3Dの正確な計測後に行なう、ベストなアライメントに調整【ヴォルテックス 7】

3D ALIGNMENT SYSTEM
THE BOTTOMS
3D ALIGNMENT SYSTEM
アメ車をメインに、メンテナンス、カスタマイズ、車両販売などを行なっているのが、川崎市高津区に位置している“VORTEX 7”。ここに備わっている最新の3D 4輪アライメントテスターを使用しながら、ここの代表かつ敏腕メカニックでもある木本氏から、4輪アライメント調整の重要性を教えてもらう。
最新のアライメント調整にも優秀なメカニックが必要!
4輪アライメント調整とは、タイヤのトー角、キャスター角、キャンバー角を指定の基準値内に収める作業のこと。これが適正値から外れていると、タイヤの偏摩耗、走行安定性や燃費の悪化などをもたらす。このアライメントが規定値から外れる原因となるのは、事故やサスペンションパーツの劣化のほかに、ローダウンや車高アップといった車高変更、タイヤ&ホイールのインチアップ(場合によってはタイヤ&ホイールの脱着のみでも狂うことがある)など、足回りのカスタマイズも要因となる。
また4輪アライメント調整で重要なことは、無駄を省くためにメンテナンスやカスタマイズの最後に行なうことと、スラストアングルを確認するためにもその調整はリア側から行なうこと。そしてVORTEX7が行なう3D 4輪アライメント調整とは、ホイールに装着したパネルにレーザーを照射することで、タイヤのトー角、キャスター角、キャンバー角、ステアリングの軸傾斜角、インクルーデッド角などを正しく計測可能であり、かつタイヤが接地状態(1G)のまま調整することができるため、効率的な作業が行なえることが特長。
ただし、調整する数値は基準値が正解とは限らないのがアライメント調整の奥深いところ。特にローダウンなどのカスタムを実施した車両においては、基準値とは異なる数値にセットした方がタイヤの接地性を高めたり直進安定性を向上させたりする場合がある。この場合に重要となるのは、豊富な経験とノウハウを持つ人物。高度な4輪アライメントには、3Dの高度なテスターに加えて、優秀なメカニックが調整することも不可欠なのである。
Point.1 タイヤや車高など対象車両の現状を入念に確認しアライメント計測機器を装着
今回のサンプル車両は2016年型のキャデラック・CTS-V。スプリングのみによってフロントが約30mm、リアが約20mmのローダウンを実施。このローダウンによってトーの値がイン側へと変化していることが予測されるため、アライメント調整によって適正値内に調整する。そのための手始めとして、4輪のタイヤの状態、サスペンションの状態などを確認し、アライメント調整が可能と判断された場合は、レーザー照射用の計測機器をホイールに装着していく。
Point.2 トー角、キャスター角、キャンバー角を正確なデジタル数値で表示する
車両の前方から照射したレーザーが、ホイールに装着したパネルに当たることで、4輪のトー角、キャスター角、キャンバー角を正確に計測することができる。ただし、今回のサンプル車両は前後のトーのみ調整可能というタイプなため、キャンバー角&キャスター角の値は無視して、前後のトー角のみを注視することに。結果はフロントの両輪のトーが規定値よりも3mm以上イン側という数値で、リアは左側のみ規定値から1mmほどイン側に向いているという状態であった。
Point.3 1G状態での計測と調整が可能なテスターに職人技のノウハウをプラス
3D 4輪のアライメントテスターは、車両を1G状態で計測し、かつ1G状態のままモニターを見ながら調整作業ができることが特長。つまりすべてのタイヤが設置状態で計測と調整が可能なため、より正確かつ効率的なアライメント調整が可能となる。今回は前後のトーをローダウンの車高に合った値へと調整後、テスト走行を行なって作業を終えた。キャンバー角&キャスター角の変更を可能にするアフターパーツなどを装着すれば、より適正なアライメント調整を行なうことが可能である。
VORTEX 7 代表取締役 木本秀明
VORTEX 7の代表取締役であり、かつ整備士としてあらゆる車両の整備やカスタマイズを請け負っているのが木本秀明氏。アライメントに関する知識やノウハウも豊富であり、“ドクターK”と呼ばれる敏腕メカニックだ。
株式会社ヴォルテックス7
所在地:〒213-0014 神奈川県川崎市高津区新作3丁目7-8
TEL:044-948-7740
URL:https://redlinecars.jp
PHOTO ★清野央
TEXT ★マーク清原
アメ車マガジン 2020年 3月号掲載
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