【フォードF-150】90年代らしさを残した、正統派リフトアップ!
1995 FORD F-150
THE 90's STRIKES BACK ナインティーズの逆襲
1995 FORD F-150
当時のトレンドを貫く、硬派なスタイリングは圧巻!
スラムドかハイリフトか?今も昔もカスタムトラッキン事情に大きな変化はないものの、ホイールサイズやタイヤの履きこなし、フェンダーの形状など、そのギミックは年代と共に変化し続けている。そんな中、当時らしさを忠実に守る一台を奈良県で発掘! 15インチのディープリムに推奨サイズ以上の太いタイヤを豪快に履かせ、フェンダークリアランスにゆとりを持って大胆にリフトアップを施すのが90年代スタイル!まさにその真骨頂として紹介すべき一台がこのF-150である。F‐150と聞くと何故か2000年代以降の丸みを帯びたモデルを思い浮かべる者も多く、この顔はむしろブロンコの方がメジャーと言える。
しかし当時ならではのスクエアなフォルムに、丸みを帯びたGM系で言うステップサイドライクなフレアサイドベッドは、昨今の自動車デザインにはない独特のフォルム造型美が際立つ。
オーナーがこの車両を手に入れたのは今から10年ほど前で、フルオリジナルの良質な個体を女性オーナーが大事に乗っていたと聞いて即決。ノーマルから段階を踏んで自身の理想的なスタイルへとカスタムを施していったという。
その中でもっともこだわった部分がミッキートンプソンの15インチ&35×15.5R15のスーパースワンパータイヤだ。当時のリフトアップスタイルを知る者たちにとっては、王道と呼べるこのボトムスを難なく履きこなすべく、国産輸入車を問わずコアなオフロードカスタムに精通するショップ・ブレインストームを訪問。
手始めに6インチアップキットを組み込み、アッサリと35インチ履きを実現したものの、ステアリングをすえ切りした際に若干バンパーと接触することで、さらなるリフトアップを敢行。3インチのボディリフトを加えて余裕のフェンダークリアランスとなった。ちなみに当時らしさはエクステリアのみならずインテリアまで徹底しており、90年代全米ヒットチャートの洋楽をCDで再生し、ツィーターやスピーカーも当時物を愛用。 撮影でお借りし、運転席に座って走らせていると、まるで90年代にタイムスリップしたかの様な懐かしさを感じさせてくれた。
ブレインストームでワンオフしたブルバーは、新調した純正グリルやバンパーヘッドライトを保護する役割も担う。タイヤの出幅が異なるのを嫌い、左右で異なるスペーサーを組んでワンオフのリベット打ちオーバーフェンダーを装着。違和感のないフォルム造型美はお見事!
フレアサイドのフォルムを損なわない様に考慮しつつ、スーパースワンパーTSL/SXをカバーすべくワンオフ製作したオーバーフェンダーも必見!
オリジナルのインテリアにはCD再生用のデッキや懐かしいオンダッシュモニター、ツィーターなど90年代後半に一世風靡した音響アイテムでコーディネート。リアシートは現行モデルと比較すると少々窮屈ではあるものの、フルサイズならではのゆとりあるスペースで大人でも十分に寛げる広さを確保。
搭載されるエンジンは5.8?のV8と4速オートマチックトランスミッションの組み合わせは、アグレッシブに走るよりはゆったりと流す様な感覚で乗りこなすのに最適。むしろここまで豪快にリフトアップして飛ばすなんてナンセンスである。
6インチアップキット×3インチボディリフトで計9インチの上げ幅を誇るF-150。6インチリフトのみだった当初はソーンバードの35×14.5R15を履いており、ボディリフトをプラスして38.5インチを履かせるか悩んだ末、TSL/SXの35×15.5R15でゆとりのフェンダークリアランスを選択。
ホイールはオーナーのこだわりでミッキートンプソン・クラシックロック(15×10J)をセット。汚れや腐食からポリッシュを保護するため、クリア塗装を施す徹底ぶりには感服。
THANKS:BRAINSTORM【ブレインストーム】
TEL:0742-50-6788HP:https://www.brainstorm.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載
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