四駆オヤジたちによる、佐渡島林道ツーリング
四駆第一世代の先輩方が、仕事が一息ついたこともあり数年前から泊りがけのツーリングを楽しんでいた。
SADOGASHIMA WOODLAND TRAIL TOURING 2018.0702-04
日本で四駆のムーブメントが沸き起こったのは、およそ40年前。その時に、今では老舗と呼ばれる専門店が全国でオープンするが、当時はまだまだ少数派。そんな四駆第一世代の先輩方が、仕事が一息ついたこともあり数年前から泊りがけのツーリングを楽しんでいた。そんな「親父たちのツーリング」が4年ぶりに開催された。
四駆の醍醐味もエンジョイできた佐渡島の旅
今回の舞台は、新潟県・佐渡島。金山やたらい舟、トキの繁殖など、断片的な情報は知っていても、知らない人がほとんどでは? また佐渡出身のトップロード・伊賀社長が「是非皆さんに、自分の故郷を見て欲しい!」ということで、目的地が決定。行きは直江津港から佐渡に渡り、佐渡島を縦断。
佐渡の中心とも言える両津港から本土に戻るというルートとなった。本来なら、前述した第一世代の方々が中心となるが、鬼籍に入られた方や精密検査という事情で、数名が欠席。結果的には、日本四輪駆動車用品協会(JAFEA)のメンバーが中心となり、第二世代や第三世代のメンバーが参加。オヤジたちと呼ぶには些か若返った顔ぶれとなった。
参加車両はいずれも四駆。アメ車をピックアップすると、タイガーオート山中社長は日本未発売のJLラングラーで参加。ヘッドクォーター秋元社長は初代デュランゴ。他にもプラドや三菱ジープ、レンジローバー・イヴォーグなど、バラエティ豊かなラインアップとなった。乗用車なら走るルートは舗装路だけだが、今回は敢えて林道にもトライ。
通行止めや舗装化が進み、残念ながら短い区間だけであったが、四駆の醍醐味を実感できた。もちろん林道だけでなく、佐渡を代表する観光スポットや酒蔵も巡ったが、その中で何よりも驚かされたのが、海産物の美味しさ! トビウオの刺身など、本州ではなかなかお目にかかれない物でお腹を満たし、一同は3日間のツーリングを終え、帰路についた。
神奈川県・葉山の地で、28年間に渡り四駆やアメ車のカスタムを手がけるヘッドクォーターの秋元社長。今回は、日常の足としても愛用するデュランゴで参加。ランチョのキットで4インチリフトアップを行い、BFGoodrich All-Tellain KO2の285/70R17を装着。
アメリカでは、すでに発売されている新型ラングラーJL。そのオフロード仕様ともいうべきルビコンをいち早く輸入したタイガーオート山中社長。今回は、同じく発売されたばかりの新タイヤ「BF Goodrich Mud-TellainKM3」を装着し、オン/オフの性能もチェック。
Day1 初日は基本的に移動日で、メンバーのほとんどは上信越道の横川SAに集合。そこから北上し、直江津港を目指す。ここから、独特な形をした高速カーフェリーで1時間40分かけて小木港に上陸。さらに佐渡島の南半分を縦断し、加茂湖のほとりにある「湖畔の宿吉田屋」に宿泊。
だが、水先案内人であるはずのトップロード・伊賀社長のランクル60にトラブルが発生。何とか宿には辿り着いたが、安全を考慮してここに置いて行く事に。夜は地元のお店に足を運び、トビウオの刺身や、アワビ尽くしの料理を堪能。亀の手なども実に美味でした。
佐渡島へは直江津港と新潟港から毎日佐渡汽船がフェリーを運行中。ホームページからの予約で割引になるほか、60歳以上のシニア割引も設定。今回の直江津港→小木港、両津港→新潟港の回遊ルートで4m以上5m未満の車両の場合、1台35,490円(税込)であった。
Day2 1台車両が減ってしまったが、気を取り直してコンボイでドンデン山(正式名タダラ峰)を目指す。山頂近くでは桜や紅葉、時には放牧されている牛に出会えることも。そこからメインイベントの1つである林道を走破。舗装化が進み短区間であったが、大型四駆にはいささか厳しい場面も。その後一行は回転寿司に立ち寄るが、大当たり。
ツインランド生井社長は当初敬遠していたが「旨い旨い」という始末。お腹が満たされたところで、知らない人はいないであろう佐渡金山を探訪。ケースから金塊を取り出すゲームに年甲斐もなくヒートアップ! そこから地元の「真野鶴酒造」を訪れハンドルを握らないメンバーは試飲&お土産を購入。
さらに江戸時代の街並みがいまも残る宿根木を見学。たらい舟や北前船も見学したかったが、盛り沢山のメニューだったため、残念ながらここで時間切れとなった。本日の宿は、日本海が一望できる相川温泉のホテル吾妻。
昼間に一度見学した「北沢浮遊選鉱所」では夜間のライトアップを行っており、シャトルバスも運行中。昼間とは全く異なる妖艶な世界が広がっていた。宿に戻ると、ロビーではちょうど佐渡おけさの演舞中。トキを見られなかったのが少々残念ではあるが、まさに佐渡尽くしの1日であった。
ドンデン山の展望台では、天然水で作ったかき氷が味わえる。広大なパノラマを楽しみながら味わうスイーツは、わざわざここまでして来る甲斐があるというもの。佐渡金山では、金にちなんだ金箔ソフトや金箔コーヒーも販売中。比較的リーズナブルなプライスだが、何となくゴージャスな気分になれるのが不思議だ。
Day3 前日の晩のことであるが、有志による麻雀大会が深夜まで繰り広げられ、熱いバトルを開催。少々寝不足気味ではあるが、台風が近づいていることもあり、当初の予定を早め朝には佐渡を後にすることに。三菱ジープの佐藤さんとは宿で別れ、一行は両津港を目指す。新潟港へは一般的なカーフェリーで2時間半の船旅。
改めて、行きの高速フェリーの俊足さを実感。港を離岸すると、昨日登ったドンデン山の全容が見え、旅の終わりを実感した。新潟港に上陸したのは12時少し前。3日間、海産物尽くしだったこともあり、誰ともなく「肉が食べたいね(笑)」との声が。ええ、みんなワガママなんですよ。
古い船の材料を再利用した宿根木の家並み。江戸時代から残るものもあり、文化財としても貴重なもの。東日本在住の人にしか分からなくて申し訳ないが、JR東日本のCMで吉永小百合さんと同じポーズを取るのは、ロードハウスの島根社長。ちなみに服の色合いもたまたま一緒という偶然。
たらい舟に乗ることはできなかったが、片付けをしているおやっさんとワンコに遭遇。船に乗っても怖がる様子もなく、実に慣れていた。
Photo◆Takeo Asai
Report◆Ryo Sorano
アメ車マガジン 2018年 10月号掲載
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