ラージリムと車高アレンジで、シボレーC20のスクエアなボディシルエットが際立つ!
SQUARE TRUCKS
1970 CHEVROLET C20[1968 LOOK]
アメリカはもちろん、ここ日本でも「スクエアトラック」の人気が急上昇!
アメ車=トラックと言えるほどにアメ車の中では人気カテゴリーのピックアップトラックだが、今回フィーチャーするスクエアトラックとは、50~80年代のフリートサイド(厳密にはフリートサイドとはシボレーの呼称だが、他メーカーでも総称してそう呼ぶことが多い)仕様の、まさにスクエアなトラックのことを指す。
この人気っぷりはマッスルカーブーム以上の加速度となっており、本来安価だったはずのトラックの価格が高騰しているのだ。その存在そのものがワイルドで「BADASS」なスクエアトラックムーブメントに乗り遅れるな!
スクエアなボディを際立たせた「傑作車」
1970 CHEVROLET C20[1968 LOOK]
均整の取れたスタイリッシュなデザインで、歴代C10の中でも特に人気のセカンドジェネレーション。このモデルはヘビーデューティ仕様の「C20」となるがラージリム&絶妙な車高アレンジによって、ショートボックス車が持つスクエアなボディシルエットが際立つBadassな秀作!
’75モデルのシボレーC-20はクラシカルなスタイルと現代でも通用する性能を備える。
トラック大国のアメリカでは、ホットロッドやカスタムのベースとしても商業車であるピックアップをベースにするケースは珍しくない。それどころか、クラシックトラック、ヘビーデューティな8ラグ車など、細分化されたうえでトラック専門誌も数多く存在するほど。近年のフルサイズトラック人気によって、それまでニッチだったモデルイヤーのトラックにも注目が集まり、シーン全体が大いに盛上がっている。
そんな中でセカンドジェネレーションのシボレーC10は、近年のスクエアトラックブーム以前からホットロッドシーンにおける人気モデルとして定着している。それだけに、これまでにもセカンドのC10をベースに、著名なビルダーによって構築されたハイダラーなショーカーも存在する。また、マッスルカーにおけるプロツーリングやGマシン同様に、徹底して総合的な運動性能を高めるスタイルなども増えており、ファン層も拡大している。
それだけに比較的安価だったバリューも年々高騰しているが、それでもニーズが衰えることがなく、新たにカスタムされる個体が次々と誕生している。そんなアメリカのトレンドを反映し、国内最大級のインドアショーとして世界中から注目が寄せられる横浜ホットロッドカスタムショーでは、2018年はフルサイズピックアップにスポットライトが当てられる。
それに合わせて海外からのゲストカー3台中2台がフルサイズピックアップとなっており、その内の1台は、70年型C10が予定されている。日本でもトレンドに敏感な人たちによって、同様のアプローチによる個体が誕生する中、ストックの魅力を活かしながらも、近年のスクエアトラック・ブームを象徴するC20の秀作をディーズクルーが完成させている。
70年型をベースに各部をアレンジし、68年型に見立てたこの個体。それ以外は、基本的にストックをキープしながら、絶妙な車高スタンスと20インチの5スポークリムへのアレンジで、抜群にクールなルックスを構築。フロントバンパーに装着したオーバーライダーがアクセントとしてきいている。
洗練されたフォルムの2ndをさらに昇華
商業車としてのピックアップでありながら、C10は世代が新しくなる毎に乗用車としての快適性や利便性を高めるアップデート化が図られてきた。2世代目となる67~72年型では、それまでの武骨なスタイルが一新され、シンプルでモダンなスタイリングに生まれ変わった。先代のデザインアイデンティティーを引き継ぎながらも、均整の取れた洗練されたスタイルは、幅広い層から受け入れられ、歴代の中でも、特に人気が高い。
持ち前のスムースなボディフォルムを活かしながら、目標とするスタイルに合わせた車高スタンスを低く設定し、フィニッシュ時のキャラクターに見合うホイールのアレンジが要となっている。この個体は、オーナーの趣味であるサーフィンに利用することをメインに、カジュアルに日常使用するために製作されたもの。ベース車として入手したのは70年型だが、好みの68年型のルックスに仕立てているのがポイント。
ホイールには定番で飽きのこない5スポークとし、絶妙な車高アレンジに合わせて、全体のバランスを図りながら、直径は20インチを採用。20インチという数値だけを聞くと、ストリートカーとしてはやや大きい印象を持つが、大きめなフェンダーのオープニングとの相性も良く、自然な感じに収まっている。スタイリッシュで魅力的なセカンドジェネレーション本来の魅力が更に開花し、使用目的にも見合って実に魅力的な一台に仕上がっている。
68年型から72年型までのセカンドは、どのモデルイヤーも一見すると良く似ており、グリルの変更のみで対応できそうだが、実際にはフードやフェンダーも別物で、ヘッドライトの位置が微妙に異なるなど、意外な手間が強いられる。70年型から68年型のルックスに変更すると同時に、車体色はライトブラウンでリペイント。
ピックアップでは定番のベンチシート&コラムシフト。インテリアは、ステアリングをレカラ製に変更した程度で、ウッド調の化粧板を持つドアパネルやエアコンの吹出し口も含めストック。メーター類は、社外品ながらストックのデザインによるリプロパーツにて一新している。
パワートレインは最もオーソドックスな350ci & TH350。エンジンはカムシャフトと4バレルキャブレターによってアレンジされ、ストックよりはHotな仕様。エアコンはファクトリーオリジナルを活かしており、エアークリーナーの変更以外は、ルックス的にストックを保持する。
フロント:独立懸架、リア:トレーディングアームによるストックのメカニズムを活かし、コイルスプリングのアレンジによってローダウン。BOSS社の20インチリムは、フロントに8インチ幅、リアに9インチ幅を投入。リムのオフセットっぷりにしろ、車体に対する納まり具合も含めベストなチョイス。ベース車はヘビーデューティで6ラグのC20ながら、10用の5ラグに変更されている。
Special Thanks ◆ DEEZCREW
Phone ◆ 045-942-2355
HP ◆ http://www.deezcrew.com/
Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2018年 12月号掲載
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