【注目のアメリカン雑貨】大阪の老舗ブランド、アンダーウッドが同業者の買い付け地に!
大阪府吹田市の閑静な住宅街にあるユニークなショップ「アンダーウッドブランド」。ヴィンテージカーやオートバイからアパレル、多肉植物など幅広いアメリカンアイテムが豊富。同店はヴィンテージ・アイテムの素晴らしいコレクションを展示するだけでなく、カスタムカーやオートバイのレストアなど様々なサービスも提供しており、一度は訪れるべきショップ!
UNDERWOOD BRAND【アンダーウッドブランド】
AMERICAN 雑貨探訪
UNDERWOOD BRAND【アンダーウッドブランド】
アメリカン雑貨屋巡りで一番の楽しみと言えば、お目当ての品定めやお宝探し。しかしアメマガ読者をはじめとするアメ車乗りたちにとっては、ディープなアメリカンカルチャーを共有できる人と出会えることも喜びである。
他店では扱っていないディープなアイテムが多数!
大阪府吹田市の閑静な住宅街に店舗を構えるアンダーウッドブランド。アメリカをはじめ世界各地のショップデザイン、内装を手掛けてきたオーナーである木下氏の、本場アメリカを色濃く感じさせる手作りの店舗は、初めて訪れる人にとっては少々敷居が高く感じるかも知れないが、一度訪れると気さくなオーナーの人柄、そしてモーターサイクルやアメリカンヴィンテージカーなどアメ車乗りの我々と共通する話題も多く、再び足を運びたくなる中毒性がある。
昔ながらのアメリカン雑貨であるパロディー系やアメリカンジョークのホビーをはじめ、アンティークな本国物のテレフォン、ヴィンテージ物のブーツなど、一般的なアメリカン雑貨では取り扱いのないレアなアイテムも多数ラインナップしており、ホビーだけに留まらず一階奥の扉を開けると逆輸入のハンターカブをレストア中だったり、エントランスに植えられた多肉植物はすべて本国物を自ら育てていたり、自慢の愛車コレクションの一台がフォード・レンジャーだったりと、アメリカンカルチャーを存分に堪能できる空間と共有できるオーナーの人柄はまさに特筆物である。 アメマガ読者なら間違いなくハマるスポットなので立ち寄ってみてはいかがだろう。
Sign plate & Clock 老舗ならではの歴代フィギュアはヴィンテージ物の宝庫!
カスタムカーフリークご用達のMOONEYES グッズやm&m'sのポスター、PONTIACのプレートにアンティークなデザインのハンバーガーサインプレートなど、階段を上がる横の壁一面だけでも、心をくすぐるアイテムで溢れている。個人的にはA&W マスコットをはじめ、フクロウのオブジェなど、レアでマニアックなホビーが気になるところ。
サインプレートは実用的なメッセージを含む物からパロディーなものまで幅広く、インテリアやガレージのアクセントに取り入れてみたいものがたくさん展示されていた。
箱の具合から見ても分かるとおり、棚にズラリと並ぶフィギュアの中には20年以上前に製造されたヴィンテージ物も多数。ここ数年で販売されたフィギュアにはない当時ならではのデザインや表情は80年代、90年代のアメリカをこよなく愛する世代にとって夢の様な存在。当時のアメコミを知る人には懐かしく、次世代の方たちには新鮮な品々はまるで時代を映し出す鏡であり、ヒストリーの一部を切り取った歴代アメリカンコミックの歴史館である。
Vintage 今となっては懐かしい本国の固定電話!オブジェにいかが?
スマートフォンが当たり前になり、ガラケーも珍しがられる昨今ではあるが、昭和を知る世代からすると受話器=このカタチだった。耳と口に当てる部分のラウンドフォルムが今見ると実にセクシーだと感じさせくれるのは筆者だけじゃないハズ。思いもよらない物がインテリアのオブジェとして有効だったりするので、こうした珍アイテムを積極的に多用して、定番のアメリカンガレージではなく個性豊かでマニアックな秘密基地的に自宅を仕上げていって欲しいものだ。
Apparel アウターにT シャツ、デニム、ブーツ、スニーカーまで古着も盛り沢山!
