イマドキのアメ車は壊れにくい、しかし定期的な点検は必須!
MAINTENANCE of DODGE
不動のDODGE ダッジの魂に魅了される
MAINTENANCE of DODGE
若い世代から団塊の世代まで、幅広い年齢層に人気のチャレンジャー。往年のモパーマッスルを継承するフォルムに最新のテクノロジーを搭載、故障が少ないことでも人気を博す。しかし定期的なメンテナンスを怠るのはナンセンス。
2019 DODGE CHALLENGER R/T SCAT PACK 1320 DRAG PACK
今回撮影用に用意したのは2千kmのBCD自社輸入ワンオーナーのR/Tスキャットパック 1320ドラッグパック。もちろん不具合とは無縁の新車に近いクオリティーで、ドラッグホイールに装着されたハイグリップタイヤを392HEMI V8エンジンの8速ATで操る感覚は、モパーマッスルらしさを存分に堪能できる。渋いボディカラーは若者よりもむしろ、ダンディーな年配の方にお勧めしたいモデルだ。
早期発見、早期治療を推奨するのはクルマも同じ
2019年2月にオープンしたBUBU阪神。BUBUの直輸入部門であるBCD(BUBU・Carifornia Direct)の2号店として、様々な本国モデルを直輸入、販売を手掛けることで人気を博す同社ではあるが、フルサイズ対応の整備リフト5機を備えた大型ファクトリーを併設しており、阪神サービスセンターとしても機能している。
現行モデルからビンテージモデルに至るまで豊富な経験と知識を持ったメカニックによるクィックな作業、的確なメンテナンス性は多くのアメ車乗りたちから大きな支持を得ており、今回の特集に合わせて人気のチャレンジャーを題材に、ウィークポイントや長くグッドコンディションを維持するコツをご教授してもらった。
まず開口一番に「昔のアメ車とは別次元。本当に故障の少ないクルマになりました」とは言われたものの、強いて言うなら…と聞き出したところで挙げてもらったのが車速センサー。これは使用頻度や経年劣化にかかわらず、比較的チェックランプが点灯しやすいアイテムで、車速センサーに異常がみられる場合は交換してチェックランプを消灯させるそうだ。そしてもう一つ、先日行なわれたチャレンジャー主体のミーティングでもオーナー同士で話題に上がっていたブーツの破損。コレに関しては、車高を落としたりホイールを変更することで生じるタイロッドエンドブーツの位置のズレによる負担増で起きるケースが多く、異音が鳴ったり何かおかしいなと感じたらできるだけ早く対処した方が良いと警笛を鳴らす。
そのまま騙し騙し乗り続けることで周辺パーツまで故障を誘発するケースもあるので、思い当たる節があれば早期治療して然るべきと言えるだろう。
MAINTENANCE of DODGE #01 Diagnosis Tester [WITECH]
メーカー純正オンライン診断機でトラブルシューティング!
2018年以降のモデルは通常の診断はもちろんのこと、既存のキャリブレーションなどに対するプログラミングが不可能になるなど、年々セキュリティーの強化が高まるメーカー純正オンラインテスター。同社で作業を行なう際は、万が一の時のバックアップを行ないながら、チェックランプの消し込み、アップデート作業など様々な不具合を改善。昔の様に熟練整備士の勘でどうにかなるモノではなくなり、高年式モデルになるにつれて、ダッジに限らずGMやフォードなど、各メーカーの最新版テスターが有るか否かでできる作業も制限されてしまうのだ。
コンピューター制御、様々なプログラミングで成り立つ現代のアメ車。そのデータが万が一クラッシュしてしまったら取り返しのつかない事態になる。稀ではあるが“ 備えあれば憂いなし” の精神で、オンラインテスターで作業をする際はバッテリーからバックアップ機器の接続を徹底している。
MAINTENANCE of DODGE #02 Speed Sensor
チェックランプ点灯率の高い車速センサーは消耗部品と考えて良し
チャレンジャーに限らず、チャージャーやクライスラー・300C、ラングラーなどでも多く発生している車速センサーのチェックランプ点灯。センサーの装着部がブレーキダストや熱にさらされやすく、過酷な状況下にある構造的な理由との噂もあるが、基本的には消耗品と割り切って交換作業を勧める。アメ車に乗り慣れていないビギナーは、エラーコードが出ると何かとてつもないトラブルでは?と不安になるケースもあるが、チェックランプ点灯の種類によっては、そこまで心配しなくてもいいケースもある。とはいっても点灯したまま走らせるのはリスキーなので、まずはテスターでトラブルシューティングを行ない、然るべき処置をとることをオススメしたい。
MAINTENANCE of DODGE #03 Front Tie rod & Boots
社外ホイール交換やローダウンが引き金となるケースが多い
純正ホイール& 純正車高の高さに合わせて取り付けられているタイロッド&ブーツ。その高さが社外ホイールのインチアップや車高調を入れてのローダウンを施すことで位置関係が変わり、タイロッドエンドに想定以上の負荷がかかり続けることで寿命を縮めてしまうケースが多いとのこと。初期段階ではコトコトと異音が鳴り始め、次第にステアリング操作や直進安定性にまで悪影響を及ぼす。そのまま放置し続けると自走不可能に陥ってしまう危険性もあるので、初期段階で整備工場に診てもらうことを推奨。特にカスタムしているクルマは足回りからの異音に敏感でいるべきと言えるだろう。
MAINTENANCE of DODGE #04 Rear Gear box & Boots
フロント同様に位置関係のズレがガタツキに大きく影響を及ぼす
社外ホイールや車高調によるブーツへの負荷は先のフロントで述べたとおり。しかし、リアで気を付けて欲しいのはブーツから直結するギアボックスにまで悪影響を及ぼす点である。ブーツのガタツキに初期段階で気づき対処していればギアボックスは無事なケースもあり、早期発見、早期治療がダメージを最小限に食い止める秘訣。放置しておくと未然に防げたはずのギアボックスまで全交換になってしまうので要注意。これはチャレンジャーに限ったことではなく、ローダウンやリフトアップなど足回りをカスタムするクルマすべてに通じる話なので、できるだけ定期的に足回りを点検しておくことをオススメしたい。
MAINTENANCE of DODGE #05 Air cleaner
清掃を怠ると吸排気系が機能せず、燃費の悪化の原因に
酷く汚れて劣化したエアフィルターはもちろん交換を前提に作業を進めるが、定期的に清掃を行なうことで常にグッドコンディションを維持。結果としてフィルターそのもののを長持ちさせる。また、汚れたままのフィルターだと燃費悪化や本来のパフォーマンスを発揮できない要因にもなる。エアガンで吹くだけでもある程度汚れを落とすことが可能。できるだけこまめに清掃を行なうことを推奨。
MAINTENANCE of DODGE #06 Engin Oil
定番中の定番と言える油脂類点検、交換はオイル量も要確認
メンテナンス企画で必ずと言っていいほど登場するオイル交換。汚れたオイルがエンジンに良くないのはもはや説明不要だが、ある程度年式が古くなったり過走行車の場合はオイル量もマメにチェックして欲しい。オイル下がりやオイル上がりはシリンダーやピストン損傷のサイン。初期段階のオイル滲みや漏れの箇所を早期発見、対処することも、愛車のダメージを最小限に抑える秘訣だ。
BUBU 阪神
住所:兵庫県尼崎市南塚口町4-3-37
TEL:06-6427-5151
営業時間:10:00 ~ 19:00
定休日:火曜日
URL:http://www.bubu.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 3月号掲載
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