全長4.89m、全幅1.9mで狭い路地も気負いすることなく走れて、市街地コインパーキングでも困ることのない手頃なサイズ感。それでいてアメリカンSUVとしての風格は十分と言えるトレイルブレイザー。扱いやすくて燃費も上々、さらに正規ディーラーから販売されていたこともあって、初めてのアメ車にトレイルブレイザーを指名買いする人も多く人気を博した。
5人乗りのほか、全長を延長して7人乗りを確保したEXTやV8モデルの登場もあって、選択肢が広いのも人気の理由である。そんなトレイルブレイザーも15年の時を経て、新車価格400万円前後だったのが今や中古車市場では100万円前後から店頭に並ぶ時代…。この価格差だけを見てもお得であるが、本質はそこではない。
今回もっとも声を大にして言いたいのは1ナンバー登録が可能になったことだ。大排気量車のデメリットである税金。V6と言えども排気量が4?超えともなれば毎年かなりの出費である。その税金を年間1万6千円程度で済ませられるのが1ナンバー最大のメリット。高速料金の割り増しや毎年車検のデメリットもあるが、10年以上経過したクルマにとってみれば毎年整備士に診てもらう方が安心。
乗車定員は4名となるが大家族でもない限りここでネックになるオーナーもそう多くない。さらに言えば、ライバル車であるデュランゴに比べてディーラーモデルが数多く、履歴のハッキリした程度の良い個体がまだまだ多数存在しているため、それらを安く購入して取り上げた車両の様にローダウン、リフトアップスタイルへとカスタム費用に回すのも手。
もっとインパクトのあるカスタムももちろん不可能ではないが、リーズナブル且つ安全に、普段乗りでマイナスにならないレベルでカスタムを楽しむのならこれ位がベスト。上げ過ぎ、下げ過ぎは乗り心地の悪化や車検対策など手間や費用がかさむもの。リーズナブルにゲットできてもランニングコストが掛かり過ぎては本末転倒。
そこまで見据えてオススメしてくれるあたりが一般的な販売店と認証工場の差。整備士がオススメするコストパフォーマンスに優れた本格派アメリカンSUV。大いにアリと言えるだろう。