もっとも輝いていた頃のゴージャスなアメ車たち
絢爛たる60年代
GORGEOUS 60's 絢爛たる60年代
アメリカが、そしてアメリカ車がもっとも輝いていた1960年代。この60'sには誰もが知る名車が誕生したり、すでに存在していたクルマも深化していったり、マッスルカーが登場したりと、まさに華やかな時代だった。今回は存在感はもちろん、スタイリングやポテンシャルなど総合的にも不動の人気を誇る60年代のアメ車の魅力に迫ることにしよう。
先進的なスタイリングと高いポテンシャルが魅力の60'sカー
1908年にT型フォードがリリースされたことによって、自動車が一般に広く普及して以来、アメリカは自動車産業において圧倒的な存在感を示してきた。
100年のアメ車史の中には、時代の変化に応じて様々なタイプのモデルが誕生し、モータースポーツと連動して、ホットロッドやカスタムなどのモーターカルチャーも発展し、アメリカを象徴する文化の一つとしても、深く根を下ろしている。そこでは様々なトレンドやスタイルが存在し、それに応じてベースとなるモデルの人気も変動する。
カーホビーの頂点ともいえるロッド&カスタムでは、改造車の領域を越えたコーチビルドカーとして、ゼロから全てを構築する壮大なプロジェクトも珍しくないが、それでもデュースこと32年型を筆頭とする戦前のフォード車が主流。時間の経過とともに、ビンテージの基準も、ファンの世代も移行しており、近年では90年代も堂々とビンテージの仲間入りをしている。
実際に四半世紀が経過しており、当時は当り前のように存在したポピュラーなモデルでも、現存数が激減し、現在だからこそ、魅力的に映ることも多い。それぞれの時代のトレンドが、モデル自体に色濃く反映されているだけに、フィフティーズ、シックスティーズ、セブンティーズといった具合に、10年単位による年代ごとに明確なスタイルがある。
そのため、アメ車ファンというと、そもそもアメリカンカルチャーのファンになり、その延長としてクルマもアメ車を求めるというケースも多い。楽しみ方のスタイルが多様化する中でも、60年代のアメ車は、スタイリング、ポテンシャル、現在を基準にした性能や信頼性、さらには、維持する上でのパーツ供給も含め、総合的な魅力で不動の人気となっているのだ。
豪華さを極めた50年代から、より先進的なスタイリングと高いポテンシャルがポイント。60年代といえば、月面着陸を達成するなど、宇宙開発が盛んだったため、工業製品をはじめ、ファッションや玩具においても宇宙や未来を意識したものが目立つ。シックスティーズカーには50年代よりも現実的ながらも、当時ならではの仮想未来感に、現在見ると特有のレトロフュチャーなスタイリングが魅力的。
そして、モータースポーツが観戦から参戦へとみじかになり、「マッスルカー」も誕生した。エアコンなどの快適装備も標準化され、1台のクルマとして、現代でも通用する高いポテンシャル、信頼性、耐久性においても理想的と言える。
70年代ではマスキー法の制定によって非力化が進み、80年代は、より経済性が重要視されていくだけに、自由度の高いスタイリングにしろ、クルマそのものの乗り味を楽しむ上でも、シックスティーズカーが最も魅力的と言えるのだ。
年式が古い割には、そもそもの出荷数が多いこともあり、比較的現存数が多く、メカニズムを共有するなど、設計の面でのメリットが大きい上に、人気が高いこともあり、リプロダクションパーツや、アップグレードパーツが充実しているのもポイント。
ルックス、性能ともに、現代でも通用するだけに、ストックでレストアしても楽しめて、アップグレード品においては、コンプリートシャシーまでリリースされていおり、最新のGTカーと肩を並べるレベルで楽しむことも可能なのだ。
1961 Buick LeSabre “Moonblessing”(ビュイック ルセーバー)
1964 Chevrolet Corvette STING RAY(シボレー コルベット スティングレイ)
1966 Pontiac GTO(ポンティアック GTO)
1966 Buick Riviera Gran Sport( ビュイック リビエラ グランスポーツ)
1965 Ford Mustang(フォード マスタング)
1964 Chevrolet Chevelle(シボレーシェベル)
Text & Photos|アメ車MAGAZINE
アメ車マガジン 2019年 10月号掲載
最新記事
2024/11/21
【シェビーバンG20】子育て世代にはミニバン !?いやフルサイズ一択でしょ!
これまでアメ車を愛用してきた者たちがアメ車から離れるタイミングで比較的多いのが、子育てが始まった時。何不自由ない広々車内に加えて維持費も安い2Lクラスの国産ミニバンへと乗り換えるのがセオリー。でもフルサイズバンって選択肢も意外とアリ!?
2024/11/20
【ビッグバーンモータース】築き上げた知識と経験が信頼の証。
創業37年。アメ車に完全にシフトして30年になる埼玉のビッグバーンモータース。創業当時から整備に力を注ぎ、その長い知識と経験を頼りにするオーナーは数多い。
2024/11/19
アメ車好きの父の密かな夢、最愛の娘とのツーショット
16年前に当時11才だった愛娘と一緒にアメマガに登場したオーナーさん。娘が大人になってアメ車に乗り、もう一度一緒にアメマガに…。そんな夢を胸に秘めていたオーナーさんの夢が遂に実現。
2024/11/18
どんな車種でも装着するだけで、気ままなクルマ旅が楽しめる!【OVERLAND SPEC OUTDOORS ROOF TOP TENT】
オーストラリアに端を発し、アメリカや日本を初め、世界各地でユーザーが増加しつつある「オーバーランドスタイル」。様々なアメ車を販売するスカイオートでは、OSO製品を各種取り扱い中だ。