控えもながらもシンプルで精悍なスタイリングでストリートロッダーからの支持が高い初代シェベル

絢爛たる60年代
1964 Chevrolet Chevelle
1964 Chevrolet Chevelle
フォード・フェアレーンのライバルとして主力のファミリーセダンを担うモデルとして1964年にラインナップされたシボレー・シェベル。往年のヒットモデル、トライシェビー(55~57)と同様のコンセプトで開発され、ホットロッドのフィールドでも高い人気を獲得するモデルだ。
SSパッケージもラインナップする人気モデル
SUVが主力車種となっている現在と違って、60年代の主力といえば、家族で乗れるいわゆるファミリーセダンだった。そのため、主力となるセダンのモデルには、ステーションワゴンなどがラインナップされ、様々なニーズに対応していた。
セールスの面でトップとなっていた フォード・フェアレーン に対抗するモデルとして、シボレーは64年に シェベル を投入。万人受けするシンプルで控えめなデザインとしながらも、当時はもとより、ホットロッドのフィールドでも大人気のトライシェビーと同等のコンセプトが盛り込まれているのがポイント。
2ドアには、クーペ、ハードトップ、コンバーチブル、セダン、そして、往年のノマドを思わせるステーションワゴンをラインナップ。4ドアでは、セダン、ステーションワゴン、さらに、ピックアップトラックとしてのエルカミーノもラインアップ。そうした多岐にわたるボディバリエーションをはじめ、ホイールベースやキャラクターにおいて、シックスティーズ版のトライシェビーという位置ずけで人気となった。
ハイパフォーマンス仕様であるSSパッケージのラインナップによって、マッスルカーとしての魅力もあるだけに、GMきっての人気モデルとなっている。中でも初代の64年型は、控えもながらもシンプルで精悍なスタイリングがストリートロッダーからの支持が高いのだ。
日本ではマッスルカーとしてアップグレードするケースが目立つが、アメリカでは、この個体のように、ロッダー的なアプローチでクールに仕立てるケースが目立つ。
特別なモディファイはせず、本来持つボディの美しさを丁寧に磨き上げた上で、ルックス、乗り味を加味した絶妙な車高スタンスにアレンジ。SSならではのモールディングの視覚的効果も際立ち、ストックの魅力が120%に引き上げられているのがポイントだ。
64年型は、歴代シェベルの中でも最もシンプルで控えめなデザインなだけに、主張のあるデザインを好む人にはあまりあまりピンとこないかもしれない…。しかし、この個体は、ストレートなボディ&モールディングによって、微妙なプレスラインの美しさが際立っており、魅力的に仕上がっている!
ボディやモールディング、エンジンルームのディテーリングなど、ストック以上に美しく磨き上げられていることで、特別なオーラを放っているこの個体。ルックの良さだけでなく、ブレーキの4輪ディスク化や、配線類を全てリフレッシュするなど、やるべきメニューをきちんとこなした信頼性の高い状態なのがスバラシイ!
SSパッケージに準じてセパレートシートながら、センターコンソールは撤去。ゲート式シフターやビレット製ステアリングの採用など、ロッダー的なアプローチ。エアコンやオーディオもアップグレードされて、快適性も向上。クラスターはストックを保持しながら、社外メーターを追加インストール。
搭載エンジンはストックの327ciをベースに、社外のインテーク&4bblキャブレター、へダースでアップグレード。連結するATは、本来のパワーグライドに代わって、4速OD付き700R4。ポテンシャルと扱いやすさをバランスよく向上させたロッダー的スタイル。
サスペンションはストックのメカニズムのまま、Fアッパーアームを社外品でアップグレード。それに伴い、ブッシュ類も社外のウレタン製を投入。オーソドックスなAR 5スポーク・ホイールのサイズ感が絶妙。装着タイヤは、コンチネンタル・エクストリームコンタクト(F:215/45ZR18、R:235/45ZR18)。
ORANGE COUNTY
Tel:0561-64-3888
HP:http://www.orange-county4u.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
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