARAのステアリングは大阪市西区のレザー専門店スナワチで職人に依頼して手縫いしてもらったオリジナル品。編んだ革紐も含めて本革ならではの経年劣化を楽しめるところが粋。ちなみにYJはディーラーモデルで左ハンドルが存在しており、1994年からコラムATモデルが加わったがTJにモデルチェンジを果たした時、フロアATに変更となったので、コラムはYJの特権。
購入してから5年ほどソフトトップのオープンスタイルを楽しんだ後、以前から気になっていたRALLY TOPSのハードトップに換装。ハイウェイ走行時の風切り音もソフトトップとは雲泥の差ながら、網戸を備えたスライド式ウィンドーや跳ね上げ式のサンルーフは換気に優れており、暑い日でも走行中ならクーラーなしで涼しい風を感じられる。モノづくりや一点物にこだわる性格上、音にも独自のこだわりを持ち、真空管スピーカーを知人に協力してもらってDIYするなど既製品パーツにとらわれないインテリアアレンジは実に味わい深い。
現状でも充分迫力のあるリフトアップスタイルではあるが、同じ四駆乗りの先輩に勧められて39インチ履きを構想中。近々大掛かりな足回りの変更を敢行するかも!?リアゲートはスペアタイヤレスに変更してシンプルなフォルムに一新。
4L 直6OHVを搭載し、3速ATを組み合わせるYJ。大排気量を3速で操る感覚は実にクラシカル。またTJからコイルリジットサスペンションとなるため、昔ながらのアメリカンSUVを堪能する上では、ラングラー史上YJに勝るものはないと言っても過言ではない。
Photo&Text:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 7月号掲載
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