年々上昇傾向にあるビンテージトラックの大本命シボレーC-10はオリジナル志向高めが肝
ジーエム祭
'72 CHEVROLET C-10 CHEYENNE
'72 CHEVROLET C-10 CHEYENNE
フルサイズピックアップを語る上で欠かせない存在のシボレーC10 。なかでも丸目の70年代モデルはビンテージトラックの大本命として高値で取り引きされている。そんな中、もう一歩踏み込んだ本気のビンテージトラックとしてマニアックなユーザーたちを虜にしているのが70年代初頭の上級モデル「シャイアン」だ。
フロントディスクブレーキで現在の道路事情にもマッチ!
ここ数年、驚くほど価格が高騰しているシボレーC‐10 。10年ほど前は二桁万円で購入できる個体も少なくなかったが、最近では縦目の最終モデルでも三桁を切ることがなくなってきている。中でも過剰なカスタムを施していないオリジナル志向の高い個体は高値で取り引きされ、日本のみならずアメリカでも人気を博している。
そんな中、BUBU阪神 にグッドコンディションでオリジナル志向の高い72年モデルのC‐10が在庫しているとの話を聞いて取材へ直行。72年モデルといえばセカンドジェネレーションの最終モデル。大きく張り出したボンネットフードにシンプルなフロントマスクはこの年代ならではの造型美で、第3世代とはまるで異なるフォルムを有する。
スクエアボディと丸みを帯びた60年代ならではのフォルム造型美が絶妙に調和したこの独特のフォルムに魅了される者も多く、セカンドジェネレーションに限定して C‐10 を探すマニアも存在するほどの人気を誇っている。
紹介する車両は上級グレードのシャイアンで、大きな特徴としてはフロントディスクブレーキを導入するなど快適な装備が充実。
V8/350エンジンにTH350で駆動する3ATのフィーリングはゆったりと流すのに最適な味付けとなっており、オリジナル車高にアメリカンレーシングのホイール、オールテレーンタイヤの組み合わせは少々荒れた林道なども難なくこなす。エアコンも装備されており、過酷な猛暑でもビンテージモデルにありがちな我慢を強いられるシーンは皆無。
普通に乗れて普通に走れるビンテージトラックなのだ。また、ホワイトルーフトップを筆頭にグリーン×ホワイトのツートンボディも雰囲気を高めており、ウッドフロアベッドの状態も良好。ロングサイズのベッドは積載力も申し分なく、日常の足としてはもちろん、バイクのトランポとして乗るにも絶好と言えるだろう。
第2世代モデル最大の特徴である大きく張り出したボリューム感溢れるボンネットフード。フロントマスクはウインカーがバンパー側にあしらわれており、ヘッドライトとグリルのみで構成されたシンプルな顔がこの年代ならでは。
ちなみにフェンダーアーチも第3世代とは一線を画す半円形状となっており、60年代のレトロでモダンな雰囲気を継承する、唯一の70年代モデルと言える。
アースカラーのグリーンに映えるウッドフロアベッドは、朽ちたりヤレたりといった経年劣化を感じさせないレベルをストック。1枚物のパネルにCHEVROLETのロゴがあしらわれたシンプルなテールゲートも相まって、アメリカ本国の郊外を走るビンテージトラックさながらの雰囲気。マフラーは左右出しにワンオフで製作されており、心地よい音量でV8サウンドを堪能できる。
アメリカンレーシングの5スポーク代表作トルクトラストの16インチに、グッドイヤーラングラー(255/70R16)のオールテレーンタイヤを装着。多少のオフロードもこなすボトムスは頼れる存在。フロントディスクブレーキ化とリアドラム同色ペイントも特筆物。
当時のシボレーらしいオレンジ色のエンジンブロックを搭載。キャブレターはエーデルブロック製に換装されているが、そのほかに大きな変更点はなくオリジナル重視のセッティングを施したV8/350。V8をたったの3速で豪快にシフトチェンジしていくATの感覚も実に味わい深い。
インテリアもオーディオを変更している程度でほぼオリジナルをストック。ステアリングは若干新しいモデルの純正品がついているが、下手な社外ステアリングよりも雰囲気にマッチ。シートのヘタれや破れもなく、天井の垂れもなくグッドコンディションを維持。当時らしいドアトリムも好感度大!
Thanks:BUBU阪神
TEL:06-6427-5151
HP:http://www.bubu.co.jp
PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2019年 11月号掲載
最新記事
2024/11/21
【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!
これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?
2024/11/20
【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。
創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。
2024/11/19
アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット
16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。
2024/11/18
どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】
オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。