メンズ、レディースはもちろん、キッズまで幅広く取り揃えており、週末はファミリーでショッピングに来ることも多いアパレルコーナー。レア物がリーズナブルな価格で手に入ったり、ファストファッションブランドにはない個性的なデザインが多くのお客さんを虜にする。生産中止や廃版になったブーツやスニーカーも状態の良い物が揃っているので、宝さがし気分で訪れてみると良いだろう。
パロディーこそアメリカン雑貨の醍醐味であり、人を笑わせるよりも笑われて喜ぶくらいの器でチャレンジして欲しいアイテムも多い。撮影したマッチョな腕のステッカーは愛車の運転席ドアに貼り、自身の肩をちょうど良い位置に合わせて街ゆく人を驚かせる。その際ちょっとヘンテコなハットでも被っていたら笑いも二割増し確実だ(笑)。
1988 Ford Ranger 30年以上経過したとは思えないコンディション絶好調のレンジャー!
新車並行で日本に入ってきた当時、実車を一緒に見学に行った友人が即決で購入後30 年ほど大事にコレクションしていたフルオリジナルの極上車。コレクションが溢れて保管できなくなったことから、その価値を共有する木下氏が引き取った。現車は実走行4.2 万マイルで屋内保管のため、長い年月を経ても色褪せないオリジナルペイントを保ち、シートや内張りに至るまで文句なしのグッドコンディション! 本国だと荒く乗りまわすピックアップトラックだけに、ここまで綺麗な個体は世界的にも珍しい。排気量も2.4?と経済的で大阪府でのNOXも適合。大切に乗ってくれる方なら販売も考えているとのことなので気になる方はぜひ!
Motorcycle 86年までに製造されたCT110(北米モデル)にこだわるトレッキングバイク!
昔からモーターサイクルが好きで様々なバイクに乗ってきた木下氏の集大成がトレッキングバイク。峠やハイウェイを高速で攻めたり、音量の大きなアメリカンバイクを走らせるのではなく、気の合う仲間と早朝に待ち合わせをして大阪郊外の林道をトコトコ走らせ、森林浴を嗜みながら大人の冒険をするのが休日の楽しみ。愛用するのは86年までに製造されたカリフォルニア仕様の逆輸入モデルでサブミッション付のモデルにこだわる。この恩恵を受けてハイ/ローの切り替えでギア比を半分にすることで、勾配の厳しい上り坂も楽々クリアしていく。
Neon Sign
LEDが主流となった昨今、古き良きアメリカを色濃く感じさせてくれるネオンサイン。今では希少な4色点灯式の7UPなど、掲載しているものはすべて非売品で木下氏のコレクションだ。需要があればアメリカ製の管とガスを使用して日本で制作するそうで、フレームやトランスを組み立てて土台から仕立てることも可能。オーダーするとそれなりに高額ではあるが、価格以上の価値がわかる方はぜひ相談してみてはいかがだろう。
Bicycle SCHWINNの絶版モデルしかもビーチクルーザーに特化した品揃え!
様々なジャンルを展開する自転車メーカーのSCHWINN(シュウィン)の生産終了モデルを独自に仕入れて販売。マウンテンバイクやクロスバイク、キッズバイクなども注文が入れば仕入れるものの、ビーチクルーザー主体のラインナップとなる。どこの店でも扱っている現行モデルはあえて扱わないスタイルもまた、同店の魅力の一つ。ちなみに、店内にさりげなく展示されているアンティークなスケートボードやヴィンテージランタンなどの小物は、雑誌撮影の小道具として採用されることも多く、北米さながらのロケーションの良さから撮影に店舗一画を提供する機会も多い。
Succulent plant カリフォルニアや南国産の多肉植物はあえて厳しく育てるべし!
冬に弱く暖かい地域に適した多肉植物は、あえて厳しい環境下に適合させるように逞しく育てるのがベター。酸性土壌を好む特性を活かしてアルカリ性肥料を極力避け、日本の冬を耐え抜いた遺伝子たちはメキメキと成長を続け、50年に一度咲くと言われるアガベの花も無事開花。ハシラサボテンと隣り合わせにレイアウトすることで、まるでアリゾナの様な奮起を醸し出す。歩道のユッカは許可を得て植えたものでこちらもアガベやハシラサボテンと同様に順調に成長中。生産地に合わせた環境を作ってあげるのではなく、植えた環境に慣れてもらう様に厳しく育てていく方が正解である。
UNDERWOOD BRAND【アンダーウッドブランド】
ADDRESS:大阪府吹田市五月が丘北25-43TEL:06-6875-7616
URL: http://www.underwoodbrand.com
OPEN:12:00 頃~18:00 頃
CLOSE:木曜日(イベント行事等で臨時休業日有)
数軒隣のテナントから数年前に現在の場所へ移転。何の変哲もない倉庫を購入して自らDIY で改装した店舗は、まるで創業した1994年から変わらずココで営業してきた様な風格と歴史を感じさせる佇まい。ただのアメリカン雑貨屋さんではなく、モーターサイクルの話からヒストリックカー、多肉植物の飼育法に本革ブーツの手入れ方法まで、アメリカンカルチャーに関する様々な知識を持ち合わせる木下氏の人柄に惚れて足を運ぶファンも多い。そんな意味でも中毒性が強い店舗である。
Photo&Text:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 6月号掲載
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