アイスチャージャーは2017年に公開されたワイルドスピード8に登場した車両だ!
#F8 DODGE ICE CHARGER
FAST & FURIOUS 8 #F8 DODGE ICE CHARGER
ワイルドスピード8に登場した、あのマシンが遂に日本に上陸!
アメ車とスクリーンとの関係は深く、古くはバニシングポイントやバニシング in 60を見てアメ車に惹かれた人も少なくないだろう。近年ではやはりFFシリーズがその最たるもので、今回紹介するアイスチャージャーは2017年に公開されたFF8に登場した車両だ。
ワイルドスピードの名に恥じぬカスタムを施す!
FFシリーズの魅力と言えば、何と言っても派手なカーアクションを挙げる人が多いだろう。シリーズ初期は、当時のスポコンブームもあって日本車が数多く登場していたが、最近ではアメリカでもビンテージマッスルの人気が沸騰中。
そんな時代背景を反映してFFシリーズにも様々なマッスルカーが登場するが、その中の1台1968年型チャージャーをベースにした「アイス・チャージャー」が日本に上陸した! FF8の撮影で実際に使用されたこの車両を輸入したのは名古屋にある KG BASE 。
ビンテージマッスルカーの専門店としてオープンしたのが約3年前で、2カ月に1度はアメリカへ出向いてミントコンディションのマッスルカーを自社で輸入している。そんな KG BASE がシボレー・シェベルを買い付けに行った際に偶然出会ったのがこのアイス・チャージャーで、交渉を重ねようやく入手。お台場で開催した amZ 2018 では展示&エンジン始動を行ない、生で見た人も多いのでは。
車両そのものは前述したとおり、1968年型がベース。シルエットこそチャージャーではあるが、前後には非常に巨大なフェンダーを追加。ヘッドライトやテールランプはLEDに変更し、ウインドーの周囲にはパンチングパネルが追加され、装甲車のような物々しい雰囲気を醸し出している。
長く伸びたリアウインドーがワイルドスピードの名に恥じぬカスタムを施す!チャージャーの個性とも言えるが、そこは短く切り詰め、トランク部分には劇中で活躍した電磁パルス砲やジェットタービン(もちろんダミー!)を搭載している。 駆動方式はフルタイム4WDとなっており、そのエンジンポテンシャルを確実に路面へと伝えられるよう、前後共コイルオーバーのサスペンションに変更。
フロントサスペンションはレイアウトを一新しており、リアはリジッドアクスルのままだが、リーフからコイルに変更され、乗り心地を向上させている。ブレーキも4輪ディスクに変更されており、リアブレーキはツインキャリパーを採用。ムービーカーとしてはもちろん、カスタムカーとしても見応え十分な内容となっている。
インテリアは、FFシリーズで長年に渡り採用されているsparcoのバケットシートに変更。インパネ周りは完全に作り直されており、スピードメーターはレースカーなどに採用されるRacepakに変更され、非常にシンプル&ワイルドなスタイルに改められている。ちなみに乗車定員は1名! なんとも贅沢な乗り物と言えるだろう。
基本的にこのアイス・チャージャーは、 KG BASE のショールームに展示されているため、事前に連絡すればいつでも見ることが可能とのこと。気になるプライスはASK。だが、本気で購入したい人には応じてくれるそうなので、交渉してみる余地はありそうだ。誰ともカブらない、究極のアメ車が欲しい人はぜひ!
フロントマスクは固定式の4灯ヘッドライトに変更。チャージャーというとコンシールドランプをイメージする人が多いと思うが、敢えてそれを払拭しつつもチャージャーらしさを感じさせる。
ボンネットにはダクトを追加。トランクスポイラーやディフューザーを追加し、レーシーな佇まいを見せる。余談だが、2018年SEMAで発表されたSUPER Chargerが、よく似たテールランプを採用していた。
すべての窓の縁には、パンチングのパネルを追加。非常に物々しい雰囲気を醸し出す。視界の確保がもちろん必要だが、愛車をワイルドにカスタムしたい人には応用できそうだ。1968年型がベースなので、ドアミラーは運転席側だけに装備。ちなみに運転席後方のサイドウインドー部分に燃料の給油口が備わるが、こちらはダミーとなる。
スチール製の巨大なオーバーフェンダーを追加し、ノーマルよりも遥かにワイドなタイヤを装着。フロントはNITTO INVO(295/35R20)で、リアはミッキートンプソンのSPORTSMAN S/R(29×18.0R20)を装着。ホイールは前後ともにHREで、フロントはスリットローター、リアはドリルドローターを採用。キャリパーはWILWOODに変更し、リアはツインとなる。
トランクスペースには、劇中で重要な役割を果たした電磁パルス砲を搭載。助手席側にはジェットタービンも搭載。もちろんダミーだが、圧倒的な存在感を感じさせる。マフラーエンドはリアフェンダーからのサイド出しに変更。排熱を考慮し、リアフェンダーの一部には遮熱板が備わる。ちなみに、日本で公道を走行できる様にウインカーだけ追加されている。
シートはsparcoをチョイス。ロールケージが張り巡らされ、非常にスパルタンなインテリアとなる。エアコンなどの快適装備はなく、真夏に乗るにはそれなりの覚悟が必要。本文でも述べているが、1人乗りなので、究極のホビーカーだと言っても過言ではない。
Photo■浅井岳男 Text■空野稜
アメ車マガジン 2019年 4月号掲載
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